インタビュー
» 2018年03月06日 06時00分 公開

Mobile World Congress 2018:5G商用化に向けた現状と課題は? ドコモの5G推進室 室長 中村氏が語る (2/2)

[村元正剛,ITmedia]
前のページへ 1|2       

コンシューマーが享受する5Gのメリットとは

―― MWC 2018は、例年にも増して、ドコモのブースが賑わっていますね。

中村氏 今回はNTTグループとの合同出展ということもあり、会場が広かったこともありますが、5Gに関する技術的なデモも増やしました。とはいえ、ここに持ってきているものは、ほんの一部です。昨年11月に東京で開催した「R&D オープンハウス」では、もっといろいろなユースケースを提案させていただきました。

―― 今回出展した技術やデモンストレーションの中で、特に来場者に注目を集めたものは?

中村氏 お客さんの反響という意味では、やはりロボット(遠隔操作でダンスや書道を披露)と、フジテレビさんと共同で開発しているジオスタ(ジオラマスタジアム)ですね。

ドコモ5G 右の人物が装着したセンサーが取得した動きの情報がワイヤレス伝送されて、遠隔操作ロボットが書道を披露露したりするデモンストレーション
ドコモ5G ARを用いて、臨場感あふれるサーキット映像を楽しめる「ジオスタ」。デモには、Tango対応のLenovo製のファブレットが用いられていた
ドコモ5G ソニーの「New Concept Cart SC-1」も展示。5Gによる遠隔操作の実験を計画しているという

―― スマホやタブレットを使うユーザーが直接享受できる5Gのメリットはありますか?

中村氏 まさに今回出展しているジオスタはB2Cのアプリだと思っていますが、スポーツは重要なトピックですね。われわれだけでなく、いろいろなところで多視点映像が1つのトレンドになっていますが、デバイスが進化することで、もっと高精細な映像を送りたくなり、そのためには5Gが必要になってきます。

 あらゆるものが組み合わさって、進化がスピードアップしているように感じます。今回のジオスタは、市販のタブレットで見られるようにしていますが、もっと高性能なARグラスとかはできたら、さらに臨場感ある映像が楽しめるでしょうし、楽しみ方はもっと広がるでしょう。バンダイナムコさんとは、5Gを活用し「ソードアート・オンライン」をVRで楽しむという試みも進めていますが、ゲームもいろいろな可能性を秘めていると思います。

―― 5Gの導入を目前にして、すでに「6G」への準備が始まっていたりするのでしょうか?

中村氏 LTEのときも、それがLTE-Advancedへと発展し、さらに、LTE-Advanced Proへと進化を続けました。いわゆる「5.x G」というのは、やっていないかといけないし、既に始まっています。さすがに「6G」という段階には入っていませんが、5Gの進化形という意味では、ベンダーさんと話をして、一部実験を始めています。技術的な先進性は突き詰めていきたいです。

―― 3Gから4Gへの移行と異なり、5Gは社会に変化をもたらす大きな進化のように感じますか?

中村氏 単純な高速・大容量だけではなく、あらゆる業界のユースケースを考えて、5Gの準備を進めています。以前とは比べものにならないくらい、いろいろなことに使われることになると思います。

ドコモ5G 「5Gが始まると、私たちの生活がもっと楽しく、便利になる」と言う中村氏

―― 私たちの生活がどう変わるのでしょうか? 最後に、読者へのメッセージをお願いします

中村氏 普通の生活で楽しいことがもっと楽しく、もっとワクワクするようなことが、どんどん出てくる環境になると思います。それは、われわれの努力だけでなく、いろいろなパートナーと協業することで実現します。エンターテインメント系も、どんどんすごいものになるはずです。また、5Gによって、さまざまな社会的な問題も解決させたいです。地方にお住いの方や、お年を召した方々の苦労をできるだけ軽減したり、取り除く手助けができたりすればとも考えております。5Gによって、より楽しく、より幸せな社会を実現したいです。もちろん、そのためのビジネスモデルも考えなくてはなりません。



前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia Mobile に「いいね!」しよう