レビュー
» 2015年08月05日 21時00分 UPDATE

酷暑の夏だから空と湖に癒されたい:Skylake「Core i7-6700K」の性能をMSIの「Z170A GAMING M7」で確かめる (1/5)

動作クロックは定格でDevil's Canyonと同じ、ターボでやや低め。統合グラフィックスコアはBroardwellのIris Proにあらず。その微妙な構成の実力やいかに。

[石川ひさよし,ITmedia]

チップセット、メモリ、そして、足回りも変わる

 第6世代Coreプロセッサこと「Skylake」が登場した。第5世代のBroadwellなど、ここのところ、インテルの新世代CPUはモバイルを先行してリリースすることが多かったが、Skylakeはいきなりデスクトップ向けCPUがやってくる。そのSkylakeでは大きな変革を伴う。大きな変革とはプラットフォームが変わることだ。プラットフォームの変更を伴うために、デスクトップPCが先行することとなる。この記事では、Skylakeの第1弾モデル「Core i7-6700K」と、これをサポートする「Intel Z170 Express」チップセットを搭載するマザーボードとしてMSIの「Z170A GAMING M7」を使ってSkylake世代のプラットフォームが発揮するパフォーマンスを、それ以前の世代のメインストリーム向けと比較してみよう。

kn_6thcorevw_02.jpg 14ナノメートルプロセスルールで新しいアーキテクチャを導入した“Skylake”世代のCore i7-6700K

 Skylakeは、14ナノメートルプロセスルールを採用した2世代目の製品だ。デスクトップPCでは、14ナノメートルプロセスルールの第1世代「Broadwell」の登場が2015年6月まで遅れたため、わずか2カ月の間に世代が新しくなったことになる。ただし、デスクトップPC向け(LGA1150対応)Broadwellは、従来のプラットフォームで統合グラフィックスコアを大幅に強化した製品という位置づけ、Skylakeは新しいプラットフォームで新しい規格を採用するパフォーマンス志向の製品という位置づけとなる。

 プラットフォームの変更という観点で、Skylakeは新たにLGA1151ソケットに対応した。従来のLGA1150ソケットとは互換性がない。これは、先にエンスージアスト向けに登場したLGA2011-v3ソケットと同様だ。LGA2011-v3の場合、ピン数は変わらなかったが、それ以前のLGA2011とは互換性を失っている。LGA2011-v3では、DDR4メモリを導入した。

 Skylake、および、LGA1151でもDDR4メモリをサポートする。Skylakeへの移行ではメインストリームでもDDR3からDDR4への移行が必要になる。DDR4メモリの駆動電圧は、DDR3メモリよりも低くく、より高クロックでの動作を実現した。電力効率も向上する。ただ、SkylakeではDDR4メモリだけでなくDDR3Lメモリもサポートする。メインストリーム向けであるため、LGA2011-v3のようにDDR3をすっぱり切り捨てるわけにはいかなかった。

 ここで、DDR3Lメモリと書いたことに注意したい。インテルの公式資料を見る限り、DDR3ではなくDDR3Lとなっている。DDR3とDDR3Lは同じような名前でも異なる。Haswell世代のNUCが、DDR3をサポートせず、DDR3Lのみをサポートしていたように、Skylake世代ではDDR3メモリが利用できない可能性がある。評価作業の時点でインテルの公式な見解は確認できていないので断言できないが、自作PCにおける「パーツの使い回し」で問題となるかもしれない。

 マザーボードメーカーの動向を見ると、エントリー向けにDDR3L対応モデルを用意するが、主力となるのはDDR4メモリ対応モデルのようだ。ある意味、DDR3メモリを使い続けるのであれば、Broadwell世代やHaswell世代にIntel 9シリーズチップセット搭載マザーボードの組み合わせでよいという考えがあるのかもしれない。デスクトップPC向けBroadwellが登場してまだ間もないこともあり、Intel 9シリーズチップセット搭載マザーボードがすぐに終息となることはないだろう。この点で、Skylakeはメインストリームのなかでも新しい規格とパフォーマンスを求めるユーザー向けのCPUといえる。

定格はDevil's Canyonと同じ。トップクロックは控えめ

 CPUについて仕様を確認していこう。今回評価するCore i7-6700Kは、Hyper-Threading Technologyに対応しており、従来のCore i7と同様、4コア8スレッドのCPUだ。動作クロックは定格が4GHz、Turbo Boostにより最大4.2GHzまで引き上げられる。定格の動作クロックに関しては、Core i7-4790Kと同じだが、一方でTurbo Boostの最大クロックは低く設定してある。なお、末尾に「K」の付くモデルなので、Intel Z170 Expressチップセット搭載マザーボードであれば倍率変更によるオーバークロックに対応している。

製品名 Core i7-6700K Core i7-5775C Core i7-4790K Core i7-4770K
コードネーム Skylake Broadwell Devil's Canyon Haswell
コア数 4 4 4 4
スレッド数 8 8 8 8
定格クロック(GHz) 4 3.3 4 3.5
ターボ時クロック(GHz) 4.2 3.7 4.4 3.9
L3キャッシュ(MB) 8 6 8 8
L4キャッシュ(MB) - 128 - -
製造プロセス 14 14 22 22
TDP(W) 91 65 88 84
メモリ DDR4-2133/DDR3L-1600 DDR3/3L-1600 DDR3-1600 DDR3/3L-1600
チャネル数 2 2 2 2
グラフィックス Intel HD 530 Intel Iris Pro 6200 Intel HD 4600 Intel HD 4600
EU数 24 48 20 20
GPUコア周波数(MHz) 350 300 350 350
GPUコア最大周波数(MHz) 1150 1150 1250 1250
DirectXバージョン 12 11.2 11.2 11.2
H/Wデコーダー 搭載(H.265対応) Intel Clear Video HD Intel Clear Video HD Intel Clear Video HD
H/Wエンコーダー Quick Sync Video(H.265対応) Quick Sync Video Quick Sync Video 2.0 Quick Sync Video 2.0
ソケット LGA1151 LGA1150 LGA1150 LGA1150
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.