デスクトップと同じ環境がノートに出現──富士通 FMV-NX90J/T(2/2 ページ)

» 2004年10月15日 19時12分 公開
[小林哲雄,ITmedia]
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インスタントMyMediaも装備

 最下位モデル以外は、ハードウェアエンコード機能と赤外線リモコンが付属するので、“テレパソ”として利用できる。

 最近のメーカー製PCで、その使い勝手の違いが大きい“テレパソ”関連機能だが、本製品でも高速起動対応として「インスタントMyMedia」を用意している。これは専用のOSで動作するもので、電源ボタンでなく「TV/DVDボタン」を押すと専用のプログラムが起動するものだ。これによって15秒程度でTV関連機能が立ち上がるようになっている。“テレパソ”マシンらしく、これらの機能は本体のボタンだけでなくリモコンからも起動できる。

キーボード上部にはインスタントMyMediaの起動、コントロールを行う専用のボタン群が用意されている
標準添付のリモコンユニット。インスタントMyMediaの制御、録画機能をリモコンだけで行える
インスタントMyMediaのメニュー画面

 Windows上から利用する統合ソフトMyMediaと一体感のあるインタフェースは、操作において戸惑うことが少なく万人に使いやすいものだ。番組録画も(DVD-RAMへの書き出しのみという制約はあるが)可能。記録した映像はインスタントMyMediaかWinDVDで閲覧することができる。

 一方、Windows上でのTV閲覧は「TVfunSTUDIO」、iEPGは「G-Guide」の組み合わせだ。TVfunSTUDIOはプログレッシブ表示のおかげで毎秒60フレーム再生が可能。動きのある番組に強いのが魅力だ。ちょっと席を外したいときに必須のタイムシフト再生にも対応している。また、松下のDVDレコーダー「DIGA」(DMR-E500H)で録画した映像をネットワークを介して見ることができるようになったのも、ホームネットワークを活用しているユーザーにとっては有用な機能だろう。

 上位と下位のモデル価格差は大きく、上位と中位モデルでは8万円の違いがあるのだが、その分、CPU/HDD/グラフィックスメモリ容量/ネットワーク仕様と、多くの部分が簡略化されている。とくに3Dゲームの画質設定に影響するグラフィックスメモリが上位モデルで128Mバイトだったのが、下位モデルで32Mバイトと一気に少なくなるのは、ゲームユーザーにとって厳しい。

 NXを購入するならば最上位マシンが最善の選択になるが35万円という価格設定が、最近のノートPCとしては少々厳しいかもしれない。下位モデルは22万円と、ぐっとお手軽だがこちらは“テレパソ”機能がない。

 ノートPC、というよりはデスクトップリプレースの性格が強いNXシリーズは、そのデスクトップPCに負けないパフォーマンスと家庭内での移動の自由さ、そして一部ながら家電製品との連携も可能。ホームユースの親和性の高さを評価するユーザーを十分満足させる実力を持った製品といえるだろう。

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