VAIO Fit 13A/14A/15Aの外観は一見、普通のクラムシェルノートのようだが、天板の中央付近を走る1本の黒いラインが「ほかと違う何か」を予感させる。実際、このラインから天板が真っ二つに折れて、液晶ディスプレイがくるりと180度回転する機構を備えているのだ。ソニーはこの特殊なヒンジを「マルチフリップ」と名付けている。
キーボードの上部には誤回転防止用の「ディスプレイロックスイッチ」があり、このスイッチを「LOCK」から「RELEASE」に切り替えることで、液晶ディスプレイ部を自由に回転できる。液晶ディスプレイはスイッチだけでなく、マグネットでしっかり吸着する仕組みなので、ガタツキなどはまったくない。適度な力を加えることで、液晶ディスプレイがスムーズに回転する。
この機構により、通常の「キーボードモード」ではクラムシェルノートと同じ使い勝手のキーボード+タッチパッドによる入力環境を提供しつつ、動画や写真の閲覧では液晶ディスプレイを反転させた「ビューモード」へ、タッチ操作やペン入力では反転した液晶ディスプレイを閉じた「タブレットモード」へと、利用シーンに応じて最適な3つのモードに変形することが可能だ。モードの切り替え手順は一度覚えてしまえば、迷うことはないだろう。
キーボードモードでは天面に配置された変形機構がユーザーの目に入らず、液晶ディスプレイを開けた状態の見た目はクラムシェルノートそのものだ。これならば、確かに従来のノートPCに慣れていて大きな変化を望まない保守的な一般ユーザー層にとっても、違和感が少ないと思われる。
ここではVAIO Fit 14Aの変形機構を写真と動画でチェックする。
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