Centrinoに対応しAV機能が大幅に進化──東芝 dynabook EX/2515LDSTWB(2/2 ページ)

» 2004年06月10日 17時35分 公開
[平澤寿康,ITmedia]
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大きく使い勝手が向上したスライドパッド

 キーボードは、日本語87キーでキーストロークが2.7ミリにキーピッチが19ミリとなっている。キーのサイズが変則的に変わっているノートPCが多いなか、本機はそういうところもなくスムーズに入力できる。キーのタッチ感は、ややソフト。

 従来モデルではカーソルがあちこちに飛び回るような操作感で、お世辞にも使い勝手が良いとは言えなかったスライドパッドも、本モデルでは大きく改善されている。操作に違和感もなく、スムーズな操作が可能になった。パッドの四隅の一つを長押しすると、登録されているメニューを表示して起動できる「パッドタッチ」機能が搭載されており、アプリケーションの起動やウィンドウの切り替えをパッド操作だけで行えるのは便利である。パッケージには光学式マウスも添付されているのでパッドが使いにくいというユーザーはそちらを利用すればよいだろう。

dynabook EX/2515のキーボードレイアウト。右上にはクイックプレイで使用するプレーヤーコントロールボタンが配置された「マルチAVパネル」が取り付けられている

「ライフスタイルパネル」を踏襲し「クイックプレイ」がDVDビデオ再生に対応

 従来シリーズ同様、本モデルには、用途に応じて交換が可能な「ライフスタイルパネル」が搭載されている。標準で添付されているのは「マルチAVパネル」だ。本パネルを利用すれば、Windowsを起動しないでTVの視聴やDVD-Videoと音楽CDの再生ができる「クイックプレイ」を利用できる。

 クイックプレイは同社がTransCubeで培ったLinux技術を応用しており、HDDに約100Mバイト程度の隠し領域を作り、そこにTVやDVD-Video/音楽CD再生ソフトを組み込んでいる。従来モデルではDVD-Videoの再生ができなかったが、本モデルから新たに対応している。

 なお、クイックプレイによるTVの閲覧やDVD-Video/音楽CDの再生は、添付されているリモコンかライフスタイルパネルを使った操作のみがサポートされている。マウスの右クリックメニューなどが利用できるようになると、さらに便利になるはずなので、バージョンアップに期待したい。

 CPUがPentium M/1.50GHzに変わった新モデルだが、体感的な性能アップはほとんど感じないかも知れない。その代わりに夏モデルはAV機能や使い勝手が大幅に向上しているのが大きなポイントである。大袈裟ではなく「液晶TV」、「DVD/HDDレコーダー」、「ノートPC」の機能を1台に集約した製品と言えるだろう。

 Centrino対応ではあるが、本体の重さが3キロ前後なので、気楽に持ち歩いて利用するという用途には向かない。しかし、TV録画やDVD-Videoの再生などAV機能を組み込んだデスクトップPCと比較しても見劣りしない機能を持っている。省スペースを重視してノートPCでTV番組やDVD-Videoを楽しみたいなら、この製品を選択候補として考えても損はないはずだ。

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