ココが「○」 |
---|
・導入しやすい価格 |
・ポイントスティック搭載 |
・Type-Cポートの搭載 |
ココが「×」 |
---|
・国内版でもSIMカードが使いたかった |
日本HPの「HP EliteBook 725 G3」は、厚さ18.9ミリ、重さ1.26キロのボディに12.5型のディスプレイを搭載するビジネス向けノートPCだ。AMDの最新APU(CPUとGPUの統合プロセッサ)である「A8 Pro-8600B」や、M.2規格のSSDを搭載することで、より快適に使えるパフォーマンスを確保しながら、HP Directplus価格で7万9800円(税別)という低価格を実現したコストパフォーマンスに優れる製品だ。
同社のビジネス向けPCブランド「Elite」は、76センチの高さからの落下、1600キロの距離を車両輸送した場合の振動、3方向からの衝撃、粉じん環境で6時間、60度の高温やマイナス29度の低温、1分以内で10度の急激な温度変化など、米軍調達基準(MIL-STD-810G)の非常に過酷な環境に耐えうる高耐久性能を備えているのが特徴だ。
見た目は至って普通なノートPCでありながら、さまざまなフィールドで安心して使うことができるのは信頼性が重視されるビジネスの現場で非常に心強い。
ボディサイズは、310(幅)×219(奥行き)×18.9(高さ)ミリ、重量は約1.26キロとなっている。このサイズ感は、室内で持ち運ぶ時はもちろん、かばんに入れて外へ持ち出しても負担は少なく、モバイル用途での取り回しは決して悪くない。
軽さを追求して1キロを切るモデルも各社から市場に投入されてはいるが、どうしても価格がネックになってしまう。このサイズ感と重量は、なかなかいいバランスが取れているように感じる。
ボディの天板はさらさらした手触りで、中心には鏡面仕上げのHPロゴを配置している。ビジネス向けPCに最適な無駄のないシンプルなデザインながら、スタイリッシュさも感じられる色合いだ。
12.5型の液晶ディスプレイは主流の1366×768ピクセル表示に対応する。最大1677万色表示のTFTカラー液晶は特に発色などに癖はなく、非光沢液晶で外光の映り込みを抑えることで長時間の作業にも向いている。
キーボードはキーそれぞれが独立したアイソレーションタイプとなっている。評価機は英語版キーボードのため詳細は省略するが、感触は柔らかめでキータッチ音は静かなタイプだ。1時間ほど入力してみたが、キーの押下で指に負担を感じることもなく良好なキータッチだ。※当初、キーボードバックライト搭載と記載していましたが、国内版は非搭載となります。訂正してお詫びいたします。
そしてなにより評価したいのが、ポイントスティックとタッチパッドに両対応したデュアルポイントを採用している点だ。キーボードの「G」「H」「B」の間にポイントスティックを備えることで、タイピング時に最小限の手の移動でカーソルを操作することができる。左右クリックもポイントスティックとタッチパッドそれぞれに独立してボタンを搭載しており、実用性はかなり高い。
機動性に関しては、公称約8.5時間のバッテリーライフで、ワイヤレス機能はIEEE802.11a/b/g/n/ac対応の無線LANとBluetooth 4.0を備える。さまざまな環境で安心して仕事をこなせる道具と十分いえるだろう。HDDの暗号化といった機能を持つHPのビジネス向けセキュリティソフトウェア「HP Client Security Manager」も搭載し、ソフトウェア面においても信頼性が期待できる。
インタフェースはUSB 3.0×2(うち1つはパワーオフUSB充電機能付き)、メディアカードスロット(SDXC対応)、DisplayPort出力、アナログD-Sub×1、ヘッドホン/マイクジャック×1、有線LANポート、拡張コネクタに加えて、USB Type-Cポートを1基搭載しているのが特徴だ。新しい周辺機器も変換アダプターなどを介さずに直接接続できるのがうれしいところ。
また、本体にはSIMカードスロットが備わっているが、残念ながら国内モデルでは一切利用することができない点は残念だ。
本体内蔵のスピーカーは、デンマークのオーディオブランド「Bang&Olufsen」と共同開発したものを搭載し、さらに内蔵ステレオマイクにはノイズキャンセル機能を備えることで、会議などのビデオチャット環境で最適な音質を発揮できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.