「今考えられる最先端の機能を全て搭載」――パナソニック モバイル「ELUGA X」説明会

» 2013年01月23日 16時23分 公開
[山田祐介,ITmedia]
photo ELUGA XのXには、「Extreme(極限)」「Extra(特別)」「Extend(進化)」という3つの意味が込められているという

 「今考えられる最先端の機能を全て搭載した最強のフルスペックスマートフォン」――パナソニック モバイルコミュニケーションズは1月23日、NTTドコモに納入を開始したAndroidスマートフォンの新モデル「ELUGA X P-02E」(1月30日発売予定)の製品説明会を開催した。説明会ではパナソニック モバイルのスマートフォンブランド「ELUGA」のコンセプトや、ドコモ春モデルの中でもハイスペックな端末に位置づけられるELUGA Xのポイントが説明された。


photo パナソニック モバイルコミュニケーションズ モバイルターミナルビジネスユニット営業企画グループ グループマネージャーの松田賢治氏

 パナソニック モバイルがELUGAブランドを立ち上げたのは2012年に入ってからのことだ。欧州向け端末のブランドとして2月に発表され、その後、日本向けモデルもこのブランドを冠するようになっている。「GALAXY」や「Xperia」など各メーカーのブランドが知名度を高めている一方で、後発のELUGAは「まだ認知度が十分なところまでいっていない」と、同社のモバイルターミナルビジネスユニット営業企画グループ グループマネージャーの松田賢治氏は話す。

 ELUGAブランドのコンセプトは「Fit your style」だと松田氏。OSやCPUといったスマートフォンの基本性能を追求しつつ、長持ちするバッテリーやパナソニック製品との連携機能といった総合家電メーカーのグループメリットを生かした付加価値を加え、ユーザーにとって「安心で快適で便利な心地良さを感じられる」製品を提供していくという。

 そんなELUGAの2013年発売モデル第1弾として提供するのが、先端機能を求めるユーザーをターゲットに開発したハイスペックモデル、ELUGA Xだ。松田氏は「(スマートフォンの展開で)先行する他社に、ブランドの認知度や品ぞろえではまだ追いつけていない部分もあると思う」と前置きしつつ、「単一の商品として見たときには見劣りしない」「他社と十二分に戦える」と新モデルへの自信を語った。


photophoto ELUGAブランドのコンセプト

5インチフルHDなのに片手で操作しやすい

photo パナソニック モバイルコミュニケーションズ モバイルターミナルビジネスユニット モバイル開発センター ELUGA X商品企画担当の渡辺和伸氏

 ELUGA Xを「今考えられる最先端の機能を全て搭載した最強のフルスペックスマートフォン」と語るのは、モバイルターミナルビジネスユニット モバイル開発センター ELUGA X商品企画担当の渡辺和伸氏。かつての“P”ケータイではおなじみだった“全部入り”志向を追求している同モデルだが、渡辺氏は「フルHD大画面と使いやすさ」「臨場感のある本格シアター体験」「充実のパワーソリューション」の3つを大きな特長として掲げる。

 「フルHD大画面と使いやすさ」については、「写真集を上回る」(渡辺氏)ほどの表示の細かさを誇る5インチフルHDディスプレイを搭載するだけでなく、使いやすさを両立するために狭額縁化でボディ幅を68ミリに抑えたことをアピール。「(幅のスリムさは)世界でもトップクラスで、ドコモの春モデルの中でもナンバーワン」と渡辺氏は胸を張る。加えて、画面の映像が飛び出てくるかのような臨場感の演出にも、狭額縁が貢献していると話す。


photophoto ディスプレイを囲うフレームにはステンレスが使われ、剛性を確保しつつ狭額縁化を実現。金属フレームがディスプレイを守るため、落とした時などもディスプレイが割れにくくなっているとのことだ

