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» 2009年04月21日 19時11分 UPDATE

光センサー液晶パッド搭載:「Netbookを超える使いやすさを」――新生Mebius発表会

約1年ぶりに市場へ投入されるシャープの“新生Mebius”は、「光センサー液晶」技術を世界で初めて採用したNetbookだった。少しだけ触ってきました。

[ITmedia]

世界初の光センサー液晶パッドを搭載した新生「Mebius」

og_meb2_001.jpg PC-NJ70A

 シャープは4月21日、光センサー液晶を搭載した世界初のノートPC「PC-NJ70A」を発表、都内で記者説明会を実施した。シャープのノートPCは、2008年4月発売の「Mebius FW」シリーズを最後にコンシューマー市場から姿を消していたが、今回約1年ぶりに新製品が投入されることになる。実売価格は8万円前後で、発売日は5月下旬だ。

 PC-NJ70Aは、1024×600ドット表示の10.1型ワイド液晶を搭載するNetbookで、入力デバイスとして搭載された「光センサー液晶タッチパッド」が最大の特徴。製品説明を行ったシャープパーソナルソリューション事業推進本部副本部長の新井優司氏は、手書き操作とマルチタッチ操作を両立した光センサー液晶パッドは「従来技術である静電容量式と抵抗皮膜式のよさをすべて兼ね備える」と紹介。マルチタッチ入力のサポートをはじめ、圧力や電気を使わないペン入力、表示品質の高さ、タッチしたものの形状まで認識できる点などを挙げ、「従来のPCにはない楽しみ方を提案できると思う。(光センサー液晶の採用は)直感的な操作への革新だ」と自信を見せた。

 なお、光センサー液晶パッドを利用して行う簡易スキャン機能については、現状では搭載されていないものの、今後のアップデートで対応する予定があるという。また、光センサー液晶向けのソフトウェア開発キットの配布や、ソフトウェアベンダーとの連携、デバイス自体のOEM供給なども積極的に展開していきたいとコメントしている。

og_meb2_002.jpgog_meb2_003.jpgog_meb2_004.jpg キーボード手前に4型(854×480ドット)の光センサー液晶パッドを搭載する(写真=左)。液晶の各ピクセルに光センサーを内蔵しており、表示デバイスと同時にカメラのような入力デバイスとしても動作する(写真=中央)。光センサー液晶パッドの特徴(写真=右)。なお、現時点では簡易スキャン機能は搭載されていないが、将来的にはパッド上に名刺を置いて読み取る、指紋認証を行うといった機能が搭載される可能性もある

 PC-NJ70Aの主なスペックは、Atom N270(1.6GHz)とIntel 945GSE Expressを組み合わせたシステムに、1Gバイトメモリ(最大2Gバイト)と160GバイトHDDという、現在市場に並ぶNetbookとしては標準的な仕様と言えるが、光センサー液晶パッドによる使いやすさを前面に出すことで、18〜20代/30代〜40代の女性層や、キーボード入力に不慣れなシニア層の開拓をめざすという。

og_meb2_009.jpgog_meb2_010.jpgog_meb2_011.jpg 1024×600ドット表示に対応した10.1型ワイドの光沢液晶ディスプレイと、17.5ミリピッチの日本語86キーボードを搭載する(写真=左)。本体左側面に2基のUSB 2.0とアナログRGB、ペンを格納する場所がある(写真=中央)。右側面は手前からメモリカードスロット(SDメモリーカード/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード)と、マイク入力、ヘッドフォン出力、USB 2.0、アナログRGB出力、有線LANが並ぶ(写真=右)。ボディは樹脂製で光沢塗装が施されている。本体サイズは260(幅)×190(奥行き)×23.3〜39.8(高さ)ミリ、重量は約1.46キロだ

og_meb2_012.jpgog_meb2_013.jpgog_meb2_014.jpg 手書きの単語による辞書検索や、指でページをめくれる電子ブックリーダー、手書き文字/手描きイラスト入力など、光センサー液晶パッドの特性を生かしたアプリケーションが並ぶ(写真=左)。時計やカレンダー、画像ファイルのスライドショーといったガジェットを表示しておくことが可能。高精細で美しい表示だ。背景画像やアイコンのカスタマイズもできる(写真=中央)。実際に光センサー液晶パッドを試してみたが、タッチパッドとしての使い心地に違和感はなかったものの、ペンによる手描きイラスト入力は認識にわずかなラグがあり、快適なレスポンスとは言えなかった。手書き文字の辞書検索でも、意識的にゆっくりと書く必要があるため、試作機を触った限りでは、書き殴るようなペンの書き心地には遠いと感じた。またマウス操作(タッチパッド)とペン入力の切り替えにはボタンを押す必要があり、使い始めはややとまどった(写真=右)

og_meb2_015.jpgog_meb2_016.jpgog_meb2_017.jpg 液晶上部に130万画素Webカメラを搭載(写真=左)。バッテリー容量は7.4ボルト/4800mAhミリアンペアで、駆動時間は約3時間となっている。光センサー液晶パッドの省電力化が今後のカギか(写真=中央)。任意のイラストシートを使って天板のデザインを変更できる透明のアドオンジャケットがオプションで用意されている。価格は3000円程度になる見込み(写真=右)

Mebiusを一家の2台目、あなたの1台目に

og_meb2_005.jpg シャープ代表取締役副社長執行役員の松本雅史氏

 発表会の冒頭に登壇したシャープ副社長の松本雅史氏は、新製品の登場を予告するティーザー広告とともに展開したモニター募集(1万人から100名を選出)がわずか1日で締め切らなければならないほど盛況だったことを受け、「うれしい誤算。新生Mebiusに対するユーザーの期待の表れだと思う」とコメント。また、TFT液晶を搭載した初代Mebiusや“銀パソ”の先がけとなった「PC-PJ2」、薄型かつ堅牢なボディで人気を博した「MURAMASA」シリーズなど、同社が過去に投入してきたノートPCを挙げ、同社製品がPC市場のパイオニア的存在だった点をアピールしたうえで、「いまネットワークサービスは(クラウド化によって)デバイスの垣根をこえて享受できる環境になった。その中でもノートPCは情報機器の核となる存在だ」と述べ、Netbookに“使いやすさ”という付加価値をつけた製品として「PC-NJ70A」を紹介した。「光センサー液晶による入力によって、手書きによる新しいコミュニケーション文化を創造していく。一家の2台目、あなたの1台目としてシリーズの展開をめざす」(松本氏)。

og_meb2_006.jpgog_meb2_007.jpgog_meb2_008.jpg 「新しい需要を創出してきたMebiusの歴史」(写真=左)。「情報機器をめぐる市場環境」(写真=中央)。光センサー液晶の搭載で「新たなコミュニケーションを創出」(写真=右)

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