半導体の過剰在庫、10〜12月期は大幅縮小

» 2005年01月29日 07時52分 公開
[IDG Japan]
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 半導体企業の過剰在庫縮小は10〜12月期中にかなり進展したが、今年は成長減速が予想され、一層の削減が必要になるとの調査報告を調査会社の米iSuppliがまとめた。

 10〜12月期の過剰在庫は10億ドルにまで縮小、7〜9月期に比べて38%減少した。iSuppliの推計では半導体業界が7〜9月期に抱えていた過剰在庫は16億ドル。

 リリースによれば、iSuppliでは過剰在庫を「在庫日数がその四半期の過去の平均値を上回るポイント」と定義している。同社は半導体企業約100社から在庫データを収集してこの統計を出した。

 同年上半期の大口注文が原因で、IntelやTexas Instrumentsなどの大手サプライヤー、および小規模の半導体ベンダーでも過剰在庫を抱え込んだとiSuppliは解説。ハードベンダーは当初、同年下半期の需要は例年よりも高いと見込んでいたが、実際にはそうならなかった。

 PCと携帯電話業界による出荷は昨年下半期も2けた台の伸びを記録したが、こうした企業では高い目標を設定したため在庫が膨らみ、半導体購入が1〜2四半期ずれ込む結果となった。Intelもこれが原因で、顧客の過剰在庫焼却を待って7〜9月期の生産を減らしている。

 2005年上半期も業界では在庫縮小が続くが、現在の過剰在庫を考慮すると、需要を注意深く見守る必要があるとiSuppliは指摘している。

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