優勝校には100万円! アプリで「英単語バトル」に高校生がハマる理由(1/2 ページ)

» 2016年06月21日 06時00分 公開
[鈴木美雪ITmedia]
mikan 英単語 アプリ 高校生 mikan代表・宇佐美氏

 今高校生の中でブームになっているアプリがある。そのアプリの中でランキング上位を目指し、優勝すると賞金100万円が手に入るという。「ランキング上位を目指す」と聞くと「ソーシャルゲーム?」と思われるかもしれないが、これは英単語の暗記で高校生が頂点を目指す、れっきとした英語学習アプリだ。

 アプリの名前は「mikan」。「2日で3800単語」「2週間で8000単語」――常識では考えにくい量の英単語を短期間で覚えられるらしい。このアプリ内で今、「全国高校mikanバトル」という戦いが繰り広げられ、高校生が熱中しているという。ユーザーの約半数が高校生であり、この点からも10代の学生に圧倒的な認知度を誇っていることが分かる。

mikan 英単語 アプリ 高校生 英単語アプリ「mikan」

 mikanの使い方はとてもシンプルだ。

  • まず「カードめくり機能」で意味が分かるかどうかを確認しつつ学習
  • 4択の「テスト機能」で理解度をチェック
mikan 英単語 アプリ 高校生 「設定」で「カードめくり学習」を選んで学習するユーザーも

 人によってカードめくり機能だけ使って学習する人や、テスト機能を繰り返し活用し、単語力をつけるユーザーもいる。スピード感よく、片手で手軽に画面の単語カードをめくっていくような感覚で、発音を確認しながらの学習が可能だ。

mikan 英単語 アプリ 高校生 10単語1セットで次々とスワイプ。100単語以上学習すると「総復習テスト」が受けられる(筆者もやってみましたが、なかなか全問正解できません)

 ローンチ前にもメディアで取り上げられるなど話題になり、iOS版のアプリリリース後すぐにAppStore教育カテゴリで1位を獲得した。現在、AppStoreでのレビュー評価平均4.87は、無料教育カテゴリ上位50個のアプリの中でナンバーワンに輝いている(データは2016年5月段階のもの)。2016年5月にはAndroid版もリリースした。

 「一億総バイリンガル」がミッションだというmikanが、現在展開しているのが「全国高校mikanバトル」だ。つまり、全国の高校生による100万円をかけた英単語バトルである。バトルはアプリ内で自分の高校を登録し、学校ごとに予選を突破する必要がある。

開催期間

  • 予選:2016年5月12日〜2016年6月30日
  • 決勝:2016年7月8日(金)

優勝校特典

  • 決勝で1位を獲得した高校には継続して英語を学んでいくための奨学金として、100万円を授与!(その他、決勝で上位に入賞した10校にも記念品を贈呈!)

予選突破条件

  • 各都道府県上位3校が予選を突破!
  • 21世紀枠の条件に該当する高校(全国ランキングで100位以内にランクインし、登録生徒数が100人以上である)が予選突破!

(※詳細なルールは「Battle Rules」を参考)

 開催期間中の合計獲得ポイント数を競い合い、各都道府県の上位3校のみが決勝へ進出できる。優勝高校には賞金100万円が贈られるということで、全国の高校生がしのぎを削って挑戦しているらしい。ただし、1人あたり1日で100ポイントまでしか貢献できないため、全校生徒を巻き込み協力し合わなければ、勝ち目がないバトルといえる。

 公式のルールサイトを見たところ、優勝賞金は学校内で、個人が獲得したポイント数に応じて分配されるようだ。優勝高校の中でも特に頑張ってポイントを獲得した人がより多くの賞金をゲットできるシステムになっている。

  • 奨学金(優勝賞金)の分配について

 優勝した学校内で、予選・決勝期間中に獲得した合計ポイント数に応じて各自に分配します。

ex. 優勝校の予選・決勝合計獲得ポイントが1万ポイント、そのうち、A君が100ポイント獲得していた場合

A君が受け取る奨学金

=100万円 ×(100pt / 10000pt)

