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» 2015年08月18日 12時30分 UPDATE

鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:Windows 10に人気のiOS/Androidアプリは集まるか?――「Windows Bridge」最新動向 (1/3)

人気のiOSアプリやAndroidアプリをWindows 10に取り込むため、Microsoftが仕掛けたプロジェクトはどうなっているのか? 現状と今後の動きを整理しよう。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

それはWindows 10が覇権を握るための重要プロジェクト

 「Windows 10」には、iOSアプリやAndroidアプリを最小限の手間で動かす仕組みが設けられており、人気のモバイルOS向けアプリがWindows 10搭載デバイスで幅広く利用できるようになると期待されている。

 具体的には、iOSアプリのポーティング(移植)を促す「Project Islandwood」、Androidアプリのポーティングを促す「Project Astoria」という仕組みがあり、iOSやAndroid向けに記述されたアプリのコードを再利用することによって、Windows 10のアプリ実行環境である「UWP(Universal Windows Platform)」上で、iOSやAndroid向けのアプリが「UWPアプリ」として実行可能になるというものだ。

 このUWPアプリは、Windows 10 Home/Proなどを搭載したPCやタブレットだけでなく、Windows 10 Mobile搭載のスマートフォンでもそのまま動作する。現時点でそれほど利用が進んでいない純正アプリストア「Windowsストア」を盛り上げる究極策の1つとして、Microsoftが今年の開発者会議「Build 2015」で発表したプロジェクトだ。

 4月末の発表から3カ月が経過し、これらプロジェクトの情報が少しずつ出始めている。今回は現状のアップデートならびに、今後の動きについて整理する。

tm_1408_win10J_6_01.jpg ユニバーサルアプリと呼ばれる「UWP(Universal Windows Platform)アプリ」であれば、Windows 10 Home/Pro搭載のPCやタブレットに限らず、Windows Phone後継となるWindows 10 Mobile搭載のスマートフォン、さらにはWindows 10をサポートする幅広いデバイスで動作が可能だ。Microsoftは、iOSアプリやAndroidアプリをUWPアプリとして展開しやすくする仕組みを用意し、Windowsストアを盛り上げ、さらにはWindows 10の幅広いデバイスへの普及を狙う

4つのプロジェクトの名称は「Windows Bridge」に

 Windows 10のアプリ実行環境であるUWPでは、直接UWPアプリをVisual Studio等で記述する以外にも、既存の(別のプラットフォーム向けに記述された)アプリケーションコードを再利用することでUWPアプリを作り出すという仕組みが用意されている。

 これが次の4種類のプロジェクトで、Build 2015で発表された目玉の1つだ。これらは後に「Windows Bridge」へと名称が変わった。

他プラットフォームからの移植を促すUWPアプリ開発プロジェクト
名称 旧名 提供時期
Windows Bridge for Android Project Astoria 招待制で限定プレビュー中、2015年秋頃にパブリックプレビュー提供
Windows Bridge for iOS Project Islandwood プレビュー版をオープンソースで公開、2015年秋頃に正式提供
Windows Bridge for Classic Windows apps Project Centennial 2016年以降にテスト開始
Windows Bridge for Web apps Project Westminster 提供済み

 また発表時点での情報を基にした過去記事があるので、合わせて参照してほしい。

 異なるプラットフォームからUWPへの橋渡しをするということで「Bridge」という名称が付与されたと思われるが、もともとBuild 2015で発表された際も4つのプロジェクトを紹介するスライドで「橋のイメージイラスト」が用いられていたことを考えれば自然な流れだ。

 4つの中ではProject Westminsterこと「Windows Bridge for Web apps」のみ既に正式提供が行われている。これはWebアプリケーションをそのままUWPアプリとしてパッケージングするためのツールで、Windows 10固有の機能(Cortanaなど)やWindowsストアの仕組みを利用できる点に特徴がある。

 ここでは、残り3つのプロジェクトについて最新アップデートを見ていこう。

tm_1408_win10J_6_02.jpg Build 2015で発表された4つの「ブリッジ」。これらを踏まえ、Windows 10での10億台市場をターゲットにアプリ実行環境を整備する
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