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» 2007年08月14日 13時27分 UPDATE

写真で解説する「Nokia E90 Communicator」

スペインで開催された3GSM World Congressで初披露され、来場者の注目を集めた「Nokia E90 Communicator」。“閉じるとストレート型端末、開くとQWERTYキーボード付きスマートフォン”というスタイルにこだわるNokiaのフラッグシップモデルを写真で解説しよう。

[山根康宏,ITmedia]

 Nokiaのビジネスユーザー向けスマートフォンのフラッグシップモデルに位置付けられる「E90 Communicator」。HSDPA対応を果たし、GPSを搭載するなど、“Nokia版全部入り端末”ともいえるこの端末の登場に、3GSMのNokiaブースが沸きかえったのは既報の通りだ(2月13日の記事参照)

 このE90 Communicatorについて、使い勝手や機能を写真で解説しよう。

sa_e01.jpgPhoto 一見すると大きめのストレート型端末に見えるE90。ソフトバンク705NK(Nokia N73)と比べてもかなり大きい(左)。本体を右から開くと、大型ディスプレイとQWERTYキーボードが現れる(右)

閉じるとストレート端末、開くとQWERTYキーボード+大画面のスマートフォン

 サイズは132(幅)×57(高さ)×20(厚さ)ミリ、重さ140グラムのNokia E90 Communicator(以下E90)は、一見すると大型のストレート型端末に見える。日本の端末でいうと、ウィルコムのW-ZERO3[es](135×56×21ミリ/175グラム)より少し小さいサイズだ。

 端末背面にはQVGAサイズのディスプレイとダイヤルキーが搭載され、本体を右サイドから開くと800×352ピクセルの高解像度ディスプレイとQWERTYキーボードが現れる。“閉じるとストレート型端末、開くとスマートフォン”──これがNokiaのCommunicatorシリーズの大きな特徴となる。

 QWERTYキーボードは各キーの下側と下のキーとの間に段差があり、また各キーには適度なクリック感があるため押しやすい。キーは親指または人差し指で入力するのに適したサイズとなっている。ディスプレイは約90度の位置で止まったあとは、約180度まで自由な位置で止めることが可能。立ったまま利用するときは180度、机上で使う場合は90度から120度くらいに開くと使いやすい。

 内側の大画面ディスプレイの左上にはテレビ電話用のインカメラ(QCIF)が搭載され、アウトカメラは本体の底面に装備する。アウトカメラはオートフォーカス、マクロ撮影に対応した320万画素のCMOSで、撮影補助用ライトを備える。本体底部にはminiUSB端子、充電端子、2.5ミリのステレオヘッドフォンジャック、microSDスロットを備える。

 なお背面と内側のディスプレイは連動させることもできる。例えば電車の座席で端末を開いてメールを読んでいるときに駅に到着した場合でも、そのまま端末を閉じれば背面のディスプレイにメールが表示されるので、続きを読むことができる。

Photo ヒンジは約90度から約180度まで開く
Photo 底面に320万画素カメラを搭載。バッテリーは1500mAh
Photo 底部にはminiUSB/充電/2.5ミリステレオヘッドフォンの各コネクタを装備。microSDカードスロットも底部にある
Photo 内側と外側のディスプレイは連動する。開いてアプリを利用している状態から端末を閉じると、同じアプリケーションの画面が外側(背面)のディスプレイに表示される

OSはS60 3rd Edition

 E90はOSにSymbian OS Version9.2、ユーザーインタフェースにS60 3rd Edition - Feature Pack 3.1を採用している。これは日本で発売されているE61日本語版や705NKより、若干進化したバージョンとなる。

 端末を閉じた状態での表示や操作は705NKやE61とさほど代わらないが、端末を開いてQWERTYキーボードスタイルにすると、E90ならではの操作が可能になる。

 E90は、QWERTYキーの最上段にアプリケーションキーが搭載されている。左からDesk(待受画面)/Contacts/Messaging/Web/Notes/Calendar/My own/Menuが割り当てられ、それぞれのアプリケーションをワンタッチで起動できる。My ownには任意のアプリケーションを割り当てることが可能で、その他のアプリケーションはMenuキーを押して呼び出すことになる。

