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» 2012年02月14日 09時00分 UPDATE

勝手に連載「R731」(1):きょうは「dynabook R731」に乗り換えてみた

時の流れは残酷だ。どれだけ同じ時間を過ごした相手でも、むしろだからこそ、手が触れるだけで胸が高鳴ったあのころには戻れない……そんなわけで「オレはX60をやめるぞーッ」などと叫びながら「dynabook R731」を使い始めたのだった。

[後藤治,ITmedia]

さよなら「X60」、さよなら“IBM”ロゴ

og_r731_001.jpg 記者の仕事マシンである「ThinkPad X60」。かなりキズだらけだ

 唐突だが、記者が仕事で使っているマシンは「ThinkPad X60」(1709-K8J)である。2006年発売の古いモデルだが、毎日リュックサックに入れて持ち歩いても特に重さが気になることはないし、かなり乱暴に扱っているが今のところ故障などは経験してない。もちろん、キーボードの打ち心地にも満足している。

 初めて自分で購入したモバイルPCが「ThinkPad s30」だったこともあり(ミラージュブラックの天板に一目惚れした)、会社から支給されたこの黒くて四角いノートPCを使うことに何の違和感もなかった。これまでは。

 しかし最近、「MacBook Air」や各社のUltrabookを使っている“他媒体”の記者がかなりの勢いで増えており、発表会やイベントでどうしても自分のX60を見比べてしまう機会が多くなってきた。メタル素材の洗練された外観、ディスプレイを開けば瞬時に起動する高速応答性、長時間のカンファレンスでもバッテリーの心配をする必要がない長時間駆動――正直、うらやましい。

og_r731_002.jpg なんというバッテリー

 他人が使っているPCを見ると、いま目の前にあるマシンの不満点が目につくものだ。現在筆者がX60に抱いている大きな不満点は2つある。1つはバッテリーの消耗が限界を超えていること。もともと標準バッテリーでは3時間程度しかもたなかったが、今では満充電からでも30分で切れてしまう。掲載した画面を見てもらえれば分かるとおり、こんな状態のバッテリーが現役で使われているのだ(しかもIT企業を標ぼうする会社の編集部で)。

 何度か若松に通ってバッテリーを購入したこともあるが、スペアで持っていた3本目の8セルバッテリーをなくしてから、それ以上買うのはやめてしまった。30分の駆動時間では終日外で使えるどころか、1つの発表会が終わる前に切れてしまう。そこで、電源が確保できない場所でメモを取るときはiPhoneを使う、という状態だったりする。

og_r731_003.jpg なんというHDD空き容量

 もう1つの不満点はストレージだ。X60の前に使っていたX41(1.8インチHDDを採用している)を思えばマシだが、最新のSSDに比べるとやはりパフォーマンス面で見劣りする。そもそも標準で容量が40Gバイトしかないのは苦しい。用済みのデータはこまめに外付けストレージに移すことでしのいでいるものの、長期の海外取材などで未整理の写真が増えると、すぐにHDDがいっぱいになってしまう。また、オンラインストレージを活用するにも、場所によっては回線の問題で満足に使えないことが多い。

 バッテリー同様、HDDも換装すればよいことなのかもしれないが、低価格なノートPCが溢れている昨今では、古いノートPCをパーツごとにアップグレードするのは何となくためらわれる。というわけで、掲載した画面を見てもらえれば分かるとおり、こんな状態のHDDが現役で使われているのだ(しかもIT企業を標ぼうする以下略)。

 そのほかにも、細かい不満点はある。最も重要な「文章を書く」という点では、なんら問題はないものの、取材で撮影した写真を編集するような場面では性能面での不足を感じることがあるし、動画編集になるともう完全に別のマシンで作業するしかない。できれば1台のマシンですませてしまいたいとは常々思っていた。

 およそ5年間、現役で使い続けてきたThinkPad X60――右パームレストに刻まれた「IBM TninkPad」のロゴはとても気に入っていたけれど、そろそろお別れの時なのかもしれない。

ねんがんの「dynabook R731」をてにいれたぞ!

og_r731_004.jpg 手元にやってきた「dynabook R731」。やっぱり真新しいPCはいいなあ

 そんなわけで新しいモバイルPCを探していた。条件はストレージにSSDを採用していることと、標準バッテリーの駆動時間が長いこと。もちろん、CPU性能は高いほうがいい(X60が通常電圧版のCore 2 Duoなので、通常電圧版のCore i7がベスト)。本体重量は現在のThinkPad X60(1.44キロ)と同程度であれば問題ない。

 いまモバイルノートPCを探すなら、真っ先に頭に浮かぶのはUltrabookカテゴリの製品だが、X60と同じように、ある程度、というか記者の使い方では“かなり”信頼できる堅牢性は確保されているのが望ましい。

