城下氏は大和事業所とラーレーの主導でIdeaPad S10eから導入された機能として、「Lenovoクイック・スタート」と「NOVOボタン」を紹介した。Lenovoクイック・スタートは、Linuxベースで動くシェルで、OSとしてIdeaPad S10eに導入されているWindows XP Home Edition(SP3)を起動しなくても、10秒程度でシェルが立ち上がってWebブラウザやMusicプレーヤー、チャット、Skypeが行える。Novoボタンはキーボードの上に隣接する専用ボタンとして用意されており、これを押すとアプリケーションランチャーが起動する。初期状態でInternet ExplorerやOutlook Expressなど基本的なアプリケーションがプリセットされているが、ユーザーが自分で登録することも可能だ。
ThinkPad/IBMから考えれば、長い空白をはさんでコンシューマー市場へ再参入したことになるレノボ・ジャパンだが、この先の展開はどのように考えているのだろうか。原田氏は、ThinkPadブランドは法人向けという位置付けは変わらず、さらに、IdeaPadに関しても、MIDタイプのIdeaPad U8などほかのモデルの投入については、「IdeaPad S10eの結果を見て考えていきたい」と述べるなど、依然として慎重な姿勢であることを示唆している。
軸足は法人向け市場に置いたままなのか、レノボのワールドワイドの動きと歩調を合わせるためにコンシューマー市場に再参入したのか、それとも、IdeaPad S10eをきっかけとして日本でもコンシューマー市場に積極的に取り組んでいくのか。
すべては、IdeaPad S10eにかかっているようだ。
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