NTTドコモの富士通製スマートフォン「F1100」は、スライド型ボディを持つWindows Mobile 6搭載端末。今回発表された「1100」シリーズは法人需要だけでなくビジネスコンシューマ市場も視野に入れた製品ラインアップだが、このF1100は企業IP内線ソリューションに対応するなど、どちらかというと法人寄りという位置付けだ。また、スマートフォンでありつつ、通常の音声端末に近い操作性を持った“ケータイらしい”端末になっている。
搭載ディスプレイは約2.6インチのQVGA表示対応(240ピクセル×タテ320ピクセル)液晶。採用したOSのバージョンは「Windows Mobile 6 Standard」のため、タッチパネル操作には対応しない。ダイヤルキーや十字キー、ソフトキーのほか、ユーザーが起動アプリを設定できるワンタッチキーを用意した。背面には指紋センサーを備え、パスワードマネジャーと組み合わせてWebページなどへのログインをスピーディに行える。
F1100は「FOMA ハイスピード」(HSDPA)に対応するほか、無線LAN(IEEE802.11a/b/g)機能も搭載。ドコモの「PASSAGE DUPLE」「ビジネスmopera IPセントレックス」への対応を予定しており、「N902iL」のようなFOMA/無線LANデュアルケータイとして利用できる。さらにBluetooth機能により、ワイヤレスでのハンズフリー通話やデータ転送が可能だ。
なおFeliCaチップも搭載しているが、「Edy」や「モバイルSuica」「iD」といったアプリケーションの提供は未定で、「おサイフケータイ」としての利用はできないと思われる。カメラは有効131万画素CMOSで、外部メモリはmicroSDを採用した。ボディカラーはダークワイン1色となっている。

スライドをオープンしたF1100。外観はPDAやスマートフォンには見えず、スライド型の携帯電話そのもの。前面のツヤのある仕上げで、金属調の十字キーが目をひく。カメラと指紋センサーがある背面は、滑り止め用の細かい溝が彫られている
左はF1100の待受画面。時計を大きく表示するほか、スケジュールやToDo表示の下にピクトエリアを設け、起動中のアプリケーションだけでなくマナーモードなどのアイコンを表示する。また画面下部には、4つのファンクションキーに割り当てられている機能が常時表示される。右はメニュー画面で、携帯電話とよく似た9つのアイコンが現れる。配列もFOMA端末に近い形にしてあり、各種機能はさらにこの項目の下の階層に集約されている

WebブラウザはInternet Explorer Mobileを搭載。ディスプレイの横幅にフィットするように調整してくれるモードでの閲覧のほか、PCと同じように表示させ、上下左右にスクロールして閲覧することもできる。画面を横向きに回転する機能はサポートしていないようだ。指紋認証はほかの富士通端末と同様で、端末背面のセンサーを指でなぞればいい
1100シリーズは携帯電話と同じ感覚で使えるWindows Mobile端末──ドコモ永田氏
WM6+HSDPA+無線LAN+BT搭載の富士通製スマートフォンは“スリムスライド”──「F1100」
YouTube Mobileを視聴可能なビジネスケータイ──HTC製のWindows Mobile端末「HT1100」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.