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» 2018年06月22日 10時00分 公開

石川温のスマホ業界新聞:楽天モバイルがサブブランドを猛烈に意識した発表会――SIMカードをネット通販でばらまくワイモバイルのしたたかさ

楽天モバイルが「Y!mobile」や「UQ mobile」を意識した発表会を開催。その一方で、Y!mobileが「不穏」な動きをし始めた。

[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 6月14日、楽天モバイルが新商品・新サービス発表会を開催した。

 新サービスにおいては、従来から提供されている「スーパーホーダイ」を一部改定。1480円で使える期間を2年間とし、24GBの大容量プランも用意されることとなった。また、音声のかけ放題も5分から10分にアップグレードされるという。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2018年6月17日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 発表会では巨大なボードを使い、ワイモバイルやUQモバイルとの料金を横並びで比較し、自社のサービスに「優」マークを付けていくパフォーマンスを演じた。

改定の内容といい、楽天モバイルが、他の格安スマホには目もくれず、ワイモバイルとUQモバイルのみをライバルとしている様子が手に取るようにわかった。

 楽天は、自社ネットワークによる携帯電話事業開始までに300万契約を獲得すると豪語しているが、まさに今回の施策は300万獲得に向けた布石と言えそうだ。

 楽天モバイルが、打倒ワイモバイル・UQモバイルを掲げているのは理解できるが、一方で不穏な動きも出始めた。

 6月15日からファーウェイのP20などが家電量販店で発売されたが、オンラインで購入すると、ワイモバイルのSIMカードがオマケとして同梱されているのがわかったのだ(業界の大御所先生の書き込みによる)。同梱されているSIMカードで契約した場合、SIM単体での契約となるとなるため、スマホプランSの場合は、最大9600円(月々400円×24ヵ月間)割引が適用されることになるという。

 そこで、ヨドバシカメラのサイトを調べたところ、P20単体で購入した場合は7万5380円(税込)なのだが、単体販売とは別に「ワイモバイルセットでお得キャンペーン」という商品も存在し、スターターキット付きで6万9800円(税込)という値付けであった。つまり、SIMカードが同梱されているだけでなく、SIMカードを一緒に購入することで端末を割り引くというキャンペーンも存在していることになる。

 ワイモバイルというかソフトバンクが、ヨドバシカメラとガッツリ手を組んでSIMカードを配りまくっている様子がよく分かる。

 また、今週、アップルのオンラインストアにおいても、SIMフリーのiPhoneを購入すると、追加購入というかたちでワイモバイルのSIMカードが無料でもらえるのが明らかになった。

 P20と同じ施策であれば、SIM単体契約として通信料金の割引が適用される可能が高い。

 一連のワイモバイルの動きを見ていると、もはや格安スマホの戦いは料金競争だけでなく「端末と一緒に送りつけて契約させる」という次元に突入したのかもしれない。MVNOやサブブランドとして生き残っていくには販売店やメーカーとの太い関係が重要と言えそうだ。

© DWANGO Co., Ltd.

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