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» 2014年08月20日 11時45分 UPDATE

Surface Pro 3は無理でもこの安さなら……:“5万円”でノートPCもタブレットもこれ1台――「Inspiron 11 2 in 1」はどこまで使えるのか? (1/3)

ノートPCとタブレットのニーズを1台で満たす“2in1”デバイスは、変形機構が備わっているぶん、通常のノートPCより割高になりがちだが、デルの「Inspiron 11 2 in 1」は5万円を切る低価格で購入できる。この安さでどこまで使えるのか、実際に試してみた。

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
ココが「○」
・ノートPCでもタブレットでも使える
・視認性の高いIPS液晶ディスプレイ
・2in1で5万円以下からの低価格設定
ココが「×」
・11型クラスのPCでは少し重い
・ストレージにSSDを選択できない
・CPUは省電力だが控えめな性能

5万円以下で買えるコンパクトな2in1

 手頃な2in1デバイスを探しているユーザーに要注目の1台が現れた。

 デルの「Inspiron 11 2 in 1」は、11.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載したコンパクトな2in1だ。360度回転ヒンジを採用することで、クラムシェルノートPCとタブレットを含めた計4つのスタイルで活用できる。通常のノートPCより凝った設計の2in1ボディながら、4万9980円(税込、送料込み)から購入できる低価格が最大の魅力だ。

 同社のWebサイトでは構成の異なる4種類のラインアップが用意されているが、最も安価な4万9980円のモデル「Inspiron 11 2 in 1 エントリー・タッチパネル」を入手した。早速、性能や使い勝手を検証していこう。

tm_1408inspi11_01.jpgtm_1408inspi11_02.jpg デル「Inspiron 11 2 in 1」。液晶ディスプレイのヒンジが360度回転し、画面部をぐるりを回して折り返すことで、クラムシェルノートPC(写真=左)からタブレット(写真=右)のスタイルへ変更できる

 ボディは落ち着いたサテンシルバーのカラーでまとめられている。金属の質感を生かした仕上げで、さりげない高級感があり、5万円以下の低価格モデルには見えない。オフィスはもちろん、家庭内の書斎やリビングでも違和感なくフィットしそうだ。

 11.6型ワイド液晶を搭載したボディのサイズは、約299.98(幅)×200.98(奥行き)×19.4(高さ)ミリ。液晶ディスプレイの額縁はやや広めだが、11型クラスのUltrabookではよくあるサイズ感で、13型クラスの標準的なモデルよりもひと回り小さいコンパクトボディだ。厚みはそれほど薄いわけではないが、フルフラットなフォルムなので、バッグなどへの収まりもよい。

 公称の重量は約1.39キロで、実測でも1.373キロとほぼ公称値通りだった。標準的な13型クラスのタッチパネル搭載Ultrabookと同程度の重さだ。少し画面が小さいとはいえ、低価格帯の2in1でこのくらいのサイズと重量にまとまっていれば、上々だろう。

tm_1408inspi11_03.jpgtm_1408inspi11_04.jpg ボディはシンプルなデザインだ。カラーリングは反射の強すぎない渋めのサテンシルバーを基調にまとめている(写真=左)。天面は中央に「DELL」のコーポレートロゴのみを配置している(写真=右)。金属の質感を生かした仕上げで、カジュアルすぎず、重厚すぎず、適度な高級感のある仕上がりだ
tm_1408inspi11_05.jpg 付属のACアダプタは、実測でのサイズが46(幅)×107(奥行き)×28(高さ)ミリと、最近のモバイルPCとしては比較的大柄か。ACケーブルは3ピンの割にはかさばらないが、ケーブル込みの総重量は324グラムと少し重めだ

 バッテリー容量は43ワットアワーで、公称の駆動時間は8時間18分としている。バッテリーは本体に内蔵され、ユーザーによる着脱を想定していない作りだ。付属のACアダプタはそれほど小さいわけではないが、これだけバッテリー駆動時間が長ければ、ACアダプタの携帯が必要な場面は少ないだろう(バッテリー駆動時間テストの結果は後述)。

