作業した履歴を管理する「履歴パレット」の採用もポイントの一つだ。履歴パレットは、行った作業と操作を自動記録しておくことで、過去にさかのぼって特定の行程の作業をやり直せる機能。ある程度進行してしまった操作でも、新たに何度でもやり直すことができるため、イメージ通りの画像へ仕上げるのに活躍してくれるだろう。
また、履歴に残っている作業工程の一部を切り出して、それをスクリプトとして保存しておくこともできる。大量の画像を同じ効果と設定で、あるいは画像サイズや保存フォーマットの置換をするといった一括修正ができ、手間を大幅に軽減してくれる。
Paint Shop Pro 9には写真のレタッチだけでなく、優れたペイント機能も搭載する。ただしこの類の機能は、絵心がないユーザーには写真に落書きするなどしか使い道がなかったこととも思われる。
そんなユーザーに試してもらいたいのが「トレースオプション」機能だ。この機能は、下絵となる写真の上にペイントしながら色を重ねていくことで、写真をあたかも絵画のような作品に仕立てあげることができるものだ。
絵筆ツールも、油絵ブラシやチョーク、パステルなどの種類が用意され、さまざまなタッチで描いていくことも可能だ。そのツールバーの右端にある「トレース」というチェックボックスにチェックすればOKである。
また、「ミキサーパレット」という機能もある。これは実際にパレットの上で、複数の絵の具を混ぜるようにして色を作り出せるというもので、よくあるデジタル的な色指定方法とは異なる、いかにも絵画風で気分が乗ってきそうなものとなっている。
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