画像共有はマルチメディアステーションとして提供される機能で、ブラウザ上で画像の共有ができる。初期状態では「/Qmultimedia」以下のフォルダがアルバムとなり、バックグラウンドでサムネイル画像の生成などが行われる。
この画像共有のユーザーはファイル共有とは別に管理されており、各アルバムごとにアクセス権を設定できる。アルバムはスライドショー、印刷、保存、画像の回転、コメントの追加・表示など、一通りのビューア機能を備える。
UPnPメディアサーバはDLNAサーバのことで、LAN内で画像・音声・動画などを配信することができる。実際にはPacketVideoのTwonky Mediaの最新版4.4.5がインストールされている。Twonky Mediaは29.95ユーロの有料ソフトで、オープンソースだけで作られたプロダクトというわけでもないようだ。
iTunesサーバは定番のFireFly(mt-daapd)0.2.4が搭載されている。画像共有と同様、「/Qmultimedia」以下をライブラリフォルダとして動作する。ライブラリフォルダの場所は「/etc/config/mt-daapd.conf」や「/etc/init.d/init_iTune.sh」を直接編集することで変更できなくもないが、再起動時に元に戻ってしまった。
2台までのネットワークカメラを登録して監視システムを構築できる。ライブ表示を行うほか、録画スケジュールを細かく設定することもできる。
ダウンロードステーションは、ダウンロードタスクを登録しておくことで、PCレスでダウンロードを継続するためのものだ。対応しているプロトコルは、HTTPとFTP、そしてBitTorrent。ブラウザ上の管理画面からタスクの登録を行えるほか、QGetというクライアントソフトウェアが提供されている。URLを直接登録したり、WebサイトなどからダウンロードしたTorrentファイルを開くと、自動的にTS-409にダウンロードタスクが登録され、バックグラウンド的にダウンロードをまかせることができる。
BitTorrentなどで配布されているソフトウェアの中には、数十Gバイトにも及ぶファイルが数百kbps程度の速度で配布されていることもめずらしくなく、ダウンロードが完了するまでに数日〜数週間かかることもある。NASは大容量ファイルを保存する場所として最適であり、かつ常時通電される省電力アプライアンスでもある。NAS自体がダウンロード機能を持つのはある意味、非常に理にかなっている。
そのほか、QNAPフォーラムではファイル共有サイトのRapidShareやNetNewsを利用した配布形式であるNZBの対応なども進められている。また、ダウンロードステーションとは別に、追加機能としてMLDonkeyを追加することができる。これは海外版Winnyとも言えるeDonkeyネットワークのクライアントだ。この異常なまでに充実した機能、そのアグレッシブさは、さすが海外製といったところだ。
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