 内部ディスプレイの左右には4つのキーが配置され、左側の緑と赤のボタンは発話/終話キー、右側の2つはS60端末固有の各種操作を行うソフトキーとなっている。過去のCommunicatorシリーズは、ディスプレイの右に4つのソフトキーが配置され、起動するアプリケーションによって各キーの役割が異なっていたが、E90ではOSにS60を採用したため他のS60端末と同じように2つのソフトキーを配置している。

 Menuキーを押してアプリケーションの一覧を表示すると、3行×6列でアイコンが表示される。アイコンの右上に丸い印が付いているのは(そのフォルダ内、あるいは)そのアプリケーションがバックグラウンドで起動中であることを示している。

Photo QWERTYキーの最上段にはアプリケーションのショートカットキーがある。一番右はS60端末共通のMenuキー
Photo 上がE90、下が9300。E90はディスプレイの左に発話/終話キー、右に2つのソフトキーを備える。これまでのCommunicatorはディスプレイ右に4つのソフトキーが配置されており、操作が大きく変わった部分だ
Photo Menuキーを押すとアプリケーションやフォルダアイコンが表示される

大画面が生きるビジネス/エンタテインメント機能

 E90はW-CDMAとGSM(850/900/1800/1900MHz)に対応し、パケット通信は下り最大3.6MbpsのHSDPAを利用できる。802.11g準拠の無線LAN機能を備え、オフィスや公衆無線LANサービスのエリア内などでは無線LANを利用してネットワークにアクセスできる。

 法人をターゲットとするEseriesに属する端末ということもあり、ビジネス向けの機能が充実しているのも特徴だ。Pushメールは「Intellisync」や「BlackBerry」などの主要なサービスに対応(アプリケーションのインストールが必要)。Word/Excelなどのファイルを読み書きできる「Quick Office」や「Acrobat Reader」も標準搭載している。

 なお、過去のCommunicatorにはワープロや表計算などのオフィスアプリケーションが標準装備されていたが、E90はサードパーティー製のQuick Officeに対応することとなる。またテキストでメモを入力できる「Notes」は「Active Note」が搭載され、E90内に保存した画像や電話帳のリンクを縮小アイコンで貼り付けられるなど、ワープロに近い感覚で利用できる。

 E90の大画面とHSDPA/無線LANを最も活用できるのはやはりWebブラウジングだ。標準搭載のNokia Web Browserは、画面全体を表示できない場合に画面を縮小表示できるminiマップ機能に対応しているが、横800ピクセルの大画面では縮小表示をする必要はほとんどない。これはOperaなどのサードパーティー製ブラウザ利用時も同じだ。HSDPAや無線LANを利用した接続も快適で、PCを利用したWebブラウジングとほぼ同じ感覚で利用できる。

 エンタテインメント機能でも横長の大画面が生きてくる。写真や動画などを閲覧する「ギャラリー」は、サムネイルの横に拡大画像が表示され、内容を確認しやすい。また音楽再生は本体スピーカーはモノラルながら、BluetoothのA2DPプロファイルに対応しており、ワイヤレスのステレオ再生で音楽を楽しめる。

Photo オフィス系アプリケーションは一通りそろっている
Photo 簡易メモに写真やURL、電話帳などを張り込める「Active Note」
Photo 標準ブラウザを利用したWebブラウジング。画面の横方向が長いのでPCのような感覚で閲覧できる
Photo Opera mini 4.0ベータによるブラウジング画面。利用したE90は中国語に対応しており、日本語の仮名が中文フォントに含まれるため、ある程度の日本語が表示できる
Photo カレンダーなども画面が横長/高解像度なので情報が見やすい
Photo マルチメディア機能も充実している。動画や静止画は1つの画面にサムネイルと拡大画面が表示される


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