まず、既存のパーツを流用してLGA775プラットフォームに乗り換えることが第1目標であるユーザーにとって、915P-Aは文句なしにお勧めできるマザーであることは言うまでもない。今回、PCI ExpressにRADEON X600XTを差してベンチマークテストを行ってみたが(なお、このテストはAGP Expressにグラフィックスカードを差さないで行っている)、そのパフォーマンスは他社のPCI Express対応マザーと遜色ない。将来、ユーザーがPCI Express対応グラフィックスカードを購入してもパフォーマンスで不利になることはないだろう。
では、AGP対応グラフィックスカードをしばらく使うとして、そのパフォーマンスは重視したいというユーザーにとってはどうだろうか。正直に言うと、この判断はなかなか難しいところだ。
多分に、パフォーマンスを重視するユーザーならば、PCI Express対応カードでいまだにハイエンドバージョンが登場していないがために、AGP対応グラフィックスカードを流用するケースが多いと思われる。
ところが、今回のように、Aquamark3や重負荷時のTOMBRAIDER AoDにおけるNX6800の結果が、FX5700同等であるのを見たとき、その価格差を考えるとユーザーとしてはなかなか承服しかねるのではないだろうか。
もし、915P-AでCPU以外の既存パーツを流用したいパフォーマンス重視志向のユーザーであるならば、ゲームの設定はやや軽めになるように心がけることをお勧めしたい。その状態ならば、AGP Expressに差していたとしても、ミドルレンジとは一線を画した、ハイエンドにふさわしいパフォーマンスを発揮してくれるだろう。
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