RAWデータ取り扱いにも対応した高機能画像編集ソフト――Paint Shop Pro 9(1/3 ページ)

» 2004年11月02日 12時00分 公開
[柳谷智宣(アバンギャルド),ITmedia]

 デジカメ写真をレタッチ・編集して、一つの作品として作り込む――。一般デジカメユーザーであってもこの作業は、もはや当たり前になってきた。デジカメ付属の画像取り込み・編集ソフトやアルバムソフト、あるいはメーカー製PCにバンドルされているソフトなどにも、ある程度の画像編集機能は付いているが、今回はそれらより一歩進んだ高度な作業がしたいユーザーにはどのようなソフトがあるのだろうか。

 ある程度レタッチに慣れたユーザーであれば、写真の傷を修正したり、色補正を行ったり、コントラストなどを細かく調整したり、はたまた大量の写真をマクロなどで一括補正を行ったりといった、より高度で細かく、かつそれを迅速にできるような機能を欲することだろう。

 今回試用した、ピーアンドエー「Paint Shop Pro 9」は、高価なプロフェッショナル向けグラフィックソフト、アドビシステムズ「Photoshop」に劣らない画像編集機能を備える、個人向けグラフィックソフトの最新バージョンだ。

photo Paint Shop Pro9。価格は1万5540円

 Paint Shop Pro 9は、フォトレタッチ機能だけでなく、本格的なペイント機能も備えるのが特徴だ。1年半ぶりとなる今回のバージョンアップでは、デジカメ写真に関するレタッチ機能と、ペイント作品の作成にも使える機能が大幅に強化されたという。

 そこで、新たに搭載された機能をシチュエーション別に、その効果のほどと、使いやすさを中心にチェックしてみた。

撮影に失敗したデジカメ写真を手軽に修正

 Paint Shop Pro 9を起動すると、最初に「ラーニングセンター」というツールが開く。これはヘルプも兼ねたガイド機能なのだが、操作を覚えるにあたりかなり分かりやすくできているので、反射的に閉じてしまわないようにしたい。というわけで最初は、ラーニングセンターから作業してみて、何ができてそれはどのように行うのかということを一通り学習しておくとよさそうだ。

 作業ウィンドウは、複数のツールバーやパレットが縦横に並ぶ、画像編集ソフトとしては一般的なインターフェースとなっている。

photo Paint Shop Pro 9のメニューインタフェース

 では実際に何かの写真をレタッチしてみよう。用意したのは、夜間に撮影した、やや暗い、半分失敗してしまった写真だ。ライトアップされ、その光が届いているところ以外の周辺部は暗く、背景がなんだか見えにくくなってしまっている。

 そのような場合は、「写真」→「自動修正」の項目にて補正をかけてみる。「ラーニングセンター」にて、ツールバーの表示方法やトリミングの指示方法などを確認しながらやってみるとよいだろう。あとは自動修正コマンドの「この手順を実行する」をクリックすれば、自動的に修正される。この自動修正機能は、一般的なデジカメ写真に見られる露出オーバーやアンダー、カラーバランスのちょっとしたずれなどを、まとめて自動的に補正してくれるものとなる。

 今まで、画像編集ソフトの自動補正機能は何か信用がおけなかったのだが、Paint Shop Pro 9では一部が白飛びしてしまったり、妙にコントラストがきつくなってしまったりといったこともなく、ほかの写真においてもほどほど良好な結果が得られたのには驚いた。

 なお、撮影した写真を見てそのままでも問題ないと思っても、一度自動修正機能を使ってみて両者を比べてみることをおすすめしたい。以外に「ああ、修正したこっちのほうがいいや」と思うことも多いことだろう。

photo オリジナル写真(左)と自動修正の後の写真(右)。

 そして、自動修正だけで足りない修正は個別に行っていく。この写真の場合、プリントするには、周辺の暗い部分をもう少し明るめにしておきたい。しかし、単に全体的な明るさを調整するだけでは、ライトアップされている明るい部分が白飛びしてしまう。

 このような場合には新機能「フィルフラッシュ」ツールを使う。フィルフラッシュツールは、単に全体を明るくするわけではなく、画像の暗い部分のみを判別し、そこだけ修正する機能である。「調整」メニューから「修正」→「フィルフラッシュ」を選択すると、暗い部分から今まで見えなかった背景が浮かび上がってきた。

photo 自動修正後にフィルフラッシュを適用している画面。

 ちなみに「バックライトフィルタ」というツールも新たに搭載する。こちらは逆に、フラッシュを当てすぎてしまったといったような、明るすぎる部分のみを修正できるものだ。プレビューを見ながら数値を決めていく、というように確認しながら調整できる仕組みになっている。

 そのほか新たに搭載されたフィルタとしては、高感度モードで撮影した(あるいはオートISO感度設定で、高感度に自動設定されてしまった)写真用に粒状ノイズを取り除く「デジタルカメラノイズの除去」や、レンズの性能によってコントラストの強い場所に現れる色ずれを修正する「色収差の補正」といったツールも搭載される。

photo ノイズ除去フィルタ

 もちろん前バージョンで搭載されていた、細かい傷やゴミの除去や赤目修正機能、各種フィルタを1画面で一覧でき、それぞれの効果が一目でわかる便利ツール「効果ブラウザ」といった、やや失敗ぎみの写真を修整するツールや確認メニューも健在だ。

photo 効果ブラウザ

履歴パレットで自由自在にレタッチ操作を試せる

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月13日 更新
  1. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  2. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  3. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
  4. 12機能を凝縮したモニタースタンド型の「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」が27%オフの2万3990円に (2026年03月11日)
  5. 3万円超でも納得の完成度 VIA対応の薄型メカニカルキーボード「AirOne Pro」を試す キータッチと携帯性を妥協したくない人向け (2026年03月12日)
  6. 新品は絶滅、中古は高騰──「令和にMDを聞きたい」と願った筆者が、理想の再生環境を整えるまでの一部始終 (2026年03月13日)
  7. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  8. M5 Max搭載「14インチMacBook Pro」がワークステーションを過去にする 80万円超の“最強”モバイル AI PCを試す (2026年03月13日)
  9. エンスージアスト向けCPU「Core Ultra 200S Plus」登場 Eコア増量+メモリアクセス高速化+バイナリ最適化でパフォーマンス向上 (2026年03月11日)
  10. 新型「MacBook Air」はM5搭載で何が変わった? 同じM5の「14インチMacBook Pro」と比べて分かったこと (2026年03月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年