USB 3.1普及の過程で見えてきた“排他問題”古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2015年05月25日 14時27分 公開

「マザーの土台が追いつかなくなってきているんです」――USB 3.1に排他利用が多い理由

 先週はUSB 3.1に対応したASUSTeKの3つのマザーが登場して話題を集めた。X99チップを搭載した「X99-PRO/USB 3.1」は5万円弱で、Z97搭載の多機能モデル「Z97-DELUXE/USB 3.1」は4万円強〜4万4000円弱、スタンダード級の「Z97-A/USB 3.1」が2万2000円強〜2万4000円弱となる。いずれも“/USB 3.1”なしのモデルがベースで、専用チップをオンボードすることにより2基のUSB 3.1ポートを装備している。

パソコンSHOPアークに並ぶASUSTeKのUSB 3.1対応マザー

 オンボードタイプのUSB 3.1マザーはASUSTeKで初めてということで、「本格的に高速規格を使いたいという人に本命視されそうです。ASUSTeKのオンボード、かつ比較的安価なZ97ということで、Z97-A/USB 3.1が売れ筋になるのでは」(某ショップ)といった声が各所で聞かれた。

 ただ、「オンボードはまだ早いのではないか」といった声が同数程度あったのも確かだ。BUY MORE秋葉原本店は「USB 3.1をオンボードで丸ごと受け入れる余裕のないマザーが多いのですよ。M.2もそうですが、PCI Expres系統で接続する場合は何本目かのx16スロットなどと排他利用ということになる。いろいろな高速規格が登場して、マザーの土台が追いつかなくなってきているんですよね」と解説する。

 実際、Z97-A/USB 3.1の場合、USB 3.1は上から3番目のPCI Express x16スロット、M.2はPCI Express x1スロット2本と排他利用だ。Z97-DELUXE/USB 3.1の場合、上から3番目のPCI Express x16スロットとM.2、USB 3.1のいずれか1つを選ぶことになる。X99-PRO/USB 3.1でUSB 3.1を使うときは、UEFIで2番目のPCI Express x16と1番目のPCI Express x1スロットよりも優先順位を上にしなければならない。

 同店は「とにかく現時点では新しい高速規格は排他利用でオンボードしている場合が多いので、一緒に使うパーツや周辺機器の兼ね合いをよく考えて選ぶ必要があります」とアドバイスする。

BUY MORE秋葉原本店の「Z97-A/USB 3.1」のPOP

同店「Z97-DELUXE/USB 3.1」のPOP。それぞれ異なる排他処理の選択肢を詳しく解説している

X99-PRO/USB 3.1の排他利用組み合わせ表。利用できるレーン数はCPUやマルチGPU構成によっても変わる

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