 また、今のライフスタイルに光学ドライブは必要ないが、仕事で使うならついていたほうがよさそうだ。発表会の資料が光学メディアで配布されることもあるし、PC USER編集部のカメラマンである矢野氏からの納品はCD-Rメディアが使われている。アプリケーションのインストールもWindows OSではいまだに光学メディアが主流だ。

 こうして探していくうちに候補に上がってきたのは、東芝の「dynabook R731」だった。製品概要について簡単に触れておくと、R731は13.3型ワイド液晶ディスプレイ(1366×768ドット)を搭載したノートPCで、CPUに通常電圧版の第2世代Core iを採用し、光学ドライブを搭載しながら重量は1.3キロ前後という、ハイスペックな薄型軽量のオールインワンノートPCである。

 すでに掲載したレビューのとおり、Web直販なら256Gバイト容量のSSDやBlu-ray Discドライブを搭載したモデルまで用意されている。こちらは軽量タイプの液晶を採用する前の世代なので重量は約1.44キロだが、それでも今使っているX60と変わらない。フットプリントは約316(幅)×227(奥行き)と一回り大きくなるものの、カバンに入りさえすればたいした問題ではないだろう。マグネシウム合金製のボディは、(開発段階で)100キロfの面加圧テストや76センチの落下テストをクリアしているとあり、モバイルノートPCの要件を満たすタフな構造といえる。そしてバッテリー駆動時間は公称13時間と申し分ない。こいつはよさそうだ。

 ただ1点、気になるのは価格である。上の構成で購入できる東芝ダイレクトの専売モデルは23万5800円。クーポンを適用できる同等製品でも20万4800円(2012年2月14日現在)と、さすがに“最高級モバイル”だけあって値段もそれなりにする。いや、記者の感覚でいえば「それなり」どころかはっきりと高い。10万円以下で買えるUltrabookが潮流になりつつあるこの時期に、dynabook R731はその価格に見合う価値を提供できるのだろうか……?

 そこで記者は、自分が購入する際の参考にするため、“長期レビュー”の名目でメーカーから評価機を入手したのだった。正々堂々の公私混同である(あ、“全部入り”の構成でお願いします)。

「R731」がやってきた! 何はともあれキーボード

og_r731_005.jpg 手前がX60、奥がR731。選手交代である

 前置きが長くなったが、唐突に始まったこの連載では、筆者が実際にdynabook R731を日々使いながら感じた「率直で個人的な感想」をお届けしていくつもりだ。それでは最後に初日の使用感を記しておこう。

 編集という仕事柄、新しいマシンを使ううえで記者がまずチェックしておきたいのがキーボード。dynabook R731のキーボードはアイソレーションタイプを採用している。このキーボード、慣れ親しんだX60のものに比べるとやはりなんというか、しっくりこない。

 まず、キーピッチが約19(横)×17(縦)ミリと、縦方向が狭い。わずか2ミリの違いだが、主要キーのサイズを比べると、X60が17.5×17.5ミリ正方なのに対して、R731は15×13.5ミリと小さい(いずれも実測値)。キートップのサイズで比べれば、X60も約15×14ミリと差はさらに縮まるものの、そのわずかな差が気になってしまう。

 キートップがわん曲し、指が吸いつくような打鍵感を持つX60に比べて、R731はトップのコーティングがつるつるとしているため、(すべりはしないが)なんだか落ち着かない。ストロークも約1.6ミリと、X60に比べて明らかに浅い。また、Enterキー回りに縮小ピッチのキーが並ぶX60に対して、R735のEnterキーやSHIFTキーは広い点はうれしいのだが、そのEnterキーを叩いたときのカチャカチャという音(叩く場所によって異なる)も耳につく。

og_r731_006.jpgog_r731_007.jpg キーボード比較。左がR731、右がX60。右のキーボードは5年分の手あかがついている

 上に挙げた点はいずれも非常に感覚的な部分で、入力速度が目に見えて落ちたわけではないものの、手になじむまでにはちょっと時間がかかりそうだなあと感じている(そう、できるだけ長く貸してください)。

 それともう1つ、マグネシウム合金製のボディは非常に剛性感があるが、右側面に内蔵する光学ドライブ周辺を持つとさすがにぐっとたわむ。記者はオフィス内の移動などで液晶ディスプレイを開いたままノートPCを持ち歩くことが多く、その際にはたいてい右手で持ち運ぶことになる。するとどうしても、光学ドライブがある右側面の下をつかんでしまい、ボディがへこむ感覚にどきっとすることが多々あった(ちょうど親指の位置にSDメモリーカードスロットがくるため、そちらも少しゆがんでいるのが分かる)。

 以上、私的なファーストインプレッションを書き連ねてみたが、実はそれほど大きな不満点はない。むしろ起動の速さに感動して、何度も電源のオン/オフを繰り返してしまうくらい気に入っている(Windowsが起動するまで20秒ちょっとしかかからない!)。次回はバッテリー駆動時間を見ていこう。


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