インタビュー
» 2005年09月15日 16時49分 UPDATE

「256Mバイトより4Gバイト載せが正統でしょう」──ギガバイトが考える「i-RAM」

ギガバイトがCOMPUTEX TAIPEI 2005で発表した「i-RAM」はメモリをデータストレージとして使うことで、HDDをはるかに超えた性能を発揮する。多くのユーザーが注目してきたi-RAMのコンセプトとスペックの最新情報を日本ギガバイトの林社長が直々に伝授。

[長浜和也,ITmedia]
 ──i-RAMのレビュー記事をニュースサイトや雑誌などで目にするようになりましたが、今のところ、インテルのチップセットでしか動いていないようですね。

日本ギガバイト代表取締役社長林宏宇氏 サンプル版ではインテル製のチップセットでのみ動作保証をしていましたが、現在ではSiS、VIA、ULiのチップセットでも動作が保証できようになりました。ただ、NVIDIAのチップセットではRAIDの機能がうまく動作しない症状が報告されており、現在検証作業を進めているところです。

 ──そのほかに、COMPUTEX TAIPEI 2005や日本で行われた製品説明からアップデートされたスペックがあれば

林氏 日本の製品説明会では最大8ギガバイトまで実装できると述べましたが、検証を進めた結果、現時点では最大搭載容量を4Gバイトにとどめています。また、電源を切ったあとにi-RAM上のデータを保持するために使われるバッテリーの持ち時間も16時間としていましたが、こちらもやや短めの10〜16時間程度と見ています。ただ、これはi-RAMに実装されているメモリモジュールの数や容量によって変動します。また、重要なデータを扱う場合はUPSとの併用を薦めています。

 ──予約の受付が始まっていますが、出足はどうですか

林氏 i-RAMは全世界で1500個と数量限定で販売することになっています。すでに日本で600個ほどのオーダーが入るなど、日本での人気が突出してます。もともとi-RAMはコンシューマーユーザーを意識した製品です。コンシューマーレベルのPCではHDD周りのスピードが一番パフォーマンスを阻害しています。そのためメモリを使うi-RAMを開発したのですが、サーバシステムを扱っているベンダーから引き合いが多かったのは意外でしたね。

 ──最大で4Gバイトのメモリを実装できるi-RAMですが、1Gメモリを4つ用意するとなると価格もそれなりにいってしまいます

林氏 ただ、日本で予約しているユーザーの多くがi-RAMに4Gバイトのメモリを実装して使うつもりでいると聞いています。最初は、i-RAMも1万円を切る価格で出荷する予定で、多くのユーザーに気軽に使ってもらうつもりでしたが、いろいろな事情で2万円に近い価格になってしまいました。ところが、そこまでお金をかけて購入するユーザーになると、使い勝手を優先してi-RAMのために最大容量のメモリを新たに用意するそうです。

 ──そうなると「DDR2メモリを導入したからそれまで使っていたDDRメモリをi-RAMに転用しよう」というユーザーはあまりいない、と

林氏 そうですね。ギガバイトでもいろいろ使っていますが、512Mバイト以下ではあまり効果はないように思えます。1枚のメモリモジュールの容量の問題よりも、ユーザーはとにかくi-RAMにある4つのメモリスロットのすべてに差して使いたいようですね。

 ──ただ、最大容量の4Gバイトのメモリを用意しても、i-RAMの特徴が生かせる使い方となるとなかなか難しいと思います。なにか「これぞi-RAM!」という具体的なアイデアを持っていますか

林氏 うーん、ギガバイトとしてもそのあたりのアイデアを模索しています。今回、数量限定で出荷されるi-RAMですが、その多くを日本の出荷分として確保しようとしています。それはなぜかというと、ひとつに世界中で最も注目してるのが日本のユーザーであるから。そしてもうひとつの理由として、ギガバイトは日本のユーザーに期待している、というのが挙げられます。

 ──日本のユーザーに期待する、とは?

林氏 日本のユーザーは、ほかの国のユーザーと違って性能にコストをかけることを厭わない。だから、ギガバイトも性能を重視した高級仕様の製品を日本限定モデルとして用意しています。そんな、性能を重視する日本のユーザーは我々がとても思いつかない斬新なアイデアを生み出してくれます。日本のユーザーが考えた、i-RAMの特徴を最大限に引き出してくれる使い方を世界中にフィードバックしたいですね。現在日本のユーザーから出た意見をフィードバックする場を用意する方向で検討しています。

 ──フィードバックといえば、いろいろなアップデートの要望も出ていますね。Serial ATAIIへの対応など

林氏 そうですね。Serial ATAIIへの対応はいろいろな方面から意見を聞きます。もちろん改善はしていきますが、時期ははっきりと決まっていません。DDR2への対応は今のところ予定なし、です。ユニークな意見としてメモリのオンボード搭載、というリクエストがありました。サーバへの組み込み系ベンダーから上がっているのですが。

 ──4Gバイトを載せるユーザーが多い、という話でしたが、私のように「余ったメモリを差して使ってみようか」と考えるユーザーもいます

林氏 私も最初は4Gバイト載せるなんて思ってもいませんでした。個人的に昔の中文Windowsを入れてみようかと気軽に考えるぐらいで。でも、やはり、256Mバイトより4Gバイトで使うのがいいでしょう。多ければ多いほどi-RAMはその価値が上がるはずです。

kn_iramrin.jpg 「もっと気軽にi-RAMを使ってもらえるといいですね」と語る日本ギガバイト代表取締役社長林宏宇氏

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