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» 2013年04月19日 11時00分 UPDATE

マウスコンピューター20周年記念特別企画(2):11.6型ゲーミングモバイルPC「ITちゃんコラボモデル」を製品化!?

マウスコンピューター20周年記念の「PC USER特別コラボモデル」で、個人的な物欲のおもむくままに、ITちゃんモデルを作らせてもらうことになった(事後承諾)。

[編集G,ITmedia]
og_itchan_001.jpg ITmediaのマスコット「ITちゃん」

 マウスコンピューターの20周年を記念して「PC USER特別モデル」を考案することになった筆者。11.6型ゲーミングノートPC「NEXTGEAR i300」をベースに、10万円で購入できる構成を選んではみたものの、既存モデルのカスタマイズだけだとコラボモデルらしい特別感がないよなあ、というわけで、せっかくならオリジナル天板に変更できないかとG-Tune担当の杉澤氏に連絡をとってみた――これが前回までのあらすじ。

 同社はすでに「まどマギ」や「ソニコミ」仕様のノートPCを販売しているのだから、「ITちゃん」があってもまったく問題はないはず。しかし、杉澤氏に電話口で企画趣旨を説明するも、なかなか意図が伝わらない。これだけITちゃんの魅力を語っているのにどうして分かってくれないんだ……。そこで、直接杉澤氏に会って交渉することにしたのだった。

og_itchan_002.jpgog_itchan_003.jpg 東京都台東区のCSタワー9階にあるマウスコンピューター本社へやってきた。同社は受付前に巨大な亀のこうらが並ぶちょっと不思議な会社だ。というのは冗談で、実は今からちょうど20年前、当時春日部にあった本社にミドリ亀が迷い込み、同社はその亀とともに成長してきた(そのミドリ亀は現在22センチに成長したらしい)という縁で、毎年亀のこうらをあしらった酉の市の熊手をまつっている。ここに展示されている亀は熊手に飾られていたもの。もちろん自然死したものをはく製にしている

 さっそく杉澤氏のところへ押しかけ、特別記念モデルはマスコットキャラ「ITちゃん」をあしらったオリジナル天板にしたいことを伝えてみたのだが――。

なんだか杉澤氏のテンションが低い(けどたぶん気のせい)

杉澤 記事読みましたよ。『読者のために』って値下げまでさせて、あれ、思いっきり自分のためでしたよね?

編集G やだなぁ、そういうポーズを取ってるだけじゃないですか。ストーリー的にそのほうが面白いかな、と。そんなことよりITちゃんです

杉澤 そもそもですね、天板を変えるってことは、オリジナルで生産ラインに乗せて製品化するわけですけど、仮にこれを作ったとして、何台売れるんですか?

編集G 少なくとも1台は確実に売れます

杉澤 やっぱり自分のためじゃないですか!

編集G うぐぅ

杉澤 それに最小ロットでも200台はないと作れないですよ。「ITちゃん」で200台売れるんですか? あれだけ知名度のある「まどマギ」だって800台限定だったんですよ? いくらなんでも無茶すぎますって

編集G うぐぅ

杉澤 はい、じゃあ、この話はこれまでということでいいですね

編集G ……マウスコンピューターの「マウス」は、ねずみじゃないんです

杉澤 はい?

編集G マウスコンピューターの「マウス」は、人とパソコンの橋渡しをするインタフェースとしてのマウス。これはつまり『常にお客さま視点に立って緊密な関係を保ちたい』という願いに由来している。やあ、御社の理念は本当にすばらしい。初めて聞いたときは感動で涙を止めることができませんでした

杉澤 ……ありがとうございます

編集G でも、いいんですか?

杉澤 はい?

編集G そのすばらしい理念をこんなにあっさりと諦めてしまっていいんですか!

杉澤 ……はぁ。もちろん、できるだけご要望に添いたいとは常に思っていますよ。でも、「できること」と「できないこと」があるんです。さすがに1台だけのために製品化するっていうのは――

編集G 50人

杉澤 えっ

編集G 自分が心から欲しいモノなら、同じ考えのヤツが日本に50人はいるって、元アキバ店員M氏も言ってました。やっぱ森田さんはいいこと言うなあ

杉澤 ……仮にそうだったとして、その50人がひとり4台ずつ買ってくれますか?

編集G あ、いいこと思いついちゃった。20周年記念モデルだから限定20台ってことならどうですかね

杉澤 『思いついちゃった』じゃないですよ。あいかわらず話を聞かない人だな

og_itchan_004.jpg 少しむっとした表情の杉澤氏。怒った顔もかっこいいです

編集G ……もしかしてちょっと怒ってます?

杉澤 怒ってませんよ

編集G ほんとに?

杉澤 怒ってません。あーもう、分かりました。限定30台なら回せるかもしれないのでかけあってみます。ちょっと割高になるかもしれませんけどね。それでいいですか?

