“米沢生産”ThinkPadはこうして作る「ふるさと納税でThinkPad」も計画中(1/2 ページ)

» 2015年03月19日 12時00分 公開
[長浜和也ITmedia]

ThinkPad米沢モデルの生産は2ラインで日産100台

 レノボ・ジャパンは、3月18日にThinkPad X1 CarbonとThinkPad X250の生産と出荷を開始したNECパーソナルコンピュータ米沢事業所の生産ラインを公開した。

 米沢事業所の説明を行ったNECパーソナルコンピュータ 生産事業部事業部長の竹下泰平氏によると、1日の生産能力1万台という米沢事業所に60ある生産ラインのうち、ThinkPadには2ラインを割り当て、1日あたり100台を生産している。PCの生産で主流となっているセル方式を取り入れているが、米沢事業所では4人でチームを構成することで、スキルの差による組み立て時間の違いをチームで吸収するなど、NEC製品の生産で培ってきたノウハウをThinkPadの生産でも活用している。

米沢事業所に設けたThinkPadシリーズの生産ライン。セル方式を採用しているが、1つのラインを4〜5人のチームで担当する

 NECの生産ノウハウの活用としては、組み立てるパーツを作業するスタッフが一番取りやすい高さにするために、作業工程に合わせてパーツトレイを回転させて、手が届きやすい場所に移動させたり、作業台の上から下がっている電動ドライバーを使わないときに固定するホルダーを水道パイプで自作したり、さらに、そのホルダーが作業するスタッフの脇に自動(かつ電源なしで)で退避するように作業スペースの上部にレールを“傾けて”設置するなど、作業中にスタッフが気が付いた細かいフィードバックを反映している。

システムボードのネジ止めからパーツの固定、ボディのはめ込みなどの作業は、2人のスタッフが担当していた。これは、作業者の熟練度が生産効率に影響しないように、組み立てスピードの違いを吸収するためだ

組み立てが終わったThinkPadは、付属アクセサリをチェックしたうえでテスト用トレイにセットする。このトレイや組み立て作業で使うパーツトレイは高さを変更できるようになっていて、作業者が最も手を伸ばしやすい高さに調整できる

 竹下氏によると、作業スタッフは、NEC製品の生産ラインとThinkPadシリーズの生産ラインそれぞれ専属ではなく生産状況によってシフトする。また、ノートPC用のラインはすべてThinkPadシリーズとNEC製品にコンバート可能としている。このように生産にあたっての組み立て作業はThinkPadもNEC製品も同等としているが、2012年12月から2013年3月にかけて行ったパイロット生産を経て2014年10月のThinkPad正式生産開始まで、作業指示のフォーマットから生産した製品の物流などの違いを調整するのに時間をかけたと語っている。

使わない電動ドライバーがふらついて作業するスタッフの邪魔をしないように水道パイプから自作したホルダー(写真=左)と、自動で作業スペースから退避するように傾けて設置したレール(写真=右)など、現場から上がってくるフィードバックを適用することで生産効率と品質の向上を図っている

構内を無人自動運転で走るAWS。パイプで組み立てた“貨車”を連結したのも現場から出たフィードバックを反映した結果だ

ThinkPadの生産で使うパーツのストックエリア。生産ラインと作業スタッフはThinkPadとNEC製品でコンバート可能だが、パーツなどの部材管理は完全に分離して行っている


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月13日 更新
  1. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  2. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  3. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
  4. 12機能を凝縮したモニタースタンド型の「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」が27%オフの2万3990円に (2026年03月11日)
  5. 3万円超でも納得の完成度 VIA対応の薄型メカニカルキーボード「AirOne Pro」を試す キータッチと携帯性を妥協したくない人向け (2026年03月12日)
  6. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  7. エンスージアスト向けCPU「Core Ultra 200S Plus」登場 Eコア増量+メモリアクセス高速化+バイナリ最適化でパフォーマンス向上 (2026年03月11日)
  8. M5 Max搭載「14インチMacBook Pro」がワークステーションを過去にする 80万円超の“最強”モバイル AI PCを試す (2026年03月13日)
  9. 新型「MacBook Air」はM5搭載で何が変わった? 同じM5の「14インチMacBook Pro」と比べて分かったこと (2026年03月10日)
  10. 高音質・良好な装着感・バッテリー交換式――JBLのフラッグシップ「Quantum 950 WIRELESS」は妥協なきヘッドセットか (2026年03月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年