ポータブックは究極の“ニッチガジェット”か? 「XMC10」徹底レビューポメラでアレができたらいいのに、をかなえる(1/4 ページ)

» 2015年12月17日 12時17分 公開
[瓜生聖ITmedia]
ココが「○」
・小さいボディなのにフルキーボード
・Micro USB(2A)で充電可能
・Windows 10をプリインストール
ココが「×」
・システム性能が低め
・ストレージが小さい
・価格が高め

文具のキングジムがパソコンを作ると……

 2015年11月29日。キングジム公式YouTubeチャンネルで、とあるムービーが公開された。それは「大きい方が打ちやすい」「小さい方が持ちやすい」「必要なものはついている」という3つのキーワード――謎の新製品の予告だった。

 これはきっと、ポメラのように「大きなキーボードをたたんで小さくできる」ものに違いない。とすれば最後の「必要なものはついている」はなんだろうか。Android版ポメラか? それとも……?

 そして2015年12月8日。キングジムから発表された新製品はA5サイズのノートPC「ポータブック XMC10」だった。

キングジムから投入されたA5サイズのパソコン「ポータブック XMC10」

 ポータブックは文具メーカーであるキングジム初のパソコンだ。ここ数年、同社はテキスト編集に特化したポメラをはじめ、名刺用スキャナのピットレック、パスワード管理のミルパス、電子メモのマメモなど、用途を特化した単機能の電子文具を精力的にリリースしてきた。

 だが、パソコンといえば「なんでもできる道具」の代名詞のような存在。せっかく必要な人にピンポイントでヒットする製品を出してきたのに、ここにきて迷走しているのではないか。はたしてポータブックとはどんな製品なのだろうか。

動画が取得できませんでした
謎の新製品予告ムービー

久しくお目にかかっていないサブノート

 個人的な話になるが、以前から筆者はノートPCには携帯性を重視していた。CASSIOPEIA FIVAにはじまり、VAIO U、VAIO type Pといったサブノートを愛用してきた。しかし、2009年のVAIO type P以降、これといったサブノートが出ていない。スマートフォンが大型化したタブレットが登場し、今やサブノートの領域はタブレットに侵食されたような印象がある。

 だが、サブノートにはタブレットにはない魅力、利点がある。メーカー保証のまま管理者権限があるためいじり放題というのもあるし、OSの入れ替えだって難易度は高くない(こちらはメーカー保証外だが)。

 シェアの高いWindows/x86 CPUだとソフトウェア・ハードウェアの資産も多い。そういった観点でサブノートに求めるところを考えると、x86互換のCPUを搭載してWindowsをプリインストールしたものということになる。そして携帯性でいえばリュックへの放り込みやすさから、薄さよりもフットプリントの小ささを重視したい。

 そんな折に登場したのがこのポータブック XMC10。キングジムが出した折り畳み型キーボード搭載ノートPCということで「ノートPC版ポメラ」ととらえる人も多いはず。ポメラの魅力は「テキスト入力特化」という尖ったターゲット志向だが、それがノートPCになったときにどうなるのか、ポメラ好きかつサブノート好きという立場から検証してみた。

マットな質感の天板。一見分厚い手帳を連想させるデザインで、コンパクトなボディはカバンへの収まりがいい
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