「インテル入ってる」はPCからIoTへ その流れが加速する2016年CES 2016(4/5 ページ)

» 2016年01月10日 07時00分 公開

今後の応用に期待したい「Segway Robot」

 ドローンと並んでロボットの分野も興味深い。今回、クルザニッチ氏がステージに登場する際、小型のSegway(セグウェイ)に乗って登場するパフォーマンスを行っていたが、これは実は自律行動が可能なロボットでもあり、本体中央部のモニターを回転させて機能をオンにすると、周囲の様子を把握して自分で動くロボットとなる。

 これは、Intel、Segway、Xiaomiの共同プロジェクトで誕生した「Segway Robot」だ。顔にあたるモニターの上部に設置されたRealSenseカメラを使って、周囲の障害物や人物を把握して自動行動が可能なロボットとして機能する。

Segway Robot(1) Intel、Segway、Xiaomiによる共同プロジェクトで誕生した「Segway Robot」。ジャイロスコープを使った重心移動で自走できるのはもちろん、スマートな自動走行機能も持つ
Segway Robot(2) 障害物認識には顔付近にあるRealSenseカメラを用いる
Segway Robot(3) オプションパーツで腕を取り付けて、アクションをとらせることもできる

 もともとのセグウェイはジャイロスコープを搭載し、本体の傾きに応じて搭乗者が操縦可能な移動装置として有名だが、開発元のSegwayは2015年初頭に中国のNinebotに買収されている。このNinebotはスマートフォンで有名なXiaomiに多額の出資を受けた企業であり、今回の3社プロジェクトが成立したというわけだ。

 壇上のデモでは、障害物を避けて周囲を徘徊(はいかい)したり、特定の人物を追跡したり、あるいは簡単な受け答えを音声で行ったりと、(機能としてはすごいが)シンプルな動作が中心だった。アプリケーション開発用キットが用意されており、作り込み次第ではより高度な行動をSegway Robotで実行できるだろう。

Segway Robot(4) 単体で周囲の障害物を認識しつつ目的地へと移動できる
Segway Robot(5) 障害物認識には顔付近にあるRealSenseカメラが用いられる。オプションパーツで腕を取り付けて、アクションをとらせることもできる

 人を1人運搬できるほどのパワーに加え、AtomプロセッサとRealSense ZR300カメラの性能を備えたロボットであり、今後さらにプロセッサのパフォーマンス強化が加われば、お手伝いロボットや遊び相手として十分な機能を発揮するしれない。このSegway Robotは2016年後半に一般提供と開発者キット提供が行われるという。非常に楽しみな試みだ。

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