米Microsoftは6月7日(現地時間)、ニューオリンズで開催の技術者向けカンファレンス「Tech・Ed 2010」において、Windows 7など一連の製品のアップグレードや新機能について発表した。
同社のエンタープライズストレージサービスグループ担当の上級副社長を務めるボブ・マグリア氏は基調講演で、クラウドコンピューティングの利点と可能性を強調し、「われわれの仕事は、顧客が希望する形でクラウドコンピューティングのメリットを享受できるようにすることだ。Microsoftの戦略は、クラウドコンピューティングの利点を実感してもらえるソフトウェア、サービス、ツールを、オンプレミス製品レベルの信頼性と安全性とともに提供することだ」と語った。
同日発表された主な製品のアップデートは以下の通り。
7月末にパブリックβをリリースする。Windows Server 2008 R2には、リモートデスクトップのUIツール「Remote FX」とHyper-Vのメモリ管理機能「Dynamic Memory」という新たな仮想化関連ツールが追加される。Windows 7のSP1には、既報の通り大きな追加はない。
「.NET Framework 4」「Visual Studio 2010 RTM」「IntelliTrace」をサポートする。また、「Windows Azure Content Delivery Network」がβから正規版になった。
空間データをサポートし、50GバイトまでのSQL Azure Databaseへのアクセスを可能にした。複数のデータセンターにデータをどう配分するかをコントロールするための「SQL Azure Data Sync Service」のパブリックプレビュー版と、クラウドアプリ開発の管理ツール「Microsoft SQL Server Web Manager」も発表した。
Webアプリを構築、管理するためのアプリケーション実行環境「Windows Server AppFabric」の製造工程向けリリース(RTM)が完成した。Windows Server 2008およびWindows Server 2008 R2のライセンスユーザーは無料で同ツールをダウンロードできる。
開発者はこのSDKを使ってBing Mapsを利用したWebアプリを構築し、Bing Map App Galleryでユーザー向けに提供できる。同SDKはMicrosoft Connectのサイトでダウンロードできる(Live IDが必要)。
2010年下半期に発売予定の統合コミュニケーション製品「Office Communications Server」の次期版(コードネーム:Office Communications Server“14”)に、Office文書やアプリケーションの共有機能、Outlook、SharePoint、携帯電話から1クリックでミーティングに参加できる機能などが加わった。
メール圧縮、検索、「Outlook Web Access(OWA)」などの機能を強化したSP1のβ版は、Microsoftのダウンロードセンターから入手できる。
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