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» 2008年12月04日 09時00分 UPDATE

レノボ・ジャパンがコンシューマー市場に参入した理由 (1/2)

IdeaPad S10eの新製品発表会では、製品以上にレノボ・ジャパンが日本のコンシューマー市場にどのように取り組んでいくのかについても注目が集まった。

[長浜和也,ITmedia]

コンシューマーユーザーを満足させる製品ができた

 レノボ・ジャパンが、ついにコンシューマー向けの製品を投入した。コンシューマー市場にレノボ・ジャパンがどのように取り組んでいくのか。そのきっかけとなったIdeaPad S10eの発表会で、そのメッセージを探してみた。なお、IdeaPad S10eのスペックや価格、外見などは、こちらのリリース記事とこちらのフォトリポートに紹介している。

 2008年8月のIdeaPad S10発表で、レノボ・ジャパンは「日本市場の投入については検討中だが、IdeaPad S10はコンシューマー市場で扱うことになるだろう」というコメントを出していた。その後、世界各国でIdeaPad S10が出荷されるなか、動きを見せなかったレノボ・ジャパンだが、ようやく12月にIdeaPad S10eで日本のコンシューマー市場に参入することになった。

 IdeaPad S10eの出荷がこの時期までかかってしまった理由について、レノボ・ジャパン マーケティング&広報本部長 執行役員の原田洋次氏は「要求水準が高い日本のコンシューマーユーザーを満足させるだけの製品とサポート体制ができるまでコンシューマー市場の参入には慎重にならざるを得なかった。IdeaPad S10eによってようやくユーザーを満足させる製品が登場した」と説明している。

kn_s10evnt_01.jpgkn_s10evnt_02.jpg ThinkPadを法人向け製品と定義し、コンシューマー市場への展開を行ってこなかったレノボ・ジャパンも、IdeaPad S10eでコンシューマー市場にようやく参入することになった(写真=左)。「要求の高いコンシューマーユーザーを満足させる製品」と原田氏が述べるIdeaPad S10eは、ExpressCard/34スロットやアナログRGBなどの充実したインタフェースを本体に搭載しているのも大きな特徴だ(写真=右)

 今回登場するIdeaPad S10eは、3色のカラーバリエーションを用意しているが、ワールドワイドのカラーバリエーションとは異なる「ホワイト」「ブルー」「ピンク」と日本独自の展開を行っている。原田氏が「日本の女性ユーザーに人気の高いピンクを用意した」と述べるように、レノボ・ジャパンは日本のコンシューマーユーザーの動向を十分調べて製品を企画している。ワールドワイドでは上位モデルとなっているメモリ容量1Gバイト、HDD容量160Gバイト、6セルバッテリーパック搭載がIdeaPad S10eの標準構成となっていることも、要求水準が高くパフォーマンスやバッテリー駆動時間を重視する日本のユーザーを意識していると原田氏は説明する。

kn_s10evnt_03.jpgkn_s10evnt_04.jpg IdeaPad S10eには3色のカラーバリエーションが用意されるが、ホワイト、ブルー(写真=左)、ピンク(写真=右)と日本独自のボディカラーを展開する

 「充実した体制が準備できるまでコンシューマー市場への参入を待った」と説明するIdeaPad S10eのサポートについても、レノボ・ジャパンは、年末年始を除いて無休(購入したユーザーからの電話受付は9時から17時まで)のフリーダイヤルサポート体制で購入後の修理や技術的な問い合わせに対応するほか、引き取り後4〜5営業日で製品を返却する迅速な修理サポートをアピールしている。また、落下による破損や水漏れ、水没による故障、自然災害(落雷、水害、風災、雪災に限る)による破損、盗難、紛失などに修理や代替機を提供するダメージプロティション・サービスも有償(価格は未定)で2009年春以降に用意される。

IdeaPad S10eの開発には日本スタッフも参加している

 日本のユーザーからも登場が期待されていたIdeaPad S10eだが、その一方で、日本の大和事業所が中心となって開発しているThinkPadシリーズと異なり、中国主導で開発が行われたIdeaPad S10シリーズの技術と信頼性に不安を感じる声もあるという。その疑念を一掃するために、レノボ・ジャパンの大和事業所 研究・開発第二製品開発部長の城下哲郎氏が、IdeaPad S10eの開発体制と、日本市場向けのIdeaPad S10eに導入されたオリジナル機能を紹介した。

 城下氏の説明によると、大和事業所が開発を行ったThinkPad、大和事業所が開発を行いChina R&Dがサポートを行ったThinkPad SLシリーズと異なり、IdeaPadはChina R&Dの主導で開発を進めていることを認めた上で、日本でThinkPadの開発に携わったスタッフがChina R&Dに常駐してフィードバックを行っており、ThinkPadで15年以上採用されてきたワールドワイド向けの設計品質水準がIdeaPadにも適用されていると説明している。

 さらに、日本市場向けのIdeaPad S10eでは、電池の安全性テストレビューを大和事業所と米国ラーレーでThinkPadと同じ品質管理テストチームが再確認しているほか、生産設備と生産ラインの品質基準や品質テストにおいても、ThinkPadと同じ基準で行っているとしている。

kn_s10evnt_05.jpgkn_s10evnt_06.jpg レノボは中国、米国、日本にR&D拠点を展開することで24時間稼働するスピードのある開発体制を確立している(写真=左)。IdeaPadの開発は中国拠点が中心となって行っているが、日本からもThinkPad開発経験者が支援しているという。また、ThinkPadシリーズと同様に、米国拠点が品質管理を行っている(写真=右)

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