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2006年04月18日 08時00分 更新

Mac OS Xで作業しながらGyaOを見る、は本当か?――「Parallels Workstation」を検証する (1/3)

既報の通り、Intel Mac初の仮想化ソフトである「Parallels Workstation 2.1 β3 for Mac OS X」がリリースされた。Mac OS XとWindows XPの同時利用を“実用的な”速度で実現できるのであれば、デュアルブートになる「Boot Camp」より使い勝手はいいはず。さっそくこれを試してみた。
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 Parallels Software Internationalの「Parallels Workstation」は、Intelの“Vanderpool Technology”を使った仮想マシンソフトウェアである。すでにWindowsとLinux版は製品化されているが、これにMac OS X版が加わろうとしているわけだ。

 「Parallels Workstation 2.1 β3 for Mac OS」(以下、Parallels Workstation)を使うと、Mac OS Xの上で仮想マシンとしてPCを動かすことができる。仮想マシンはParallels Software International製のBIOSを積んだPCであるから、その上で走るOSは原理的にはPCで走るものならなんでもいい。Windows XPはもちろん、Windows 2000以前の古いものでもいいし、LinuxでもFreeBSDでもかまわない。同社のサイトにゲストOSとしてサポートされているもののリストがある。

 Intel Core搭載のMacintoshでWindows XPを動かす環境としては、先に紹介したアップル純正「Boot Camp」や、有志による「XP On Mac」プロジェクトがある。これらはMac OS XとWindows XPのデュアルブート環境を構築し、各OSの利用には再起動の必要があったが、Parallels WorkstationはMac OS Xの1つのウインドウとして仮想マシンを走らせられる。この点ではMicrosoftの「Virtual PC」と同じだ(もっともこちらはIntel MacのRosettaでは動作しない)。Mac OS Xを使いながらWindowsも使えるというわけで、使い勝手はこの方がずっといい。しかも、Vanderpool Technologyを使ったParallels Workstationは、CPUのエミュレーションを行うVirtual PCと違ってずっと高速に動作するはずである。

インストールと設定

 もう1度断っておくが、Parallels Workstationはまだβ版だ。Boot Campもβ版だったけれど、未完成度はこっちの方がずっと高い。仮想マシンがいきなり落ちたり、Mac OS Xごとフリーズしたりということがまだまだ発生するようだ。自分の環境で実際に試すときにはそれを忘れないで欲しい。

 さて、ソフトウェアはParallels Software Internationalのサイトで配布されている。まだ無料でダウンロードできるけど、メールアドレスを登録して、アクティベーションコードを送ってもらう必要はある。なお、β2を使っていた人なら、そのままβ3を使うことができる。

 今回使用したマシンは、1.83GHz Intel Core Duo搭載の17インチiMac(MA199J/A)。前回の記事でBoot Campをインストールしたのと同じマシンだ。

 Parallels Workstationをインストールして起動させ、「Create new virtual machine」を選ぶと、ウィザード式に仮想マシンの設定を決めるダイアログが表れる。ここではOSの種類などを設定していくが、あとから変更することもできるので、どんどん入力して大丈夫だ。ウィザードが終わると下の画面になる。

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 「Configration」は、いわゆるBIOSの設定のようなものだ。下の「Resources」は仮想マシンの仮想ハードウェアの設定。搭載メモリ量とか、HDDのサイズとかをここで決める。HDDはMac OS Xから見ると1つのファイルになっている。ConfigrationのFile Locationのところに書かれているのは設定ファイルなのだけど、それと同じフォルダに“.hdd”という拡張子で収まっている。このファイルは圧縮されているようで、HDD容量を10Gバイトにしても、ファイルサイズは10Gバイトよりもずっと小さい値になる。

 今回のテストに使っているiMacはメモリが標準の512Mバイトしかない。このようなマシンの場合、仮想マシンの「Memory」のデフォルト値「256MB」というのは大きすぎる。この設定で走らせようとすると下のような警告が出るのだ。

og_parallels_002.jpg

 「256Mバイトでは大きすぎるから最大156Mバイトにすることをおすすめするよ」というわけ。実際その通りで、このワーニングを無視して進めたら、Mac OS Xがスワップしまくりで、Macintosh全体のパフォーマンス(もちろんParallels Workstationも)が極端に低下する。素直に仮想マシンのメモリ割り当てを減らさないとだめだ。もちろん、Macintoshのメモリを増やせばこの値はもっと大きくなる。

 ところで、β3の目玉に「サウンド再生ができるようになった」という点があるのだけれど、デフォルトの設定ではそれが「Null Device」になっているのだ。なんでこんなことになっているのかと思ったが、使ってみて分かった。β3のサウンド機能はまだまだ未完成で、筆者の環境ではWindows 2000(SP4)のときにサウンドを鳴らそうとするとかなり高い確率でフリーズする。最初の起動音を鳴らそうとしてそのままフリーズなんてこともあるのだ。Windows XPだとフリーズすることはないけれど、音の鳴り始めでちょっととぎれとぎれになる。こんなことがあるので、とりあえず「Null Device」になっているのだろう。最初はデフォルト設定のまま使ってみて、動作を確認してから「Default Audio」に設定を変えるほうがよさそうだ。

 なお、β2からアップデートした場合は、「Resource」に「Sound」が存在しない。このときは「Edit」でSoundリソースを「Add」すればいい。

 さて、WindowsのインストールディスクをMacintoshのドライブに入れて、右辺にある緑の再生ボタンを押すと、仮想マシンが動き出し、Windowsのインストールが開始する。

og_parallels_003.jpg 起動画面の最初にParalles VGA-Compatible BIOSの文字を見ることができる

Parallels Toolのインストール

 インストールしたままのWindows XPは仮想マシン依存のドライバが入っていないから、画面のリロードなどがとても遅い。そこで「Parallels Tool」をインストールする。「VM」メニューの「Install Parallels Tool...」を選択だ。これは実はParallels Workstationが用意しているCDのISOイメージファイルをWindowsでマウントさせているだけだ。(ドキュメントにも書いてあるのだけど)マウントさせた後のAutoRunがまだ上手く働かないことがあるので、その場合はマウントされたCDを開いて「PrlTools.exe」を起動させる。

 Parallels Toolをインストールすると、画面の描画速度は見違えるように上がるし、デスクトップのサイズも広くできる。

og_parallels_004.jpg ちなみにMac OS XのデスクトップにあるWindowsアイコンはBoot Camp用のボリューム

 もちろんそれだけではない。Windows XPとMac OS Xの画面でマウスをシームレスに移動できるようになるし(それまではキーコンビーネーションを使っていちいち切り替えないといけなかった)、クリップボードや時刻のシンクロナイズなども可能になる。

og_parallels_005.jpg  Parallels Toolのドライバーはこのような形でまとめて設定できるようになっている。これはコントロールパネルではなく、タスクバーに置かれたアプリケーションだ。
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[こばやしゆたか,ITmedia]

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