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» 2012年08月27日 16時00分 UPDATE

ちょっと気になる入力デバイス:スマホを置けば即接続、世界初のNFCキーボード「TK-FNS040BK」を試してみた (1/2)

ユーザーに身近なキーボードとマウスは、星の数ほど発売されている。その中から、気になる一品を360度チェックする本連載。今回は一瞬でスマートフォンと接続できるモバイルキーボードを紹介する。

[池田憲弘(撮影:矢野渉),ITmedia]

Bluetoothよりも手軽に接続できるNFCキーボード

 スマートフォンやタブレットデバイスが多数登場してから、コンパクトなワイヤレスキーボードの需要が増えた。普段からPCを使っている人にとって、ソフトウェアキーボードは入力時の感触やタッチの反応速度といった面で問題があり、長文の入力には向かない。長文を入力する機会が多いならば、外付けのハードウェアキーボードは不可欠だ。ノートPCのキーボードと同じ感覚で扱えるし、ショートカット操作も楽に使える。

 そういったユーザーのニーズから、周辺機器メーカーはさまざまな小型Bluetoothキーボードを市場に投入してきた。折りたたみ式のモデルから、受話器としても使えるモデルレーザーを机上に投影するモデル、デジタルメモツールの「ポメラ」とコラボレーションしたモデルなど、例を挙げればきりがない。

photo NFC対応キーボード「TK-FNS040BK」。パッケージに世界初と書いている(2012年8月現在、同社調べ)

 今回は、エレコムが発売したシリコン素材のワイヤレスキーボード「TK-FNS040BK」を取り上げる。この製品は、NFC(Near Field Communication)接続に対応したキーボードだ。NFCはSuicaやPASMOといった非接触ICカードが使用している技術「FeliCa」などとの上位互換性を持つ近距離無線通信の規格だ。端末をキーボードの上に置くだけで接続し、文字入力が行える。

 Bluetoothキーボードと比べると、接続時にペアリングなどの設定を必要としないため、セットアップが簡単で、消費電力も少ないというのがメリットだ。一方、通信可能距離がキーボードの表面から約10ミリとなっており、端末とキーボードが(ほぼ)接触していないと使えないといったデメリットもある。このNFCキーボードは実用に耐えうる製品なのか、チェックしてみよう。

接続は一瞬、端末を置くとすぐに使える

 TK-FNS040BKの本体サイズは341(幅)×65(奥行き)×8.6(高さ)ミリで、キーボードの中央に約135(幅)×65(奥行き)ミリほどのスペースがあり、この部分にNFC対応のスマートフォンを乗せてキーボードと接続する。対応OSはAndroid 2.3.4〜2.3.7、4.0以降。iOSには対応しない(iPhoneはNFCに対応していない)。重量は141グラム(実測値)。専用の収納ケースが付属し、3つ折りにして収納できるため、楽に持ち運べる。

photophotophoto キーボードの中央に端末を置くためのスペースがある(写真=左)。持ち運ぶときは3つ折りにできる(写真=中央)。3つ折りにすると横幅が114ミリ、厚さは23ミリになる(実測値)。auのスマートフォン「HTC EVO WiMAX ISW11HT」(厚さ12.8ミリ)の2倍程度だ(写真=右)

 使用するには、Google Playからアプリを2つインストールしておく必要がある。ドライバソフトの「ELECOM NFC Assistant」と専用の入力ソフト「ELECOM 日本語入力 powered by ATOK」だ(どちらも無料)。これらをインストールしたあとは、設定メニューの「言語とキーボード」から専用ATOK(ATOK for ELECOMと表示される)を有効にし、文字入力方法を専用ATOKに指定すれば準備は完了だ。キーボードの中央にスマートフォンを置くと、画面下側に「NFC Connected」と表示が出て接続を確認できる。置いてから接続まで1秒もかからないのは快適だ。

photophoto NFC対応Android端末「GALAXY Note SC-05D」に接続してみた。設定メニューの「言語とキーボード」から専用ATOK(ATOK for ELECOM)を有効にし(写真=左)、文字入力方法をATOK for ELECOMに指定する(写真=右)
photophotophoto ELECOM NFC Assistant以外にNFCを使用するアプリケーション(Suicaの残高を読み取る「Suica Reader」など)をダウンロードしている場合は、端末を置いたときにアプリケーションの選択画面が出てくる(写真=左、中央)。接続すると、画面下に「NFC Connected」という表示が出る(写真=右)

 バッテリーは本体内蔵型で、ユーザーによる着脱には対応しない。バッテリー動作時間は約1年6カ月(1日あたり8時間使用した場合)だ。充電する手段もないため、基本的には“使い捨て”となるのは注意が必要だろう。

 キーレイアウトはオリジナルの4段配列で、キーの数は全部で45個。「ホーム」や「戻る」といったスマートフォン用の操作を行うキーがある一方で、数字キーや記号キーがない。これらの文字は、Fnキーとの同時押しで対応しているが、タイピングのスピードはやはり落ちてしまう。特に痛いのが「ー」キーが用意されていないことだ。「Fn」+「下カーソル」で対応しているが、ひんぱんに使うので、標準でキーを用意してほしかった。

photophoto キーは全部で45個(写真=左)、裏面も完全にふさがれており、バッテリーの交換や充電はできない(写真=右)
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