海外プリペイドSIM+無線LANルータ導入マニュアル──「タイ・バンコク」編「1日数百円」で海外定額データ通信(2/3 ページ)

» 2011年01月24日 17時00分 公開
[山根康宏,ITmedia]
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3G/HSDPAデータ対応のプリペイドSIMカードもある

photo TOTのMVNO各社の3Gデータ通信プリペイドSIMカード

 さて、2GのプリペイドSIMカードは空港で購入してすぐ使える手軽さがあるものの、通信速度はやはり低速だ。PCでデータ通信を行うなら、より高速な3G対応のプリペイドSIMカードを入手しよう。

 3G対応のプリペイドSIMカードは(取材当時は)空港のカウンターでは販売されていなかったが、バンコク市内に出てしまえば比較的簡単に購入できる。例えば、前述したMBKセンターやPCショップの集まる「Fortune Town IT Mall」などがよいと思う。データ通信用のプリペイドSIMカードはPCとともに利用する製品でもあるため、PCを販売する店舗で売っていることも多い。

 タイは、前述の通り複数の3G方式が混在している。このうちAISの900MHz帯はバンコクではサービスエリアがかなり狭いのでお勧めしにくい。一方、世界的に採用例の多い2100MHz帯を採用するTOTならば、今回使用するIDEOSを含め、海外で広く販売されているUSBモデムやスマートフォンの多くで利用できる。ひとまず3G対応プリペイドSIMカードは、TOTのものを勧めたい。

 ただ、TOTキャリアブランドのSIMカードは販売店舗が少なく、やや購入しにくい。有効期限も長く、価格もやや高額だ。このため、TOTのMVNOのものを選ぶとよいだろう。こちらは1カ月や通信量1Gバイト以内といった短期利用向けとしてあり、海外渡航者に使いやすいプランとなっている。店頭でもこのMVNOのものが多数販売されている。

photophotophoto 3G対応プリペイドSIMカードは、PCショップが多数入る「Fortune Town IT Mall」で多数販売されている(写真=左)。TOTの(メインブランドの)データ通信SIMカードでもいいが、短期利用者向けプランを用意するTOTのMVNOのものがお勧め。今回は「i-mobile」のものを購入した
TOTのMVNO(i-mobile)プリペイドSIMカード用APN
APN internet
ユーザー名 (なし)
パスワード (なし)

 というわけで今回は、TOTのMVNOの中でも一番品質がよいとショップ店員が勧めてきた「i-mobile」のデータ通信専用SIMカードを購入することにした。価格は199バーツ(約540円)で、最大1カ月間、1Gバイト分まで利用できる(通信量はシーンや用途によって変わるだろうが、うまく使えば数日の滞在日程分は1枚でも足りると思われる)。残高確認は端末から「*153#」に発信する。APNは右記の通り。ちなみにTOTの他MVNOもAPN設定は同じとのことだ。

 通信速度の差は歴然だ。ノートPCで計測すると、下り2Mpbs以上と普段使うにはまったく困らないほどの速度が出た(2GのEDGEでは100kbps以下だった)。PCでデータ通信を使うなら、バンコク市内で3GのプリペイドSIMカードを入手したほうが快適に活用できるだろう。


photophoto DTACの2G SIMカードでは速度は100kbps以下しか出なかったが、i-mobileのHSDPA回線(画像=左)では2Mbps以上が出た

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