T70Gでは、無線LAN機能がIEEE 802.11a/b/gのトリプルモード対応に強化されたことも特筆に値する(ただし下位モデルではIEEE 802.11b/g対応)。3つの無線LAN規格に対応してるので、環境を問わず、最高のパフォーマンスで通信が可能だ。キーボード上部に、無線LAN機能をオン/オフするためのワイヤレススイッチが用意されているのも便利だ。
インタフェースとしては、USB 2.0×2やIEEE 1394をはじめ、外部ディスプレイ出力、ミニS端子(ディスプレイ出力とミニS端子は専用形状なので、別売りの変換ケーブルが必要)、モデム、LANなど、一通りのポートを装備している。
また、PCカードスロット(Type II×1)とSDカード/メモリースティック・スロット、CFカードスロットの3種類のカードスロットを装備していることも嬉しい。CFカードスロットにPHS通信カードなどを装着した状態でも、PCカードやSDカード/メモリースティック・スロットが利用できるので、デジカメなどの機器との連携に便利だ。
PCカードスロットのフタはダミーカード式ではなく、内側に倒れ込むようになっているので、フタをなくしてしまう恐れもない。また、キーボード上部には、バスレフ型ボックススピーカー(ステレオ)が装備されており、クオリティの高いサウンドが楽しめる。
バッテリー駆動時間は、公称約6時間と長く、オプションの増設用バッテリーを併用することで最大約10.9時間という長時間駆動が実現できる。
付属アプリケーションも充実しており、オフィススイートの「Microsoft Office Personal Edition 2003」やCD/DVDライティングソフトの「Drag'n Drop CD+DVD」、動画編集ソフトの「MotionDV STUDIO」など、実用的なソフトが多数バンドルされている。
T70Gのベンチマークテストの結果は以下の通りだ。
T70Gは、統合チップセットを採用しているため、3D描画性能はあまり高くないが(ハードウェアT&Lエンジンを搭載していないため、FINAL FANTASY XI Official BenchMark2は実行不可)、PCMark04のCPU ScoreやHDD Scoreは比較的良好であり、モバイルノートPCとしては十分満足できる性能だ。
T70Gは、旧モデルで不満だった液晶の視認性や無線LAN仕様などが改善されており、製品としての魅力はさらに増している。製品コンセプト的には、ソニーのバイオノートTR「PCG-TR3/B」がライバルとなるだろう。
バイオノートTRは、重量が約1.4キロと軽いことは利点だが、光学ドライブがDVD-ROM&CD-R/RWコンボドライブであったり、HDD容量が40Gバイトであるなど、スペック面ではT70Gのほうが上回っている部分も多い。携帯性の高いDVDマルチドライブ搭載マシンが欲しいのなら、T70Gが最有力候補となるだろう。
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