=1万円

 中にはユーザーである高校生が主体となり、mikanバトルを勝ち抜くための専用SNSアカウントが作成されるなど、バトルに燃えている高校もある。

 実際にランキングを見ると、東京からは東大進学率上位の開成高校や筑波大学附属駒場高校が参加するなど、そうそうたる進学校が並ぶ。ルール上、参加人数の多さは有利になるが、その分優勝した際の1人当たりの賞金の取り分も少なくなるため、少ない人数で最大限のポイントを稼ぐことに特化している参加校もあり、なかなか面白い。

mikan 英単語 アプリ 高校生 ちなみに筆者がランキングを見たときは「仙台第一高校」と「開成高校」が接戦を繰り広げていた……

 なぜ高校生の中でこんなにもmikanがブームになっているのか。今回はmikan代表の宇佐美峻氏に聞いてみた。

優勝賞金は100万円! ビラを作る高校まで出現

―― 優勝した高校に賞金100万円とのことですが、斬新なキャンペーンですよね。

宇佐美 ありがとうございます。実は、採算性を考えるとちょっと割に合わないんですが(笑)、高校生のユーザーが盛り上げながらmikanを使ってくれているのでうれしいです。

mikan 英単語 アプリ 高校生 mikan代表の宇佐美氏

―― mikan公式ブログでは、参加校を紹介したり、Twitterで盛り上がる様子などを紹介していますね。運営の中での気付きはありますか?

宇佐美 予想以上に反響をいただいていますね。ある日Twitterを見たら、全国高校mikanバトルについてのツイートがあって。「mikanで1日100個単語を勉強しよう」って学生が作ったらしきビラの画像が出てきたんですよ。

―― ビラの画像、ですか?

宇佐美 どうやらそのビラを配っていたら注意されてしまったらしいのですが……、まさかそこまで発展するとは思ってなかったので、うれしかったです。ちなみに運営側からは誰も「ビラを配ってくれ」なんて頼んでないですよ(笑)。

 筆者もTwitterで見てみると「100万円は〇〇高校(自分の学校名)のものや!」「△△高校に100万円は渡さない」とツイートする高校生らしきアカウントを発見した。

宇佐美 予選は都道府県別にブロックが分かれているのですが、上位3校までしか決勝に進むことができません。当然、参加人数が多ければ多いほど、その高校は有利になっていくので、このバトルでは、友達を誘うことがかなり重要なんです。上位3校とは別に「21世紀枠」という決勝参加枠もあり、こちらは全国ランキングで100位以内にランクインし、登録生徒数が100人以上であれば予選合格です。

―― 結果、全国高校mikanバトルに参加する高校生ユーザーが増えていったわけですね。決勝戦はどのように開催されるのか聞いてもいいですか?

宇佐美 まだ詳しくはお知らせできないんです、すみません。詳細は予選が終了した段階で、決勝ルールを発表します。日程は既に決まっていて、7月8日金曜日が決勝です。この1日で全てが決まります。

グループLINEや予備校のコミュニティーで隣の高校へと派生

宇佐美 バトルに参加するユーザーが拡大した理由としては「予備校や塾のコミュニティーをきっかけに広まったのでは?」と想像しています。開成高校や筑波大学附属駒場高校などは、東大を目指す生徒も多く、通っている予備校や塾が一緒というケースもあります。

―― 大学受験をする高校生ならではのコミュニティーですね。

宇佐美 今の時代、クラス内に必ず1つはLINEのグループがあったり、スマホを通して集団で何かに挑戦しやすかったりすると思うんです。過去100人以上にユーザーテストを行ったんですが、そこで出た意見に「mikanはいいアプリだと思う。でも、(成績を気にして)周りに差をつけたいから人には教えない」っていうのがあって。

―― 友達よりも良い成績をキープしたいが故にmikanを広めない、と(笑)。学校単位で盛り上げる全国高校mikanバトルは、まさにそれを打ち消す逆の発想ですね。広めないとバトルで勝ち残れない。

宇佐美 はい。全国高校mikanバトルを通して「自分だけで英単語アプリを使いたい」から「みんなで英語を頑張ろう」に転換できたらいいな、と考えています。

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