例えば“裸族”で、もっと自由に一歩進んだHDD活用術(後編)(3/4 ページ)

» 2007年09月10日 20時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

裸族のすすめ――ベアドライブ以上、外付けケース未満

 とはいえ、HDDをむき出しのまま使うことには抵抗がある人もいるだろう。そういう人には、持ち運びには向かないが据え置きにしたときの安定感を確保できるセンチュリーの「裸族」シリーズがおすすめ。

 裸族シリーズはベアドライブをケースに内蔵せずに使う場合に便利なパーツだ。最初に登場したのはシリコンケースの「裸族の服」。シリコンケースをかぶせることで滑り止め効果が得られるほか、5台までのスタックが可能だった。HDDは機械駆動部分も多い精密機器であるため、衝撃や荷重にはあまり強くない。

 PCパーツショップではエアキャップ(プチプチ)に包んだベアドライブを積み重ねて陳列してあるが、積み重ねる台数は数台に抑えているところがほとんどだ。エアキャップで保護できるのは衝撃であり、過重に対してはまったく無力なので、あまりにも多く積み重ねている販売店は避けたほうが無難だ。

 裸族の服はシリコンケース部分が重みを受けるようになっており、ある程度荷重に対して耐性がある。ただし、シリコンケース自体はそれほど頑丈な作りではなく、たわみが発生してHDD自身にその重みが伝わってしまう。製品の注意書きにあるスタック数最大5台は守ったほうがいいだろう。

ヒット商品「裸族の服」。3.5インチ用と2.5インチ用がある(写真=左)。四隅に凹凸があり、荷重を支えるようになっているが所詮はシリコン。HDD本体にも重みがかかっていそうだ(写真=右)

 「裸族のビキニ」になるともう少しスタック時の荷重に安心感がある。硬質なゴムによって重みを支えられることと、スタック用の凹凸が深く、安定感が増したこと、また2.5インチ/3.5インチ共有になったことなどがメリットとして挙げられる。ただし、利用にはネジどめが必要となり、やや手間がかかるようになったのは残念なところだ。

裸族のビキニは3.5インチ/2.5インチ両用。8ブロックがセットになって販売されている(写真=左/中央)。スタックしたところ。裸族の服よりはHDDにかかる荷重が小さい……ような気がする(写真=右)

 裸族の服、裸族のビキニは滑り止めにはなるが、それ以上の保護にはならない。もう少し外部からの保護が必要であれば「裸族の弁当箱」はどうだろうか。簡素なプラスチックケースだが、外付けケースにやや劣る程度の保護能力はある。ネジどめなどもいらず、単に放り込んでふたを閉めるだけだ。

裸族の弁当箱はベアドライブを入れてふたをするだけ(写真=左)。閉じた状態でもコネクタ部分にはアクセスできる(写真=右)

 恒常的に利用することが見えているのであれば、「裸族のマンション」を利用するのも手だ。裸族のマンションは5台までのベアドライブを搭載できる。側面にATX電源用のスイッチが付いており、ATX電源を別に用意してそこから各HDDに電源ケーブルを接続した場合のスイッチとして利用できる。ATX電源は背面のメインスイッチだけでは起動せず、ATXに適合した回路を経由して電源のオン/オフを行う。さりげないが実は重要なポイントだ。

裸族のマンションは5台のHDDを固定できるオープンケース。同シリーズの裸族のアパートにはファンが搭載されていない(写真=左)。HDDに専用のネジをつけてレールにはめこむ(写真=中央)。裸族のマンションにはファンはあっても電源はない。別途ATX電源が必要だ(写真=右)

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