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» 2008年12月19日 18時00分 UPDATE

バイヤーズガイド:お得で手軽な日本HPの「Photosmart」シリーズをチェックする (1/2)

年末商戦がたけなわの個人向けA4複合機だが、中でも日本HPの「Photosmart」シリーズがアグレッシブなキャンペーンを展開中だ。そのホットな理由を探る。

[林利明,ITmedia]

大きな進化を遂げた2008年の複合機/プリンタ

 例年、コンシューマー向けのA4複合機は、年賀状作成を中心とした年末商戦が最大の山場となっている。PC USERでも、「特集:複合機08-09年モデル徹底検証」で最新モデルを比較しているが、2008年は複合機の“当たり年”だ。国内フォトプリンタメーカーの三傑であるエプソン、キヤノン、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のうち、エプソンは製品コンセプトだけでなく、カラリオのブランドロゴを一新し、ボディもフルモデルチェンジを行い、キヤノンは新型の染料インクを導入して発色の向上とボディの小型化を実現した。

 それに対して、日本HPの複合機/プリンタ「Photosmart」シリーズは新開発のプリントエンジンを採用するとともに、インクシステムにメスを入れることで写真画質の向上とインク単価の引き下げを両立した。従来から定評ある優れたコストパフォーマンスも変わりなく、買い得感は高い。さらに2008年は商戦期にあわせて複数のキャンペーンを連動させることで、一段と魅力が増している。ここでは、特集で触れられなかった日本HPの新製品を中心にラインアップや販売チャンネルを整理しつつ、お得なキャンペーン情報などをまとめた。複合機/プリンタ選びの際に活用してほしい。

フォト品質の向上とランニングコストの低減を両立した新エンジン

ht_0812hp01.jpg 新インクシステムの特徴

 まずはPhotosmartシリーズの新フィーチャーをおさらいしよう。

 最初に注目したいのは、一新されたプリントエンジンだ。従来のモデルは、シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック/ライトシアン/ライトマゼンタの染料6色独立カートリッジを搭載した上位モデルと、顔料ブラックカートリッジ+染料シアン/マゼンタ/イエローの3色一体型カートリッジを用いる下位モデルが存在した。下位モデルは、顔料ブラックカートリッジをフォトカートリッジに交換することで、染料シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック/ライトシアン/ライトマゼンタの染料6色印刷にも対応する。

 それに対し、2008年に導入した新しいプリントエンジンのインク構成は、顔料ブラック、染料シアン/マゼンタ/イエロー/ブラックの全5色独立カートリッジになった。低濃度のライトインクが省かれたことで、画質面を心配する向きもあると思うが、その点に抜かりはない。最小インク滴を微細化することで、精細な出力を実現しているのだ。

 従来モデルの最小インク滴は5ピコリットルだったが、新型エンジンでは染料インクを1.3ピコリットルと5.2ピコリットルの2サイズで打ち分ける「デュアルドロップボリュームテクノロジー」を搭載。ライトインクが用いずに、写真印刷の粒状感(特にハイライト領域)を大幅に低減している。また、ハーフトーンのアルゴリズムを改良し、インク滴の重なり具合を最小限にしつつ、滑らかな階調表現を手に入れた。

 インクカートリッジを交換するシステムではないため、顔料ブラックを常時使えるのもポイントだ。普通紙への文書印刷やWeb印刷において、黒い文字やけい線などのにじみが少なく、シャープで高品位な出力が行える。新型プリントエンジンは、高画質な写真印刷と普通紙印刷を両立した、極めて優れたシステムだといえよう。

 印刷品質の改善だけでなく、ランニングコストの低減も見逃せない。インクカートリッジ単価の値下げ(1色約1000円前後)が行われたほか、インク容量によって標準タイプと増量(XL)タイプが用意された。加えて、シアン/マゼンタ/イエロー/ブラックの4色染料インクカートリッジと、アドバンスフォト用紙200枚がセットになった「フォトパック」にも注目だ。フォトパックを利用すると、L判1枚あたりの写真印刷費用は約19.6円で済む。

ht_0812hp02.jpg 1.3ピコリットルと5.2ピコリットルのインク滴を打ち分ける5色独立の新インクシステムを採用する
ht_0812hp03.jpg 顔料ブラック、染料シアン/マゼンタ/イエロー/ブラックの全5色の独立カートリッジ。お得な増量タイプもある
ht_0812hp04.jpg 顔料ブラックの採用により、普通紙にも高品質な印刷が行える

新しいラインアップと期待の新モデルは?