編集G えっ

杉澤 えっ

編集G いや、ええと、“割高”ってどういうことです?

杉澤 もちろん、通常の天板変更よりも費用がかかるってことですけど

編集G あー、はいはい。なるほどなるほど。でもですね、全部込みで10万円以下って決めてるんですよ

杉澤 ……ちょっと待ってください。これってもしかして、ベースモデルと同じ価格でオリジナル天板に変更したいとか口走ってました?

編集G それが何か

杉澤 いいですか? 仮に通常の製造行程でも天板の変更はそれなりにコストがかかりますよ? まして今回は30台ですし……

編集G なんなんですかさっきから。読者のみんなが杉澤さんに期待しているんですよ。それなのに、あれはできない、これはできないって。いつか私がひどく落ち込んでいたときに、肩を並べて夕日を眺めながら言ってくれたじゃないですか。「諦めなければどうにでもなるもんだ」って。昔のあなたはそんな人じゃなかった!

杉澤 いやいや、そんなエピソードないし。そもそも昔は知り合いですらないし

編集G とにかく10万円。このラインは譲歩できません

og_itchan_005.jpg なぜか頭を抱える杉澤氏。困った顔もかっこいいです

杉澤 じゃあ、BTOを見直してスペックを少しダウングレードするとか――

編集G あ、そうそう。BTOといえばですね。これ、ノングレアパネルに変更できないですか? ほら、長時間文章を書いてると光沢じゃ目が疲れる気がするんですよね。なんでオプション用意しておかないかなー、やれやれ

杉澤 やれやれじゃねーよ。人の話を聞こうよ、っていうかやっぱり自分のためじゃねーか

編集G オレはオレが欲しいパソコンをオレに全力でオススメしたい、そのためには手段を選ばない……あの日、そう心に誓ったんだ……

杉澤 何ちょっとかっこつけてんですか。意味わかんないですから

編集G というわけで、何とかなりませんかね?

杉澤 液晶パネルも変更するとなると部材の選定からになるので、ちょっと時間がかかってしまいますし……

編集G できるんですね?

杉澤 でも価格が……

編集G 20周年おめでとうございます!!

杉澤 わかりましたようもう! なんなんだこの人!


 という筆者の巧みな交渉術により、オリジナル天板での特別記念モデルの製品化を説得したのだった。

 しかも、液晶ディスプレイをノングレアに変更しつつ、価格はベースモデルの9万9750円から据え置きのまま。前回の値下げ交渉に加え、今回さらに無理を通したことで、杉澤氏の社内での立場がほんの少しだけ危ぶまれるが、今はこの喜びを静かにかみしめたい。現時点でのコラボモデルの構成は以下だ。

注)実際の話し合いは終始なごやかな雰囲気で行われました。杉澤さん本当にありがとうございました。
ベースモデル NEXTGEAR-NOTE i300SA10-IT
OS 64ビットWindows 8
CPU Core i5-3230M(2.6GHz/最大3.2GHz)
グラフィックス NVIDIA GeForce GT 650M(2GB)
メモリ DDR3-SODIMM 8GB PC3 12800×1
SSD Samsung 840 PRO Series 256GB
チップセット Intel HM76 Express チップセット
ディスプレイ 11.6型ワイド非光沢液晶ディスプレイ(1366×768ドット)
天板デザイン オリジナル仕様(ITちゃん)
価格 9万9750円(税込み)

※記事初出時、スペックの表記に一部誤りがありました。正しくはGT 650Mです。おわびして訂正いたします

og_itchan_006.jpg

 ついに「ITちゃんモデル」が実現する――実は筆者にとって、ITちゃん仕様のノートPCは約4年越しの野望だったりする。当時は、プリントアウトしたITちゃんを天板のクリアジャケットに挟み込んだだけの、いわば“5分でできるITちゃんモデル”だったが、今回は数量限定とはいえ、きちんと製品化されたオリジナルモデル。持ち運びやすい11.6型ノートPCながら、ゲームもできる性能を備え、さらにはいつでもどこでもITちゃんと一緒にいられるという、夢のようなパソコンである。「オレはオレが欲しいパソコンをオレに全力でオススメしたい」という点では、ほぼ100%に近い。

 しかし、どうせここまで来たのなら、最後まで“俺得”を貫き通したい。もし……もし、このかわいいITちゃんが、さらに自分の好きなイラストレーターさんの手で描かれていたらどうだろう。そして筆者はrefeia氏の大ファンである。

 数多くのライトノベルの挿絵やソーシャルゲームのキャラクターデザインを手がけ、この5月からは美術専門学校の講師として教べんをとることが決まっている人気イラストレーターのrefeia氏。一時の気の迷いでもいいからITちゃんモデルのデザインを担当してくれたらなぁ、と妄想が止まらなくなったところで次回へ続く。

 ほんとに続きます

マウスコンピューター/G-Tune

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