7月29日の「Windows 10」世界同時公開から2週間が過ぎようとしている。既に導入された方も少なくないだろう。
公開日の当日は筆者を含めてインストールに悪戦苦闘した方も多いと思われるが、対応デバイスの枠は日に日に増加を続けており、無料アップグレードを予約したユーザーの多くは既にWindows 10へのアップグレードが可能という告知を受け取っていることだろう。
Microsoftによれば、公開から24時間で1400万台のデバイスにWindows 10が導入されたという。
公開直後はWindows Defenderの定義ファイル更新以外で特に動きのなかったWindows 10だが、1週間を経て一気にアップデートがやってきた。それが「Cumulative Update for Windows 10: August 5, 2015(KB3081424)」と呼ばれるもので、つまり「累積的なアップデート」となっている。
Windows Updateで自動適用されるタイプのアップデートだが、これは「Service Release 1(SR1)」などとも呼ばれており、現行のWindows 10 Build 10240(TH1)へ定期的にやってくる累積アップデート第1弾という扱いのようだ。以前にリリースされた累積的なアップデート(KB3074683)も含まれている。
Windows 10の一般向けアップデートは「最新モデル(CB)」という方式を採用しており、年に2〜3回程度の頻度で比較的大きなアップデートが行われる。これまでのMicrosoftによる説明を総合すれば、少なくとも2015年内には一度CBによるアップデートがやってくる見込みで、現行の「TH1」が「TH2」に更新されるとみられる。
この「TH」の番号が上がるまでの間を埋めるのがセキュリティパッチやバグ修正の役割を果たす「SR」のアップデートで、頻度こそ不明だが、月次または数週間に1回程度のペースを維持するのではないかと予想している。
Windows 10の脇を固める純正アプリおよびサービスも充実しつつある。7月29日にはWindows 10と並行する形で「Office Mobile apps for Windows 10」の提供も開始された。いわゆるタッチ操作に最適化されたOffice製品で、Universal Windows Platform(UWP)アプリとなっている。Word、Excel、PowerPoint、OneNoteの4つのアプリが提供され、それぞれWindowsストアからのダウンロードが可能だ。
ディスプレイサイズが10.1型以下のデバイスでは無料でフル機能を利用できる。Surface Pro 3をはじめ、10.1型より大きなディスプレイサイズのデバイスでは、Office 365の加入でフル機能が利用可能になる仕様だ。位置付けとしては「Office for iOS」や「Office for Android tablets」に近い。
なお、これは正確には「Office Mobile for tablets」と呼ばれるもので、主にタブレット製品をターゲットとしている。今秋には従来のデスクトップ版Officeにあたる「Office 2016(for desktops)」が提供されることに加えて、同時期の登場が見込まれるWindows 10 Mobile搭載スマートフォン向けには「Office Mobile for phones」が提供される予定だ。これでタブレット版、デスクトップ版、スマホ版と3種類のOfficeがそろう。
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