カシオ計算機は2月25日、デジタルカメラ“EXILIM”シリーズの新製品として、3倍ズーム搭載の薄型機「EXILIM ZOOM EX-Z30」「同EX-Z40」と、600万画素4倍ズーム機「EXILIM PRO EX-P600」を発表した。EX-Z30/EX-Z40が3月5日から、EX-P600が4月下旬から発売する。価格はオープン。
EX-Z30/EX-Z40は、EXILIMならではの薄型ボディに沈胴式の光学3倍ズームレンズを搭載したEXILIM ZOOMシリーズの新製品。有効320万画素のEX-Z30はEX-Z3(昨年1月発表)の、有効400万画素のEX-Z40はEX-Z4(昨年10月発表)のそれぞれ後継機となる。Z30とZ40の違いは画素数のみで、ボディ/レンズや搭載機能などは同じだ。
新製品の最大の特徴は、大幅に向上した“バッテリー寿命”だ。
小型軽量のデジカメが人気となっているが、小型化の障壁となるのが「バッテリー」。小型の小容量タイプになりがちなため、1時間前後の使用でバッテリー切れとなったり、100枚前後しか撮影できないなど、どうしても連続撮影時間や撮影枚数が犠牲になるケースが多かった。
「デジカメユーザー300人に実施した調査では、デジカメ不満点で半数が電池寿命の短さを指摘し、次にデジカメを選ぶ機能・性能でも44%が長時間バッテリーを挙げている」(同社)
EX-Z30/EX-Z40に搭載された新開発の画像処理モジュール「EXILIMエンジン」は、独自設計のLSIを3段に重ねた多層高密度実装を採用。従来モデルの2段実装に比べて面積比で約35%の省スペース化を行うことで、空いたスペースに大容量バッテリー(680mAh→1230mAh)を搭載することが可能となった。
さらに、業界初の1.8ボルトという低電圧動作システムを採用して省電力化。カメラ映像機器工業会(CIPA)が定めた規格の測定方法による撮影枚数は約360枚(約3時間)となり、従来モデル(EX-Z4)と同じボディサイズで、バッテリー寿命を約2.5倍に向上させた(EX-Z4は約1時間10分/140枚)。
3段沈胴式ズーム機構を採用した「smc(スーパーマルチコート) PENTAX LENSレンズ」や、大型2インチのデジタルインタフェース採用TFT液晶ディスプレイなど従来機種で好評だったスペックを継承。CCDや薄型のボディサイズ、主な撮影機能などカメラとしての基本スペックも従来機種とほぼ同じだ。
新たな機能として、シャッターボタンを一気押しすることで、ピント合わせがオートフォーカスからパンフォーカス(固定焦点)へ自動的に切り替わる「オートパンフォーカス機能」を装備。また、電源オンからの撮影可能になるまでの起動時間が約1.6秒、レリースタイムラグ約0.01秒、連続再生時のコマ送り間隔約0.1秒など、高速レスポンスにも磨きをかけている。
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