 なお、デルはInspiron 11 2 in 1の開発に際して、2万5000回以上のひねりテスト、2万回のヒンジ開閉テスト、1000万回のキーボード押下テスト、100万回のタッチパッドボタン押下テスト、最大65度の温度条件テストといった過酷な品質試験を実施したと公表している。実際に持ってみてもしっかりした剛性感があり、持ち運びや変形時にも不安はまったく感じない。

360度回転ヒンジを搭載し、4つのモードで活用できる

 冒頭で述べた通り、Inspiron 11 2 in 1は液晶ディスプレイが360度回転するヒンジを採用している。画面をぐるりと回すことで、クラムシェル型の「ノートパソコンモード」、スレート型の「タブレットモード」に加えて、その中間にあたる「タブレットスタンドモード」に「テントモード」といった合計4つのスタイルで利用可能だ。

 ヒンジはしっかりした強度があり、ノートPCとしての重量バランスも優れている。画面を大きく開いた状態(160度前後)でも、安定して利用できる。タブレットモードなどではキーボードが画面の裏側に来るが、ヒンジの角度が180度を超えるとキーボードおよびタッチパッドが自動的に無効になり、誤操作が発生する心配はない。画面をちょうど180度に開いた平置きの状態では、問題なくキーボードとタッチパッドが使える。

 テントモードとタブレットスタンドモードは、いずれも写真や動画といったコンテンツをリラックスして楽しむのに適したモードだ。タブレットモードとは違って手で持たなくても自立し、ノートパソコンモードより画面とユーザーの距離が近くなる利点がある。

 この中間的なスタイルのどちらを利用するかは、設置する場所などの状況によって判断すればよいだろう。2つを比較した場合、設置面積が最も小さいのはテントモード、タッチ操作が安定しやすいのはタブレットスタンドモードとなる。

tm_1408inspi11_06.jpgtm_1408inspi11_07.jpg 360度回転するヒンジを備えており、液晶ディスプレイをぐるりと回して4つのスタイルに切り替える
tm_1408inspi11_08.jpgtm_1408inspi11_09.jpg 画面を回転させて折り返すと、画面の裏側にキーボードが来る(写真=左)。キーボードとタッチパッドは、画面の角度が180度を超えると自動的に無効になる仕組みだ。キーボードの周囲には細長いゴム足が貼ってあるため、キーボードが底面に来ても下が平面ならば、キーが押しつぶされることはない。画面をちょうど180度に開いた状態では、キーボードとタッチパッドが問題なく動作する(写真=右)
tm_1408inspi11_10.jpg クラムシェル型の「ノートパソコンモード」。通常のノートPCやUltrabookと何も変わらない感覚で使える。ヒンジもしっかりした強度があり、画面を160度前後まで大きく開いた状態でも安定する
tm_1408inspi11_11.jpg 画面が上にくるようにたたむとスレート型の「タブレットモード」に早変わり。タッチ操作における画面の滑り、精度、感度、いずれも良好だった
tm_1408inspi11_12.jpg 文字通りタブレットをスタンドに立てかけたようなスタイルの「タブレットスタンドモード」。映像などのコンテンツをリラックスした姿勢で楽しむには最適なモードだ
tm_1408inspi11_13.jpg いわゆる“サバ折り”状態の「テントモード」。タブレットスタンドモードと同様にコンテンツを鑑賞するのに適したモードだ。タブレットスタンドモードよりも安定感はやや劣るが、狭いスペースにも立てることができる
tm_1408inspi11_02.jpgtm_1408inspi11_14.jpg 重さは約1.39キロあるので、タブレットモードのまま手に持って使うのは短時間に限られる(写真=左)。タブレットスタンドモード(あるいはテントモード)ならば、スタンド付きタブレットと同じ感覚で手軽にコンテンツ視聴やタッチ操作が可能だ(写真=右)

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