オリンパスは2003年秋に「CAMEDIA C-5060 Wide Zoom」(以下、C-5060WZ)という広角系ハイエンド機を出したと思ったら、2004年春にも同じく広角系を重視した800万画素ハイエンド機「CAMEDIA C-8080 Wide Zoom」(以下、C-8080WZ)を出してきた。キャラクターが被りはしないかと心配になるほどだ。
もっとも、C-5060WZはCAMEDIA Cシリーズの進化系であり、CCDは1/1.8インチ510万画素で、価格も10万円以下。一方C-8080WZは、C-2000シリーズからC-5000シリーズへと進化してきたハイエンド系CAMEDIAに、「CAMEDIA E-10」、「CAMEDIA E-20」から「E-1」へと進化したプロ向けデジタル一眼レフのテイストを加味したまったく新しいタイプの製品であり、CCDは2/3インチ800万画素、価格は10万円以上と両者の違いは大きい。
C-8080WZはボディからして特徴的だ。ずんぐりした大きめのボディはグリップが非常に浅く、片手でぶらぶら持つには心許ないが、構えてみると手に優しくて非常に握りやすい。ボディが大きいため、小指まで使ってしっかり握れるのだ。
しかもシャッターボタンが垂直に近い角度で斜めに付いており、慣れると人差し指が自然な角度で当たる。レンズの鏡胴も非常に太く、左手で下から支えやすい。この斜めに付いた軽いシャッターは、E-10/20を彷彿とさせるものがある。
鏡胴は非常に太いが、レンズは28〜140ミリ相当(35ミリカメラ換算)の5倍ズーム。C-5060WZの4倍よりはちょっとテレ側へ寄っているが、コニカミノルタの「DiMAGE A2」やキヤノンの「PowerShot Pro1」の28〜200ミリに比べると弱いという、微妙だが使いやすいレンジである。明るさはF2.4〜3.5だ。
欠点はレンズフードだ。28ミリ相当ともなるとレンズフードがほしくなるのだが、レンズ部の根本が太くてレンズフードを逆さにつけられないのだ。このためレンズフードを持ち歩こうとするとかさばってしまう。
また、最初に構えた時は、レンズ部がズームリングになっているような気がして、つい回そうとしてしまった。そうしたくなるようなデザインなのだ。しかし実際にはズームリングもフォーカスリングもないわけで、それがちょっと残念だ。
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