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» 2011年01月24日 17時00分 UPDATE

「1日数百円」で海外定額データ通信:海外プリペイドSIM+無線LANルータ導入マニュアル──「タイ・バンコク」編 (1/3)

日本と同じように、海外でも安心して「データ定額」で利用したい──。実は、それほど手間なく、海外でも手軽に「格安な」定額モバイルインターネット環境を入手できる。今回は3Gサービスが始まったばかりのタイ・バンコクでプリペイドSIMを活用してみた。

[山根康宏,ITmedia]

タイの通信事情

 海外渡航客のみならず、居住者の多くがプリペイドスタイルで携帯電話・モバイル通信を利用するタイ。このほど3Gサービスも始まり、2011年1月現在はデータ通信環境も少しずつだが整いつつあるようだ。今回はタイの首都、バンコクでプリペイドSIMカードやUSBモデムを購入し、モバイルアクセス環境を整える手段を紹介しよう。

photophoto スワンナプーム国際空港にある携帯電話事業者のカウンター。手前がAIS、奥がDTAC(写真=左)。バンコク市内の巨大ショッピングモール「MBKセンター」の4階に携帯電話専門フロアがある(写真=右)

 タイでは長らく2GのGSMサービスのみが提供されていたが、最近になり同国の通信事業者各社がW-CDMA/HSDPAサービスを開始し、3G利用エリアを広めつつある。CDMA2000方式を採用する事業者もあり、合計5社が携帯電話サービスを展開している。

 さて、タイでは一般的にプリペイドサービスが利用されており、その購入には身分証明書も不要だ。そのため、海外からの渡航客も簡単にプリペイドSIMカードを購入できる。例えば、空港の事業者カウンターや街のコンビニエンスストア、PCショップなどで売っている。

 バンコク市内の名所の1つ「MBKセンター」という巨大ショッピングモールでもよりどりのSIMカードやスマートフォン、携帯電話、USBモデムなどを購入できる。携帯電話の専門販売店がずらりと並ぶフロアがあるほか、デパートや映画館施設、スーパー、ファッション・ブランドストアなどもあるので、観光・その他物品購入目当てで訪れても楽しめる場所だ。

タイの各通信事業者 GSM W-CDMA 備考
AIS 900M/1800MHz 900MHz
DTAC 1800MHz 850MHz
TRUE 1800MHz 850MHz
TOT 1900MHz 2100MHz MVNO多数あり
Hutchi CDMA2000採用

空港でプリペイドSIMカードを購入

 バンコク・スワンナプーム国際空港の到着ロビーにはAIS、DTAC、Trueの通信事業者カウンターがあり、プリペイドSIMカードを販売している。このうちAISとDTACのものは音声通話とデータ通信を利用できるが、(取材当時に)空港で販売されていたものは2Gサービス専用のため、データ通信速度は最大で128kbps(EDGE方式)となる。

photophoto 今回はDTACカウンターでプリペイドSIMを購入。購入したプリペイドSIMカードはこのようなパッケージだ

 両社のうちデータ通信をメインに考えるならばDTACがお勧めだ。データ通信料金は1分あたり1バーツ(日本円換算で約2.7円 2011年1月現在、以下同)、1日上限49バーツ(約133円)で定額利用できる。DTACのプリペイドSIMカードは99バーツ(約269円)。今後の利用のため、SIMカード購入時に100バーツ(約271円)単位であらかじめ追加しておくとよいだろう。ちなみにチャージ(残高追加)はコンビニエンスストアなどで売っているリチャージカードを使い、後からでも簡単に行える。プリペイド残高は、端末から「*101*9#」に発信するとセンターから現在の残高が返信される。

 今回はSIMロックフリーのAndroidスマートフォンであるHuawei「IDEOS U8150」(海外販売品)で活用しよう。IDEOSはOSにAndroid OS 2.2を搭載し、テザリング機能を活用してポータブル無線LANルータとしても利用できる。

 ちなみにIDEOSは、日本でもイー・モバイル(Pocket Wi-Fi S)や日本通信よりほぼ同等の機能のものを購入でき、同様にSIMロックはかけられていないので、今回のように現地のSIMカードとともにタイでも使える。

DTACプリペイドSIMカード用APN
APN www.dtac.co.th
ユーザー名 (なし)
パスワード (なし)

 利用も簡単だ。IDEOSにDTACのプリペイドSIMカードを入れ、どこかへ発信することで回線が開通し利用可能になる。データ通信は、IDEOSのネットワーク設定よりAPN(Access Point Name)を設定して行う。

 なお、DTACを含めたタイの通信事業者の2Gサービスはパケット量ではなく通信時間単位でデータ課金を行う仕組みだ。そのため、課金を止めたい場合(つまり使わない時)は通信・接続そのものをIDEOSの設定で都度オフにしなければならない──ことは念のため覚えておいてほしい。とはいえ、今回選んだDTACは1日上限額の設定があり、つなぎっぱなしでも1日49バーツ分以上残高は減らないのでそれほど心配することはない。

 IDEOSのAndroid設定からテザリング機能をオンにすれば、他のノートPCやスマートフォンなどでも通信を共有できるようになる。IDEOSは最大5台(PCへのUSB接続でプラス1台)で同時利用が可能だ。IDEOS単体で通話やメールチェック、WebアクセスなどAndroidスマートフォンとしての機能を利用でき、さらにノートPCなどでも通信を共用できるので、海外でモバイル通信を利用するなら、このようなSIMロックフリーのテザリング機能付きスマートフォンを1つ所持しておくと今後も便利に使えることだろう。

photophoto DTACのAPNをIDEOSに入力する(写真=左)。テザリング機能をオンにすればポータブル無線LANルータとして利用できる(写真=右)
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