「G-GEAR note N1583J」のココが「○」 |
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・GTX 970Mを固定利用できる機能 |
・最新クアッドコアCPUの高速処理性能 |
・速さと容量を両立したストレージ |
ココが「×」 |
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・USB 3.1 Gen.1/Type-Cに非対応 |
・通常キーとテンキーが離れていない |
・ディスプレイ出力がややボディ奥にあればよかった |
ツクモのゲーミングブランド「G-GEAR」から登場した「G-GEAR note N1583J」シリーズは、Intel最新の第6世代CoreのクアッドコアモデルとNVIDIAの高性能GPUを搭載したパワフルなゲーミングノートPCだ。
独自に「グラフィックススイッチング」と呼ばれる機能を導入しており、CPU内蔵GPUとNVIDIA GPUのハイブリッドモードと、NVIDIA GPU固定モードを切り替えて使うことができる特徴を持つ。
直販サイトでは2種類のベースモデルが用意されているが、今回は、SSDとHDDのデュアル構成を採用した「N1583J-710/T」を評価機として入手した。性能や使い勝手を検証しよう。
評価機としたN1583J-710/Tの主なスペック | |
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製品名 | N1583J-710/T |
メーカー | Project White |
CPU | Core i7-6700HQ |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 970M(3GB) |
CPU | 内蔵(Intel HD Graphics 530) |
メモリ | 8GB(PC3-17000 SO-DIMM) |
ストレージ | 256GB SSD(Serial ATA 6Gb/s) |
液晶ディスプレイ | 15.6型ワイド1920×1080ピクセル(IPS) |
通信機能 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth v4.2 |
バッテリー動作時間 | 最大約3.4時間 |
本体サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約385×271×27ミリ |
重量 | 約2.5キロ |
OS | 64bit版Windows 10 Home |
オフィススイート | BTOで対応 |
価格 | 18万144円 |
ボディはシンプルかつフラットなフォルムで、トップカバーやボトムカバーをシャープなラインでカットしたり、電源ボタンやスピーカのデザインにアクセントをつけることでゲームマシンらしい存在感を演出している。
具体的なサイズは、約385(幅)×271(奥行き)×27(高さ)ミリで、重量も約2.5キロと比較的軽量だ。スリムなフォルムでもあり、室内で移動して使うには苦にならない。もっとも、ハイエンドなシステム構成だけにACアダプタはそれなり大きく、重量は757グラムある。
バッテリーレポートコマンドで見たバッテリー容量はフルチャージで58.741ワットアワーで、公称のバッテリー駆動時間は約4.3時間となっている。室内でちょっと移動して使いたい場合などにはACアダプタなしで対応できるくらいの駆動時間はある。
最新CPUと高性能GPUを搭載
CPUには、IntelのCore i7-6700HQを採用する。開発コードネーム「Skylake-H」として知られる、Intel最新の第6世代Coreの中でも高性能なクアッドコアモデルである。
Hyper-Threadingに対応しており8スレッド同時処理が可能で、標準2.6GHz、最大3.6GHzと動作周波数も高速だ。ゲームはもちろん、クリエイティブ、マルチメディア、オフィスなど幅広い用途に対応できるパワフルな処理性能を備えている。
グラフィックス機能は、CPU内蔵のIntel HD Graphics 530に加えて、外部GPUとしてNVIDIAのGeForce GTX 970M(3GB)を搭載している。GeForce GTX 970Mは、NVIDIAのモバイル向けGPUとしてはGeForce GTX 980Mに次ぐハイエンドモデルで、最新のゲームを一通り快適にプレイすることができる3D描画性能を備えている。
ノートPCでは、こうしたNVIDIA GPUを搭載する製品は、NVIDIAのOptimus Technologyにより、CPU内蔵GPUとNVIDIA GPUを使いわけるハイブリッドグラフィックス方式が標準的になっているが、本製品は「グラフィックススイッチング」と呼ばれる機能を搭載し、常に外部GPUのみを固定で利用することができるようになっている。
NVIDIAのOptimus Technologyによるハイブリッドグラフィックスでは、NVIDIAのドライバがアプリケーションごとに判断を行ない、高度な描画性能が必要なアプリケーションだけNVIDIA GPUを利用することで性能と消費電力を最適化できるメリットがあるが、一方で弱点も指摘されている。
1つは使い分けの判断をNVIDIAのドライバがするため、日本国内のみ、あるいは別の一部地域のみで使われているローカルなアプリケーションは、3D描画性能が必要なゲームタイトルであってもNVIDIA GPUが使われない場合があることだ。自分で設定をカスタマイズすることも可能だが、できない場合もあり、いずれにしてもPCにある程度詳しくなければ面倒な作業だ。
また、接続形態として、NVIDIA GPUの出力もCPU内蔵GPUとグラフィックスメモリ(メインメモリ)を経由して出力されるため、ディスプレイ出力の解像度などもCPU内蔵GPUの制限に左右され、アプリケーションによっては互換性に問題が出たり、パフォーマンスにも影響が出る場合がある。
「グラフィックススイッチング」機能は、ユーティリティの設定で簡単にNVIDIA GPUの固定利用に変更できる。面倒な作業なしにNVIDIA GPUのパワフルな性能を常時利用することができる。ハイブリッドグラフィックスに戻すことも簡単なので安心だ。
メモリはPC4-17000 SO-DIMMを採用し、標準では8GB(4GB×2)を搭載するが、BTOで16GB(8GBバイト×2)の構成も選択できる。
また、データストレージはM.2 SSD(Crucial製Serial ATA接続)と2.5インチHDD(WD製)のデュアル構成を採用している。
標準では256GB SSDと500GB SSDの構成だが、「250GB SSD+1TバイトHDD」や、「500GB SSD+1TバイトHDD」の組み合わせも選べる。評価機は標準構成で、SSDの型番は「Crucial_CT250MX200SSD4」、HDDの型番は「WDC WD5000LPCX-22VHAT0」だった。なお、SSD、HDDのシングルドライブ構成のベースモデルは「N1583J-700/T」として用意されている。
通信機能は、1000BASE-T対応の有線LANと、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応の無線LAN、Bluetooth v4.2を標準で装備する。
本体装備の端子類も充実している。有線LANのほか、USB 3.0ポートを3基(1基は電源オフチャージ対応)、SDメモリーカードスロット(SDXC対応)を装備。映像出力としてHDMIと2基のmini DisplayPortを装備し、オーディオ端子として、ヘッドフォン、マイク、S/P DIF出力と3種類の端子を備える。液晶上部には200万画素Webカメラも内蔵する。
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