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» 2006年12月22日 21時28分 UPDATE

「その存在に気づかれないこと」──Windows Vistaと3Dグラフィックスの関係

Windows Vistaのプロモーションイベント「AKIBAX 2006」にNVIDIAが登場。エンスーなゲーマーではなく「普通のユーザー」に3Dの存在理由を説明した。

[長浜和也,ITmedia]

 別記事でも紹介されているように、秋葉原 UDX AKIBA SQUAREで、Winodws Visataのプロモーションイベント「AKIBAX 2006 Powered Windows Vista Ultimate」が22日午後から24日19時までの予定で行われている。このイベントでは、ASUSやAMD(とそのグラフィックス部門のATI)などのハードウェアベンダーがWindows Vista対応の最新製品を展示するブースと並んで、協賛ベンダーが自社の製品情報を紹介するイベントステージが用意されている。ここでは、金曜日の午後に行われたNVIDIAとAMDのセッションを紹介しよう。

NVIDIAは「さりげなく活躍している3D」をアピール

kn_nvamdcyong.jpg ロブ・チョンガー氏。「どのようなアプリでもWindows Vistaによってより簡単にできるようになった。それを可能にしているのがGPUである」

 NVIDIAの講演では米国本社から来日したロブ・チョンガー氏(コーポレート・マーケティング・バイスプレジデント)が登場した。チョンガー氏は、NVIDIAが、Winodws Vistaの開発においてMicrosoftと協力し「3Dグラフィックスの魅力をゲーマーだけでなく一般ユーザーに広げていく作業をおこなってきた」と述べ、一般のユーザーには気が付いてもらえない「Windows Vistaのビジュアルが実は3Dグラフィックスで描画されている」ことを、実例を示しながら説明した。

 チョンガー氏は、 3Dグラフィックによって通常のアプリは「情報の表示が(2Dと比べて)より直感的に、分かりやすくなる」と述べる。2007年にはMicrosoft 2007やアドビ製ソフトなど、3Dを利用するアプリケーションが登場するが、これらの実用ソフトでは3Dグラフィックスの存在をユーザーに気づかれないことが成功の鍵になると語るチョンガー氏は、NVIDIAが初期に開発した3Dグラフィックスのデモソフトが顧客を興奮させても具体的な活用方法を思いつかせるまでには至らなかったことや、最初は320×240ドット程度の解像度だった3Dゲームが、いまや多くのゲーマーにとって3Dグラフィックスは当たり前で とくに3D技術というものを意識していない、という事例を引き合いにしてその理由を説明した。

kn_nvamdvis3d.jpg NVIDIAがWindows Vistaで使われている3Dグラフィックスの例として示した画面では、透明なエッジに部分で3Dグラフィックスの技術が使われている
kn_nvamd3dui.jpg ユーザーインタフェースに3Dグラフィックスを利用することで、情報の表示が直感的になってユーザーの使い勝手を向上させると、チョンガー氏は説明する

kn_nvamdbbl.jpg NVIDIAが初期に開発した3Dグラフィックスのデモソフト「Bubble.exe」
kn_nvamd3dgm.jpg 2560×1600ドットの「X-HDゲーミング環境」で動作するF.E.A.R.と320×240ドットで動作するDOOM。F.E.A.R.の左下にオーバーラップしている赤い「点」がDOOMの画面だ

kn_nvamdsprt.jpgkn_nvamdrace.jpg TVのスポーツ中継で見る機会が増えてきたさまざまな情報表示は、見る人にとって当たり前で3D技術が使われていないように思えるだろうが、これも情報を表示するオブジェクトを3Dで表示している

 このように「3Dグラフィックスの技術によってアプリケーション(の表示)はより向上しているが、ユーザーはどのような技術が使われているか気にならない」とチョンガー氏は述べる。この“ユーザーに気づかれない3Dグラフィックス”が「Windows Vistaやそれ以外の3Dを利用するアプリの中で提供されていく」(チョンガー氏)

kn_nvamdphto.jpgkn_nvamdmap.jpg 「Windows Vistaやそれ以外の3Dを利用するアプリの中で提供されていく」とチョンガー氏が述べる実例。フォルダの見せ方やマップの表示方法に3Dグラフィックスが利用されることで、より直感的に内容を把握できる

「よりクアッド」なクアッドコアCPUをアピールする AMD

kn_nvamdtuchi.jpg アキバ界隈では「アニキっ!」と呼ばれることが多くなった日本AMDの土居憲太郎氏

 AMDのセッションでは日本AMDの土居憲太郎氏(マーケティング本部マーケティング部デスクトップ/モバイルプロダクトマネージャー)が、これからのAMD製CPUの動向を紹介した。

 土居氏が最初に触れたのは、まもなく登場する65ナノメートルプロセスルールを採用した「Rev.G」への移行だ。「65ナノにすべての製品が移行していく」(土居氏)

 また、クアッドコアについては、すでに登場しているインテル製品との違いとして土居氏は「インテルはシングルソケットで進化していくが、AMDは2Pのシステムが組めるプラットフォーム(Quad FX)を提供している」ことをアピール。さらに、その延長上にあって2007年後半に登場する「もう1つのクアッドコア」(土居氏)に完全移行できるアップグレードパスの存在も強調している。

 Windows Vistaについて土居氏は、AMDが進めているマルチコアシステムにマルチスレッド対応のOSを導入することで、「Quad FXのプラットフォームをうまく使っていけるのではないか」と述べている。

kn_nvamddsdc.jpg セッションではQuad FXで採用された「デュアルソケット・ダイレクトコネクト・アーキテクチャ」(DSDC)の構成とその優位性が紹介された。「来年発表の(システム全体で)8コアに完全に対応しているスケラビリティが強味ではないか」(土居氏)
kn_nvamdquad.jpg 土居氏は「ネイティブで4つのコアですね」と、AMDのクアッドコアCPUの優位点についても言及。「他社はデュアルダイといった形。ここで(AMDは)パフォーマンスゲインが図れるのでないかと考えている」と述べた

 セッションではDSDCに対応するチップセットnForce 680a SLIとそれを搭載するASUS製マザーボード「L1N64-SLI WS」の紹介をそれぞれNVIDIAとASUSが行っている。これらDSDC対応プラットフォームの出荷時期について土居氏は「ローンチパートナーからはWindows Vista発売前後で、そのほかCPU、マザー単体も同時期に発売できるように調整している」ことを明らかにした。

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