ここまで分かった!――“Eee PC日本版”発売直前リポートヨンキュッパノートの衝撃(2/4 ページ)

» 2008年01月23日 08時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]

安価ながら必要十分なインタフェースを用意

 外部インタフェースは、3基のUSB 2.0ポート、アナログRGB出力、ヘッドフォン、マイクを備えている。この手のミニノートPCとしては必要十分な構成だ。USBポートが左右にあるため、付属のマウスを利き手に合わせて左右のどちらにも装着できるのはありがたい。右側面に設けられたSDメモリーカード(SDHC対応)/MMCスロットは、カード装着時に端が飛び出さず、完全に収納されるので、付属のSDHCメモリーカードを装着した状態で本体を持ち運んでも問題ないだろう。

 ネットワーク機能は、100BASE-TXの有線LANとIEEE802.11g/bの無線LANを装備。無線LANモジュールはPCI Express接続のアセロス・コミュニケーションズ製「AR5007EG」だ。左側面にはFAXモデム用コネクタも見られるが、国内版では使えず、端子自体が埋められている。欲を言えば、Bluetoothも欲しかったところだが、価格を考慮すると充実したネットワーク機能と評価できる。

前面は薄く仕上げられており、インタフェースは用意されていない(写真=左)。ディスプレイの固定は、ラッチレス構造となっている。背面はACアダプタ接続用のDC入力端子とバッテリーで占有される(写真=右)

左側面には100BASE-TXの有線LAN、1基のUSB 2.0、ヘッドフォン、マイクの端子を用意(写真=左)。右側面にSDメモリーカード(SDHC対応)/MMCスロットと2基のUSB 2.0、アナログRGB出力を備えている(写真=右)。そのほか、30万画素のWebカメラ、IEEE802.11g/bの無線LAN機能を持つ

 モバイルノートPCで重視されるバッテリー駆動時間は約3.2時間とまずまずだ(実測での駆動時間は後述)。ただし、大容量バッテリーなどのオプションはない。付属のACアダプタは小型なので、必要に応じて本体といっしょに持ち運んでも苦にならないだろう。ただし、ACアダプタはコンセントに直接つなぐウォールマウントタイプなので、隣接したコンセントと干渉しないように注意が必要だ。

付属のUSBマウスはシンプルな3ボタンタイプで、実測でのサイズが50(幅)×93(奥行き)×35(高さ)ミリ、重量が約63グラムと小型軽量(写真=左)。ACアダプタは、突起部を含めない実測でのサイズが35(幅)×78(奥行き)×57(高さ)ミリ、重量は約167グラムとこちらもコンパクトだ(写真=中央)。付属のリチウムイオンバッテリーは、容量が7.4ボルト 5200mAhで、駆動時間が約3.2時間、充電時間が約4.05時間だ(写真=右)

ユーザーがメモリを交換した場合のサポートは?

 メインメモリの容量は非公開だが、標準で512Mバイトとなっている。Eee PCの底面には1基の200ピンSO-DIMMスロット(PC-5300対応)が設けられており、ドライバーでネジを外してカバーを開くことで、標準搭載の512Mバイトモジュールを交換できる仕組みだ。ただし、メモリスロットのカバーにはシールがはられているため、メモリの交換時はこれをはがす必要がある。

 ここで1つ気がかりなのが、ユーザーがメモリモジュールを交換した場合のサポートだ。ASUSの日本法人によれば、交換したメモリに関連したトラブルは保証対象外となるものの、故障時に初期状態のメモリに戻すことで通常通り保証が受けられるという。メモリ交換後も初期搭載のメモリモジュールはなくさないように気を付けてほしい。

背面には、モノラルマイク、リセットボタン、通風用のスリットなどが見られる(写真=左)。メモリスロットを覆うカバーは、ネジの上にEee PCのロゴ入りシールが貼ってある(写真=中央)。メモリスロットのカバーを外すと、1基のメモリスロットが現れる仕組み(写真=右)。PC2-5300の512MバイトSO-DIMMモジュールが装着されており、2Gバイトまで拡張できる。メモリスロットの上部は空洞になっており、Mini PCI Expressスロット用の配線パターンが残されているが、スロット自体が実装されていないのは惜しまれる

 また、Eee PC 4G-Xのサポートでユニークなのが、液晶パネルのドット抜け保証「ZBD」サービスを提供していることだ。これは、購入後に液晶パネルのドット抜け(常時点灯ドット)が存在した場合、購入後30日以内であればASUSが無償で液晶パネルを交換するというもの。今までASUSはハイエンドクラスのノートPCで液晶パネルのドット抜け保証を実施してきたが、こうしたエントリークラスの製品で対応するのは異例だ。

 ただし、このドット抜け保証は新品のPCと交換できるわけではなく、あくまで液晶パネルを交換するサービスなので、PCをサポートセンターに送ってパネルを交換する作業にある程度の日数がかかるという。

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