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Twitterに「ライフラインアカウント検索」機能 Twitter初の「日本発サービス」

» 2012年09月18日 19時11分 公開
[ITmedia]
photo Twitter Japanの近藤正晃ジェームス代表

 Twitter Japanは9月18日、災害時に緊急情報などを発信する政府や自治体、公共サービス事業者などの公式アカウントを簡単に検索できる「ライフラインアカウント検索」機能を追加したと発表した。まず日本の一部ユーザー向けに提供し、数日内に日本語でTwitterを使う全ユーザー向けに公開。今後は海外展開も視野に入れる。

 Twitterの「#見つける」タブ内から「ライフライン」を選択し、検索ボックスに郵便番号を入力すれば、該当地域とその周辺地域の災害情報を発信する認証アカウントを検索できる機能。災害時に正しい被害情報や安否情報、避難関連情報などを効率的に収集するのに役立つとしている。

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 検索窓に何も入れない状態では「首相官邸(災害情報)」などの「全国レベルで役に立つアカウント」(Twitter Japanの蓑輪太郎ソフトウェアエンジニア)を表示し、郵便番号によって地域を絞り込む仕組みだ。探し出したアカウントは個別にフォローしたり、指定したアカウントからのツイート通知をモバイル端末で受けることもできる。

 検索できるアカウントは、中央省庁や都道府県庁、市町村のほか、ガス・水道・交通をはじめとする公共サービス事業者など。現状ではTwitter公式アカウントを持っていない市町村も多いが、今後は同社スタッフによる支援を通じてライフラインアカウントを増やしていくとしている。

photo 東日本大震災の発生時にはツイート数が激増した

 Twitter Japanの近藤正晃ジェームス代表によれば、日本では東日本大震災の発生時に平常時の6倍ほどのツイートがあったという。同社はそれ以来、安定したサービスを提供するためのサーバ増強をはじめ、ライフラインアカウントの拡充、認証アカウントの増加、政府や他企業との連携など、「新しくて役に立つ情報」を提供するための仕組みづくりを進めてきた。

 今年4月に米Twitterのディック・コストロCEOが来日した際、「Twitterが災害時にどのように活用されたのか正しく理解する」ための情報収集などを行ったという。コストロCEOは来日時に開いた説明会で「3.11(東日本大震災)でTwitterは、教訓を得た。Twitterのライフラインとしての重要さを気付かされた」「日本での教訓を世界に広めたい」と語っていた

 近藤代表によれば、ライフラインアカウント検索は「Twitterとしては初の“日本発”サービス」。具体的な展開国は決まっていないものの、今後は日本以外の国でも順次提供していくという。

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