 また渡辺氏は物理フロントキーの搭載も、大画面と操作性の両立を実現するポイントとして挙げる。ソフトキーに対しては「画面をオンしにくい、触ったかどうか分からないというユーザーからの不安の声が多かった」と同氏は話す。フロントキーを搭載することでこうした声に応えられると同氏はみている。また、メーカー独自UIの「フィットホーム」をはじめパナソニックが開発したアプリに関しては「片手での操作性」に徹底的にこだわっているという。例えばフィットホームではアプリ一覧を親指の届く範囲で構成したり、カメラUIも同じように片手で届く範囲に操作アイコンを配置していたりする。


photophoto 操作性を高めるための工夫をハードとソフトの双方に施した

映像と音へのこだわり

 そして「臨場感のある本格シアター体験」。まず、パナソニックが「VIERA」で培った映像技術を取り入れた「モバイル PEAKS エンジン」により、映像における自然な肌色や鮮やかな発色を追求しているという。シーンに応じたコントラスト補正機能やシャープネス処理に加え、新たに肌色を補正する「3次元カラーマネジメント」、空の青や木の緑などを際立たせる「ビビッドカラークリエーション」の機能が追加されているのが新モデル向けエンジンの特長だ。


photo 左が新モデルのELUGA X、右が従来モデルのELUGA power。ELUGA Xの方が空の青みが強調され、コントラストもはっきりした絵作りであることが分かる

 音にもこだわり、スピーカーを本体前面に配置したほか、オーディオ信号処理技術の「MAXX AUDIO」を搭載。同技術は音質を維持しながらシーンに応じて音圧をアップするもので、スマートフォンの小さいスピーカーでも人の声や効果音がはっきりと聞こえるようになる。説明会会場には小川のせせらぎの音を従来機「ELUGA power P-07D」と比較して聞くデモンストレーションコーナーが設けられており、新モデルの音の聞こえの良さがはっきりと感じ取れた。

 さらに、VIERAや「DIGA」と連携したフルHDコンテンツのストリーミング再生や、Miracastを使ってスマートフォンの画面をテレビに映し出せる点なども渡辺氏は説明し、映像機能の充実をアピールした。


photo 同社が3月に発売するMiracast対応の「ワイヤレスディスプレイアダプター」を使いテレビにELUGA Xの画面を映し出していた

パワーアップした、おくだけ充電機能

photo 従来モデルよりバッテリー容量がアップしつつ、充電時間は短縮されている

 「充実のパワーソリューション」について渡辺氏は、(1)2320mAhの大容量バッテリー、(2)おくだけ充電、(3)急速充電、(4)エコナビ、という4つのポイントを紹介する。「ドコモの春モデルでおくだけ充電と急速充電の両方を搭載しているモデルはELUGAだけ」(渡辺氏)。特におくだけ充電は、グループ会社である三洋電機との共同開発により充電速度を従来よりもアップさせた。おくだけ充電対応の従来機「ELUGA V P-06D」と比較すると、バッテリー容量は45%アップしているにもかかわらず、充電時間は25%短縮されているという(付属の充電パッドを使った場合)。

 さらに、パナソニックならではの省エネ機能「エコナビ」により、端末を省エネ設定にすることも簡単。大容量バッテリーとエコナビの組み合わせにより「充電しなくても2日間使える」ほどのロングライフを実現すると渡辺氏は話す。また、省電力性に優れたクアッドコアCPU「Snapdragon S4 pro」(APQ8064)を搭載していることも、ロングライフに貢献していると同氏は指摘した。

photophoto パナソニックの家電との連携の1例。レシピをスマートフォンで調べ、その料理に最適なレンジの設定をNFCでレンジに送信。“こんがり 8分 弱”といったレンジ設定を、レンジ側を操作せずに設定できる
photophoto Wi-FiやNFCに対応したビデオカメラとの連携も可能。NFCで端末とビデオカメラとのWi-Fiのペアリングが簡単にでき、スマートフォンでビデオカメラを遠隔操作したり、Wi-Fi経由で動画や写真を取り込んだりできる

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