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» 2014年01月08日 14時00分 UPDATE

最新タブレット速攻レビュー:「Venue 8 Pro」――“3万9980円”の8型Windows 8.1タブレットは買いか? (1/4)

4モデルが国内販売されているBay Trail-T+Windows 8.1搭載の8型タブレットにおいて、最も安価なのがデルの「Venue 8 Pro」だ。その実力はお値段以上なのか、じっくりチェックした。

[前橋豪, 撮影:矢野渉,ITmedia]
ココが「○」
・Office付きで3万9980円の低価格
・SIMフリー(HSPA+/3G)を選択可
・キーボードなどオプションが充実
ココが「×」
・Windowsボタンが上面で押しにくい
・競合より基本スペックが若干低め
・外部ディスプレイ出力端子がない

はじめに:8型Windows 8.1タブレット人気の火付け役がついに発売

デルの8型Windows 8.1タブレット「Venue 8 Pro」。Office Personal 2013が付属した標準構成で3万9980円、Office Home and Business 2013を搭載しても4万1980円と、価格面でのインパクトが大きい

 携帯性と低価格で注目を集める8型Windows 8.1タブレット――その火付け役といえるのが、デルの「Venue 8 Pro(レビューまとめはこちら)だ。

 2013年11月に発表されるやいなや、3万9980円という衝撃的な値付けが大きな反響を呼んだことは記憶に新しい。その国内販売が2013年12月27日、ついに始まった(当初は12月30日の予定だったが、前倒しとなった)。Web直販のみの取り扱いなので、初回出荷分は1月中旬頃に購入者の手元へ届く見込みだ。

 現在日本で販売されている8型Windows 8.1タブレットには、東芝「dynabook Tab VT484」、日本エイサー「Iconia W4-820」、レノボ・ジャパン「Miix 2 8」の3機種もあるが、Venue 8 ProはWeb直販のみの取り扱いで発売日が1番遅かったこともあり、最も安価な価格が設定されている。

 PC USERではすでに写真とともにその概要をお届けしたが、今回は海外版ベースの試作機(ハードウェアは国内製品版と同等、ソフトウェア/BIOSが最終版ではない)でその実力をチェックしていこう。

 現時点でVenue 8 Proのラインアップは、Office 2013のエディションと本体カラー、そしてMicro SIMスロットの有無で5つのモデルが用意されている。Office Personal 2013を付属した標準構成は3万9980円、Office Home and Business 2013を搭載しても4万1980円で済む。ボディカラーは落ち着いたブラックと鮮やかなレッドから選択できる。さらに3G通信(HSPA+)に対応するSIMロックフリーのMicro SIMスロットを搭載したブラックのモデルが4万9980円で販売中だ(レッドのSIMフリーモデルはない)。

 CPUにはBay Trail-T(開発コード名)こと、Intelのタブレット向け省電力SoCである「Atom Z3000」シリーズを採用。クアッドコアのAtom Z3740D(1.33GHz/最大1.83GHz)を搭載している。前述した競合3機種が搭載するAtom Z3740(1.33GHz/最大1.86GHz)より1つ下位に位置付けられるモデルだ。

 Atom Z3740と比較して、CPUと内蔵グラフィックスのバースト周波数がわずかに違うほか、SDP(Scenario Design Power:利用シナリオに即した電力設計)が0.2ワット高い2.2ワットに設定されており、メモリの仕様が最大容量2Gバイト、対応規格はDDR3L-RS、チャンネル数はシングルで最大帯域幅が10.6Gバイト/秒にとどまるなどの違いがある。

 ただし、現状の8型Windows 8.1タブレット4機種はいずれもメモリ容量が2Gバイトに固定され、Atom Z3740のスペック上限である4Gバイトメモリを生かした機種はない(デュアルチャンネルの対応状況は非公開)。

