ゲートウェイのデスクトップPCを評価するたびに思うのだが、いずれもケースがかなり重たい。造作がしっかりしており、ちょっとやそっとじゃ歪みもしないほど堅牢なのだが、持ち上げるたびにずっしりと腰にくる。GT5056jのPCケースも重い。フォームファクタはBTXであり、ケースのサイズはmicro ATX用のミニタワークラスしかないのだが、使用しているパネルが厚いためか、かなりの重量がある。
内部の構成は、一般的なPCケースとは異なる独自の配置になっている。右側のサイドパネルを開けると、まず目立つのがCPUへ風を送るためのダクトだ。緑色に着色されたダクトは、前面に取り付けた吸気ファンからの風を直接CPUクーラーへ送るためのもので、CPUのクーラーユニット自体はファンレスだ。PCケースの背面に取り付けられた排気用ファンは、CPUクーラーを冷却した空気がそのまま排出されるように一直線上に配置されている。前面と背面のファンは回転が低く抑えられており、起動時以外の動作音は静かだ。使用していて聞こえてくるのは主にHDDの動作音であり、PC本体を机上に置いていてもうるさくない。なお、この状態はベンチマーク実行時にも変わることがなく、ファンの回転数が変化しているのは聞き取れなかった。
3.5インチのシャドウベイは2基のみなので、標準構成のHDDですべて埋まってしまってしまう。それゆえHDDを増設することができない。PCIスロットは2本あり、1本はFAXモデムが占有している。FAXモデムを使用しないなら、2枚のPCIカードが増設できる。拡張カードの固定はネジを使わない方式なので容易に行える。電源ユニットは、デルタ製の400ワットモデルが採用されている。底面に12センチファンを持つ静音モデルであり、電源の動作音は非常に静かだ。2台の光学ドライブに2台のHDDと搭載するデバイスは多いが、Core2 Duoとグラフィックスカードがハイエンドモデルでないため400ワットの電源ユニットで十分に余裕がある。
ゲートウェイのハイエンドモデルだけに、その性能は気になる。CPUはCore2 Duoのミドルクラス、グラフィックスカードはGeForce 7シリーズのバリューモデルであるが、PCMark05で4856、3DMark05では、1024×768、nonAA、Optimaiseで3972となっており、十分にハイパフォーマンスといえる結果を残している。FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマーク3のスコアもLowで10000に迫る勢いであり、かなり重めの3Dゲームでも無難にこなせるほどのパフォーマンスを発揮している。
GT5056jは、九十九電機や上新電機などのオンラインショップで15万円を切る価格で購入できる。この価格でこれだけのハイスペックPCが手に入れられるコストパフォーマンスは特筆に値する。さらに、ケースの堅牢性や静かな動作音なども加味すると、とてもお買い得なモデルと評価できるだろう。
PCMark05 | |
PCMark | 4856 |
CPU | 4679 |
Memory | 3917 |
Graphics | 3733 |
HDD | 5714 |
HDD - XP Startup | 9.52 |
Video Encoding | 393.93 |
Image Decompression | 29.268 |
WMV Video Playback | 53.075 |
PCMark04 | |
PCMark | 6180 |
CPU | 6438 |
Memory | 5065 |
Graphics | 4694 |
HDD | 5463 |
WMV Video Compression | 95.285 |
DivX Video Compression | 100.588 |
FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフト3 | |
Low | 9046 |
High | 6525 |
1024×768ドット、nonAA、nonAniso | 1024×768ドット、4XAA、8XAniso | 1600×1200ドット、nonAA、nonAniso | 1600×1200ドット、4XAA、8XAniso | |
3DMark05 3DMark Score | 3972 | 3339 | 2771 | 2084 |
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