先に少し触れたが、評価機にはチップセットに統合されたRadeon HD 3200のほかに、PCI Express x16スロットに「Radeon HD 3450」を搭載したグラフィックスカードを追加してある。もちろん、Radeon HD 3200を使っても動画再生処理には十分な性能を有している。しかし、Radeon HD 3450を追加することで4つのディスプレイに出力が可能になるため、マルチディスプレイ環境を構築したいユーザーには便利だ。
また、3D処理性能もある程度重視したいゲームユーザーなら、AMD 780GとRadeon HD 3450の組み合わせで利用可能になるHybrid Graphicsを見逃すことはできないだろう。VIP 9750a TypeUGにRadeon HD 3450をBTOで追加した場合の価格は、2008年4月7日時点で+6300円となっているので、比較的安価にHybrid Graphicsが楽しめるという印象が強い。
なお、評価機が手元に届いた時点で、デバイスマネージャが認識しているディスプレイアダプタはRadeon HD 3450のみであったので、実際にHybrid Graphicsを使うために、まずBIOSで「SurroundView」を「Enable」に設定する必要があった。これでデバイスマネージャにRadeon HD 3450とRadeon HD 3200が表示されようになる。念のため、「ATI Catalyst Conttrol Center」を最新版へバージョンアップしておき、コンソールから「Graphics Settings」を確認すると、「CrossFire」の項目が出現した。この設定を開いて「Enable CrossFire」にチェックを入れればHybrid Graphicsが機能する。
このHybrid Graphicsだが、注意して欲しいのは遅いグラフィクスカードにパフォーマンスがそろってしまうところだ。今回の評価機なら、Radeon HD 3200に合うようになる。ハイエンドのグラフィクスカードとRadeon HD 3200の組み合わせでHybrid Graphicsを使うとこのバランスが悪くなってしまうので、ほぼ同等のパフォーマンスであるRadeon HD 3450が組み合わせとしてはベストだろう。
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