Intelが公開しているAtom Z3740とAtom Z3740Dの主な仕様
製品名 Atom Z3740 Atom Z3740D
コア数/スレッド数 4/4
2次キャッシュ 2Mバイト
動作周波数 1.33GHz
バースト周波数 1.86GHz 1.83GHz
SDP(Scenario Design Power) 2ワット 2.2ワット
最大メモリ容量 4Gバイト 2Gバイト
対応メモリ規格 LPDDR3-1066 DDR3L-RS 1333
メモリチャンネル数 デュアル シングル
最大メモリ帯域幅 17.1Gバイト/秒 10.6Gバイト/秒
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics
グラフィックス動作周波数 311MHz 313MHz
グラフィックスバースト周波数 667MHz 688MHz
最大画面解像度 2560×1600ドット 1920×1200ドット
※CPU自体の比較であり、実際の搭載製品が同じ仕様とは限らない

 Venue 8 Proは、グラフィックス機能にSoC内蔵のIntel HD Graphicsを採用。メモリは2Gバイト(DDR3L-RS 1600MHz/シングルチャンネル)、ストレージは64Gバイト(eMMC)で固定だ。ほかのAtom搭載機と同様、プリインストールOSのWindows 8.1は32ビット版となる。

 液晶ディスプレイもほかの8型Windows 8.1タブレット同じく1280×800ドット表示だ。画素密度は188ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)と、Retinaディスプレイ級の精細表示ではないが、表示の粗さが目立つほどではない。液晶パネルは広視野角のIPS方式、表面はガラスで映り込みがある。タッチパネルは10点マルチタッチに対応する。

 通信機能は、IEEE802.11a/b/g/nの無線LAN(2×2/MIMO)とBluetooth 4.0を標準装備。約500万画素のアウトカメラ、約120万画素のインカメラ、Micro USB 2.0(充電とデータ転送用)、ヘッドフォン/マイク共用端子、最大32Gバイト対応microSDメモリーカードスロット、スピーカー、マイクを搭載する。

 インタフェースまわりは競合機種とほとんど横並びの仕様だが、細かいところではインカメラの画素数が低く、スピーカーがモノラルとなっている。映像出力端子もないが、ワイヤレスディスプレイ機能のMiracastを利用可能だ。

ボディと製品概要:8型スリムボディにWindowsのフル機能を凝縮

縦位置の状態で本体サイズは130(幅)×216(高さ)×8.9(厚さ)ミリ、重量は約395グラム(実測値で397グラム)。1280×800ドット表示の8型ワイド液晶ディスプレイを搭載する。IPS方式の液晶パネルは広視野角だ。静電容量式のタッチパネルは10点マルチタッチに対応する。前面はDELLのロゴもWindowsボタンもないシンプルな仕上がり。画面の上部に約120万画素のカメラを内蔵する
背面は上部に約500万画素のカメラを内蔵。中央にDELLのロゴを配したシンプルな外観だが、よく見ると同心円状の細かな凹凸が刻まれており、手によくなじむ
縦位置の状態で上面にWindowsボタンとヘッドフォン/マイク共用端子を装備(写真=左)。画面の下ではなく、上面にWindowsボタンを搭載しているのが珍しい。下面にはスピーカーを内蔵している(写真=右
左側面にインタフェース類はない(写真=左)。右側面にMicro USB 2.0(Micro AB)、電源ボタン、音量調整ボタン、マイク、カバー付きのmicroSDメモリーカードスロット(最大32Gバイト対応)が並ぶ(写真=右)
色鮮やかなレッドのボディカラーも用意している(写真=左)。付属の10ワットACアダプタはUSBケーブルを着脱できる構造だ(写真=右)。ACアダプタは実測でのサイズが27(幅)×43(奥行き)×43(高さ)ミリ、USBケーブル込みの重量が70グラムと小型軽量にまとまっている。充電は本体のMicro USBから行う。本体には18ワットアワーのバッテリーを内蔵、公称のバッテリー駆動時間は約8時間だ
今回テストした評価機(海外版ベースの試作機)のスタート画面(画像=左/中央)。デスクトップ画面はデフォルトが100%等倍表示だが、文字やウィンドウのボタンがタッチするには少し小さい。写真はdpiスケーリングの設定を変更し、125%に拡大表示した状態だ(画像=右)
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