縦位置の状態で本体サイズは130(幅)×216(高さ)×8.9(厚さ)ミリ、重量は約395グラム(実測値で397グラム)。現行の8型Windows 8.1タブレットではMiix 2 8(8.35ミリ厚、約350グラム)に次ぐ薄さと軽さだ。
実際に持った印象はMiix 2 8に近く、Iconia W4-820とdynabook Tab VT484に対してはハッキリと薄型軽量に感じる。片手で持って自然に利用でき、両手で縦に持ってソフトウェアキーボードを打つのも快適だ。
背面は少し弾力性のある樹脂製で同心円状の凹凸が刻まれており、手が滑りにくく、指紋も比較的つきにくい。金属ボディではないが、カッチリした作りでチープな印象は皆無だ。ボディカラーは落ち着いたブラックと、色鮮やかなレッドが用意されている。デザインはまったく同じながら、見た目の印象がかなり異なるため、競合機種にはない「色を選ぶ楽しさ」がある。
正面のデザインはDELLのロゴがないことに加えて、Windowsタブレットでは必須のWindowsボタンさえもない。非常にシンプルな外観は、左右の狭額縁設計も相まってスマートな印象で、写真や動画、アプリへの没入感はなかなかのものだ。
Windowsボタンは縦位置で見た場合に上面の端にあり、洗練されたデザインを演出する一方、画面下にある通常の配置に比べて少々押しづらい。手の移動量が増えるほか、慣れないうちは側面の電源ボタンと間違って押してしまうこともあるだろう。
本体には18ワットアワー(4830ミリアンペアアワー)の2セルバッテリーを内蔵し、公称のバッテリー駆動時間は約8時間としている。競合機種と比較すると、公称値での駆動時間は若干短い。ACアダプタは競合機種と同様、小型軽量にまとまっており、Micro USB端子から充電する仕様だ。
低価格設定に目を奪われがちなVenue 8 Proだが、コンシューマーだけでなくビジネス用途を想定した製品ということもあり、豊富な純正オプションを用意しているのは見逃せない。
特にSIMロックフリーで利用できる3G通信(HSPA+)対応のMicro SIMスロットを追加できるのは、競合機種にない強みだ(現状でデルが推奨するSIMカード/サービスなどを紹介する予定はなく、SIMロックフリーを理解して利用できるユーザーが対象となる)。
LTEをサポートしないのは惜しいが、デル広報によると、SIMロックフリーモデルは標準仕様にないGPSも追加されるという。地図系アプリと組み合わせて使いたいユーザーにとっては重宝するに違いない。
また、シナプティクス製で筆圧に対応した「アクティブスタイラス」(2980円)、薄型で画面保護カバーにもなるBluetooth接続の「ワイヤレスキーボード」(専用スタンドケース付きで9980円)、折り曲げてスタンドとしても使える「タブレットケースフォリオ」(4380円)も準備している。
中でも本体のサイズにぴったり合った専用のワイヤレスキーボードは、外出先で長めの文章を打ったり、Office 2013を利用する場合に注目のオプションだ(ただし、キーボードにポインティングデバイスがない点は好みが分かれるだろう)。
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