“新生VAIO”で変わること、変わらないことSONYロゴのないVAIO(2/2 ページ)

» 2014年07月02日 00時00分 公開
[後藤治,ITmedia]
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写真で見るSONYロゴのないVAIO

VAIOノート新製品まとめ

  • 液晶下部のSONYロゴをVAIOロゴに変更
  • トリルミナスディスプレイは継承
  • Exmor R for PC」CMOSセンサーは継承
  • ソニー独自の音響効果技術は非搭載
  • タッチパッドの下に内蔵されていたNFCは非搭載
  • 「ASSIST」ボタンを廃止

 新生VAIOは、「VAIO Pro 11」と「VAIO Pro 13」、および「VAIO Fit 15E」の2シリーズ3モデルを投入する。スペックの詳細は、『VAIO株式会社、第1弾製品はSONYロゴがない「VAIO Pro 11/13」「VAIO Fit 15E」』でお伝えした通り。ここでは従来モデルとの違いに絞って見ていこう。

 会見では新生VAIOの哲学を反映する“尖ったPC”の登場を示唆する発言もあったが、今回発売されるのはいずれもソニー時代のVAIOを引き継ぐノートPCだ。外観もほぼ継承しているが、SONYロゴに代表されるように一部異なる部分があり、機能面でも「選択と集中」が行われている。

 例えば、鮮やかな発色で定評のある「トリルミナスディスプレイ」や、高感度な「Exmor R for PC」CMOSセンサー採用のWebカメラは従来から継承する一方、これまでとは異なるオーディオプロセッシングユニットを用い、ソニー独自の音響効果技術は採用しないほか、タッチパッドの下に内蔵されていたNFCも省かれた。

 外観でも分かるポイントとしては、前述のSONYロゴに加えて、「VAIO Care」を起動する「ASSIST」ボタンもなくなっている。これまでプリインストールされていたソニー純正アプリの大部分が省かれたことで、アップデータをチェックする頻度が下がるとの判断から、電源回りの「ASSIST」ボタンをなくすことでよりシンプルなデザインに変更したとしている。

VAIO Pro 11

VAIO Pro 13(写真=左)とVAIO Fit 15E(写真=右)

一見すると外観はほとんど変わらないが、よく見ると液晶下部のSONYロゴがVAIOロゴになり、電源ボタン左にあった「ASSIST」ボタンがなくなっていることに気付く

ソニーVAIOの“DNA”は受け継がれる

VAIOの歴史は1996年までさかのぼる

 7月1日、新たな航海に漕ぎ出した新生VAIOだが、これまで培ってきたDNAは受け継がれていく――そのことを示すメッセージが記者会見で配られた資料の中に含まれていた。一見ノベルティに見える名刺入れだが、その中には名刺大のサイズにVAIOの歴史を辿る11枚のメッセージカードが入っている。

 すべて写真で掲載するので、是非拡大して見てほしい。

記者会見で配られたVAIO Proを模した名刺ケース。中には11枚の紙片が……

コネクタ部のプリントや背面のシルバーなど手が込んでいる

1997年、初代「VAIO NOTE 505」

1998年、「VAIO C1」

2000年、「VAIO LX」

2003年、「VAIO NOTE 505 EXTREME」

2006年、「VAIO type U」

2008年、「VAIO type A」

2009年、「VAIO type P」

2010年、「VAIO Z」

2013年、「VAIO Duo 13」

 思えばPCの歴史の中で、10数年経た今もはっきりと思い出せる製品はそれほど多くない。今ふと指折り数えてみると、その中にはVAIOの姿が多いことに気付く。それだけVAIOは先進的で、ときには呆れてしまうほど尖っていて、輝いていた。

 そのメッセージカードは「困難がなければ、VAIOは進化しなかった。だから、また。きっと。」という言葉で締めくくられている。その言葉を信じて、VAIOファンを熱狂させるどこまでもカッコイイPCの登場を待ちたい。


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