Skylake「Core i7-6700K」の性能をMSIの「Z170A GAMING M7」で確かめる酷暑の夏だから空と湖に癒されたい(4/5 ページ)

» 2015年08月05日 21時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]

システムメモリの変更は効果大なり

 Sandra 2015.SP2b 21.42の「プロセッサの性能」テストでは、メモリの定格設定で比較するといずれもCore i7-6700Kがトップになった。特にDhrystone整数 AVX2に関しては大きな差をつけている。一方、Wetstone 浮動小数点AVXと浮動小数点倍精度 FP64 AVXに関しては、DDR3-1600のCore i7-4790Kと比べれば高いスコアだが、DDR3-2133の環境で比較するとCore i7-4790Kのスコアが高い。ただし、定格設定の動作クロックが4GHzと同じでも、Core i7-4790K側がTurbo Boost時で4.4GHzと高いので、動作クロックの影響も大きいと考えられる。

Sandra 2015.SP2b 21.42「プロセッサの性能」関連テスト

 「マルチメディア処理」テストに関しては、メモリの定格設定でみればCore i7-6700Kがトップスコアで、オーバークロック設定メモリと比較してみても、クアッド整数 x1 ALUを除き、大きく上回ったスコアを出している。こうして見ると、Core i7-6700KがCore i7-4790Kよりも浮動小数点で特にパフォーマンスが向上している。CINEBENCHのようなレンダリングでは、浮動小数点の性能が重要となることから、ここがスコアの向上に寄与したと考えることができる。

Sandra 2015.SP2b 21.42「マルチメディア処理」関連テスト

 プロセッサ性能関連では、「暗号処理」テストも同様に、Skylakeがトップだった。「.NET演算」テストに関しても、概ね「プロセッサの性能」と「マルチメディア処理」テストに準じた結果が出ている。

Sandra 2015.SP2b 21.42「暗号処理」関連テスト

Sandra 2015.SP2b 21.42「.NET演算」関連テスト

 「メモリのレイテンシ」テストに関しては、CPU内に関してはおおむねCore i7-4790Kに近い結果(正確には0.x ns程度遅いようだが)だ。ただし、3次キャッシュメモリ領域の8MバイトテストはCore i7-6700Kが低いレイテンシだった。256Mバイト以降のシステムメモリ領域で比較すると、DDR3-2133のCore i7-4790Kと比べてレイテンシが高かったが、定格設定メモリと比較すれば良好な結果といえる。「キャッシュとメモリー」テストでは、8Mバイトまでの領域で、Core i7-6700Kは最も転送速度が速く、それ以降でもCore i7-5775Cの4次キャッシュメモリ領域を除けばトップの速度を記録した。

Sandra 2015.SP2b 21.42「メモリのレイテンシ」関連テスト

Sandra 2015.SP2b 21.42「キャッシュとメモリー」関連テスト

 MediaEspresso 7でのトランスコードテストでは、ハードウェアエンコード/ハードウェアデコードでみるとCore i7-4790Kとほぼ同じ処理時間だ。Quick Sync Videoについて、H.265に対応したほかは処理速度的にHaswell世代と同じだ。一方、ハードウェアエンコード/ソフトウェアデコード、ソフトウェアデコード/ソフトウェアエンコードという条件下では、どの環境よりも早く処理を終えた。

MediaEspresso 7トランスコードテスト

 x264 FHD Benchmarkおよびx265 HD Benchmarkのソフトウェアエンコードテストでも最も速かった。この結果から、(メインストリームのプラットフォームで)ソフトウェアエンコードを求めるユーザーであれば、Skylakeの恩恵を受けられると考えられる。

x264 FHD Benchmark/x265 HD Benchmarkのソフトウェアエンコードテスト

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