レビュー
» 2016年05月09日 13時30分 UPDATE

漫画を描くならこのPC:週刊少年誌の連載漫画家による“クリスタ”推奨PCレビュー

漫画・イラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」、通称クリスタ。サイコムから登場した“クリスタ”推奨モデルを現役プロ漫画家が試す。

[山田胡瓜,ITmedia]

 プロ作家も愛用する漫画・イラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」、通称“クリスタ”。その推奨モデルがサイコムから登場した。

 クリエイター向けの「Lepton」シリーズに加わったクリスタ推奨モデルは大きく2つ。1つは水冷のミドルタワー型モデル、そしてもう1つがキューブ型モデルだ。今回、週刊少年チャンピオンで「AIの遺電子」を連載する漫画家、そしてもちろん、Web漫画「バイナリ畑でつかまえて」でもおなじみの山田胡瓜氏にそのクリスタ推奨モデルを使ってもらい、実際の使用感などを聞いた。こだわりのBTOメーカーとして知られるサイコムのマシンはプロの目にどう映るのか。

サイコムの「CLIP STUDIO PAINT」推奨モデル「Lepton WS2500H170-I」

 試用したのは、税込み8万円台のエントリー向けキューブ型モデル「Lepton WS2500H170-I」をBTOでカスタマイズしたモデルだ。実作業を考慮してCPUをCore i5-6400(2.4GHz/最大2.7GHz)に、メモリを8GBから16GBに、ストレージを500GB HDDから250GB SSD+2TB HDDの構成に強化。さらに冷却ファンは静音性で群を抜くNoctua製ファンに変更している。また、グラフィックスカードは3DCG向けのQuadroシリーズではなく、今後の4K環境を視野に入れ、国内での取り扱いが珍しいeVGA製のGeForce GTX 960(4GB)とした。

コンパクトでもパワフル、高速処理で仕事がはかどる

 まず驚かされたのが小さくてもサクサク動くこと、と山田氏。同氏は現在、制作環境に21.5型iMacとCintiqを使っているが、机に液晶ペンタブレットを置く関係でなかなかスペースが確保できない。そこで、本体サイズが220(幅)×286(奥行き)×177(高さ)ミリのコンパクトなSilverStone製ケースを採用するキューブ型モデルを選び、仕事場で余っているイスを壁際につけてPCを設置。日々締め切りに追われ、新しいPCのための場所を空ける時間がまったく取れなくても、「とりあえずこれで……」と導入はできた。

「とりあえずイスの上に置いておこう……」(山田氏)。小さなキューブ型モデルだからなせる技である

 山田氏は「マシンが小さくて、見た目もなかなかカッコイイですね。黒が基調になっているので、Cintiqの色ともマッチしています」とデザインも気に入った様子。「電源を入れてみて、起動がとても速いことに驚きました。今使っているiMacもSSDに変えているのですが、サイコムのクリスタ推奨モデルのSSD構成はさらに速いと感じます。使いたいときにすぐに使えるのは、こういう仕事をしていると特に重要です」と話す。

 では制作時の使用感はどうだろうか。山田氏はこちらも「満足」と回答。「マシンが小さいのに、クリスタの作業にかかる時間は体感できるほど速いです。高速なストレージのおかげでファイルデータの読み込みも速いですし、シングルコアのクロックが高いので、例えば1200dpiでの大規模な塗りつぶしも高速化されました。クリスタはシングルコアでの処理が多いのでCore i5で十分だと思います。それに16GBのDDR4メモリも高速化につながっているかも。今使っているiMacはDDR3なので最新メモリ規格になったのはいいですね」と高評価だ。

山田胡瓜先生の作業風景。週刊少年チャンピオンで連載中の「AIの遺電子」(c)山田胡瓜(週刊少年チャンピオン)

 特にこれまでは、操作ミスで広い空間に塗りつぶしを流し込んでしまうと、処理が終わるまで待たされるのが苦痛だったという。「すごく忙しいときにこれをやってしまうと、ずっとイライラしながら待っていなければならなかったのですが、クリスタ推奨モデルではこうしたストレスも軽減されました。完成データの書き出しも、確実に速くなってますね」(山田氏)。

週刊の仕事で活躍する「クリスタ推奨」モデル

 まだ試用期間は短いものの、早速本格的に稼働し始めたサイコムのクリスタ推奨モデル。「HDD容量が2TBあるので、制作に使う資料や描き終えた大量のデータも保存に使えるうえ、IEEE802.11acの無線LANに対応しているため、DropboxのLAN同期やNASとのデータ転送など、作業で使うファイルのやりとりも快適。USB 3.0が使えるのもうれしい」と山田氏。

 また、「クリスタの処理程度ではほとんど熱くならず、ファンも低速なままでした。日中は音楽を聴きながら仕事をしているので、ファンノイズが大きいといやだなと思っていましたが、動作音は日中であればほとんど気になりません。本体は小さくても、頼もしいです」と話し、Nocture製ファンを採用した静音PCで定評のある、サイコムらしいこだわりの部分も高く評価する。

 なお、グラフィックスカードは、標準のオンボードから外部グラフィックス(eVGA製GTX 960搭載カード)に強化しているが、「4K環境を視野に入れているので、4GBメモリを積んでいるのはいいですね。HDMI、Displayport、DVIがあるのでその気になればトリプルディスプレイ環境にもできますし、GPUを活用するグラフィックスソフトを使う際にもパワーを発揮してくれるはず。仕事がはかどりそう」と期待していた。

 「クリスタ推奨モデルが仕事場に来たことで、これまでのiMacとあわせて作業環境が2つあるのが何より心強いです。万が一、どちらかが壊れてしまっても仕事ができる。1日の遅れが響く週刊の仕事では、非常に頼もしい存在です。性能にも満足ですし、サイコムのクリスタ推奨モデル、いいですね!」(山田氏)。


 今回紹介した「Lepton WS2500H170-I」は、標準構成で8万2160円(税込み)と、手の届きやすい価格設定になっている。これからイラストや漫画を描こうと思っているアマチュアの方は、第一線で活躍するプロも認めたサイコムのクリスタ推奨モデルを試してみてはいかがだろうか。


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