A4複合機のラインアップ
製品名 実売/直販価格
HP Photosmart C8180 3万9900円
HP Photosmart C6380 2万4800円前後
HP Photosmart C5380 1万9800円
HP Photosmart C4580 1万6800円
HP Photosmart C4486 9800円前後
HP Photosmart C4480 9870円

 続いて、日本HPのコンシューマー向けA4複合機のラインアップを右の表にまとめた。

 このうち、新型プリントエンジンを搭載するモデルは、「HP Photosmart C6380 All-in-One」と「HP Photosmart C5380 All-in-One」だ。「HP Photosmart C4580 All-in-One」も2008年の新モデルだが、従来型の4色/6色交換式のインクシステムを採用する。最上位の「HP Photosmart C8180 All-in-One」は2007年モデルの継続、エントリークラスの「HP Photosmart C4486 All-in-One」「HP Photosmart C4480 All-in-One」は、2008年8月に投入されたモデルだ。

 なお、複合機ではないA4プリンタの一般コンシューマー向けラインアップは、メモリカードスロットを備えたA4ダイレクトプリンタの「HP Photosmart D5460」だけとなった。こちらも2008年の新モデルで、5色の新型プリントエンジンを搭載する。

ht_0812hp05.jpg 新型プリントエンジンを搭載した「HP Photosmart C6380 All-in-One」
ht_0812hp06.jpg 同じく新型プリントエンジンを搭載した「HP Photosmart C5380 All-in-One」
ht_0812hp07.jpg 従来型の4色/6色交換式のインクシステムを採用する「HP Photosmart C4580 All-in-One」


ht_0812hp08.jpg フラッグシップの「HP Photosmart C8180 All-in-One」は2007年モデルを継続販売する
ht_0812hp09.jpg 4色/6色交換式のインクシステムを採用した「HP Photosmart C4486 All-in-One」は店頭販売モデルだ
ht_0812hp10.jpg 「HP Photosmart C4480 All-in-One」はC4486の直販専用モデル版となる


 この中で最も注目の新モデルは、C6380とC5380だろう。C6380とC5380は、主要スペックと機能はほとんど変わらない。大きな違いは、有線/無線LANインタフェースの有無、CD/DVDレーベル印刷機能の有無だ。C6380は100BASE-TX対応の有線LANとIEEE802.11b/g対応の無線LAN機能、およびUSB 2.0を標準搭載しているが、C5380のインタフェースはUSB 2.0のみとなり、どちらもオプションのBluetoothアダプタをサポートしている。一方のCD/DVDレーベル印刷機能は、C5380のみ内蔵する。基本的に、有線/無線LANインタフェースが必要な場合はC6380、CD/DVDレーベル印刷機能がほしい場合はC5380という考え方でよいだろう。

 CD/DVDレーベル印刷に対応したC5380は、付属のCD/DVDトレイを装着するガイドが本体に収納されている。ガイドを手動で下げると、ちょうど排紙トレイの真上に位置するので、付属のCD/DVDトレイに印刷するCD/DVDメディアを装着してガイドに差し込む。あとは、付属のソフトウェアを使って、CD/DVDレーベルのデザイン作りや印刷を実行するだけだ。

 ただし、販売チャンネルが異なる点には注意が必要だ。C6380はビックカメラやソフマップ、ヨドバシカメラなどでのみ購入できる量販店向けモデルで、C5380は、日本HPの直販サイト「HP Directplus」とパートナー店で販売される。

ht_0812hp11.jpght_0812hp12.jpg 標準でCD/DVDレーベル印刷機能を備えたC5380(写真=左)。専用トレイを本体内に収納できるので、紛失する心配もない(写真=右)

ht_0812hp13.jpght_0812hp14.jpg こちらは、有線LANと無線LAN機能を標準で備えたC6380(写真=左)。前面にワイヤレスLAN使用時のインジケータランプがある(写真=右)

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